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第76話 問題は速やかに解決します♪

次回は10月7日更新です☆


前回、問題を起こした二人は、教師の職務放棄と入りたてのため、一ヶ月の謹慎処分となりました。

え? 教師? 下級への降格処分と減給、及び再教育が決定。ついでにあたしのストレス発散にも付き合ってもらった。なんと不憫なやつ(笑)


「で、お話をしてくれますよね?」


ニコニコニッコリ♪

あれだけで、あたしを呼ぶ訳無いでしょ? これだけの上役がそろってさー?


既に部屋からは、関係ない人達はいないし、そもそも先程の部屋でもない。ここは会議室ですよ。だからもし、しらばっくれたら暴れる位は許されるはずだ。

だってあたし、正式な侍従のファイさんや双子を連れて来てないもん。ブラオさんや、見習い侍従のレイヴァンさんがいるからなんだけど。


「はあ〜………やっぱり気付いてましたのね?」


バツが悪そうに言う魔術師長様。先程から機嫌悪いのは分かりますが、いい加減にしてくれませんかねー?


「ッ……!」


此方を見なくても、分かりました? あたしも機嫌悪いんですよ〜♪


「では、サキ様のご要望通りに話しますわ、ですので、殺気は止めて下さいませな」


はいはい。素直におさめますよ。内心、チッって思ってるけどさ!


さて、この会議室にいるメンバーは、あたし、魔術師長、ブラオさん、レイヴァンさん、副魔術師長さん二人。他は、刺繍付きの魔術師さんが三名。皆さん、レイヴァンさん以外は重鎮ですよ?

真っ先に口を開いたのは、副魔術師長さんの一人。渋いおじ様です☆


「まずは、先程のお詫びを………、あの二人は有望株でしてな、このまま行くと、将来の損失になりますのでな、一つ芝居をさせてもらいました」


それがあたし乱入の事ね。この策士!


「お陰様で謹慎だけで済みました、感謝しますぞ? サキ殿」


ふんっ、あたしを使うなんてさ、腹立つんだけどっ!!


「まあ、あの難解な結界構造体の一つを解いたんだから、優秀なのは理解したわよ」


結界構造体の中は、言わばパソコンのプログラムみたいなもの。あんな難解な物を、彼らは一つでも解いたのだ。因みにあたしは、ここにいるブラオさんのスパルタ式教育で、理解させられましたよ。絶対にあたしを魔術師から逃がすつもりは無かったんだ、ブラオさん。マジで厳しかったよっ!

夢の中まで勉強なんて、絶対にいやだ!!


「はい、あの教師は、基礎を教えるだけなら大丈夫と思ってつけたのですが、ハズレでしたね」


やれやれといったおじ様な副魔術師長さん? 何か怖いんですけど!?


「さて、前置きはさておき、サキ様に来て頂いたのは他でもありません、結界構造体についてです」


急に雰囲気が変わった副魔術師長さん。先程までの優しそうなおじ様から、仕事が出来る素敵なおじ様になりました。キャ、ステキ☆


「そこからは、わたくしが言いますわ」


苦虫を何匹も噛んだように、盛大に眉間にシワを生やした魔術師長様。やっぱり、機嫌が悪いのは、これが原因と見て、間違いなさそうね。


「実は、結界構造体が一部、何者かによって書き替えられていたのが、3日前に発見されたの」


え゛!? これ、予想以上にヤバイかも(汗


「わたくしが直々に確認したら、何と決まった時間に、結界の一部に穴が開くように操作されてましたわ」


「それってヤバイでしょっ!?」


思わず絶叫する位には、ヤバイ事なのよ、これ!?


「えぇ、ヤバイですわ………で、早速、直そうとしたのですが…………」


あれ、このパターンて、まさか!? 嫌な予感がする、とてつもなく。


「手が滑ってしまって」


「え゛っ!?」


「穴は塞がったんですが………」


「ちょっと?」


「あちらこちらにエラーが生じてしまって、入れなくなってしまいましたの、テヘッ☆」


「テヘッ☆じゃないでしょっ! テヘッじゃ!! あんた何をやってるのよぉぉぉ―――――!!?」


え〜〜〜〜〜、どうすんのよ!?


「あたし? あたしがやるの!? そんなこんがらがった魔術を直せってか!?」


思わず絶叫(__;) もう何でこうなるのよ〜〜〜〜!!

ならばやる事はただ一つ!


「これで頭でも冷やしなさいなぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜!!」


先程からそのままだったハリセンで、おもいっきり魔術師長様を吹き飛ばしたわ〜☆ まあ、天井に穴が開いたけど、大丈夫でしょ(笑)



◇◇◇◇◇



てな訳で、やって参りました。直さなければいけない場所に!!


「うわ〜〜〜〜〜」


やりたくない、マジで嫌だ!! ちょっと術式に触れただけでも分かる。すんごいこんがらがってますけど!? ちょっ、魔術師長様!? どんな手の滑り方したんですか!!?


「とりあえず、これはこう、こっちはここをこれっと」


幾つかの術式で、粗方の間違いを手早く直していく。全体を見た限りでは、最初の書き替えた犯人の方のは、直ってる。流石、魔術師長様。そちらは素晴らしい出来でございます。

しかし、魔術師長様がこんがらがった状態にした術式は、ちょっと生半可に手を出すわけには、行かないみたい。あたしが直してみた幾つかの術式が、正しいはずなのにエラーとなって、上手く働いていない。そこから見るに、制御系のをやらかしたと言う事よね?


「制御は………どこかしら?」


おかしいなぁ、見つからない。しばらくジーッと術式を見ていく。もしかして、ここじゃない?


「場所毎に、触れる範囲が違うの? うわ〜〜〜」


マジで!? あたしは城中を駆け回らないといけないのか………。徹夜が決定どころか、死に物狂いでやっても、連日やらないといけなくなった。

勿論、こうする理由はあるわよ? 防犯とか諸々あるだろうし。


「最悪だわ………」


魔術師長様にも勿論、来る前にハリセンで吹き飛ばしてやったけど、足りなかったわね〜。


「とにかくやるわよ!」


まずは、干渉した場所が分かるように、城の略図に書き込んで行く。もう、何ヶ所まわるのかしら…………。


げんなりしながらも、次から次へと部屋へ入り、干渉していく。中には廊下のど真ん中なんて場所もあって、大変だったわよ!

さて、幾つかの術式に干渉して、ようやく見つけた制御系の術式。魔術師長様のぐちゃぐちゃにしてくれた術式は、何とか直したけど。


「あら? この術式………」


結界構造体の直接的な干渉をしていて、偶然に見つけたそれ。


「じゃあ、書き替えたのって………」


まさかの犯人発見…………。

って、今は全てを直さないとね? 犯人さんには、しばらくの干渉と、出入り禁止位にはなってもらおう。

ちょっとした仕掛けを施し、制御系は完成。しかし既に時刻は夕方…………。結果、ソウ兄の見送りは出来なかった。

この恨み、しっかり晴らしてやるんだから、犯人は首を洗って待ってなさい!

そう内心で決心しつつ、手は干渉した術式の手直しをし続けております。探せば見つかる見つかる………、明らかに昔からの直せないだろう部分まで出て来て、あたしの中の何かに火が着いた。この際だから全部直しちゃおう♪

……………まさか、これを見越して、あたしに頼んだんじゃないわよね!?


「サキ様、失礼します………あの、夜食をお持ちしました」


キリのいい時に来たのは、レイヴァンさん。気のきく事に、夜食は初めてこちらに来た時に食べた、赤い果実が入ったサンドイッチ。それがバスケットに、綺麗に入れられてます。レイヴァンさん、わざと上にかけられた布を取りましたね? これじゃ、あたしは食べない訳にはいかないでしょうよ。

しかし、懐かしいわ。思わず微笑むのは仕方ないわよね。これを食べた時、翔太が遠い目をしてたわね。皆に好評で、楽しかった初のお食事会。あの時だけだわ、平和だったのは。

あの後は、武器を決めたり、能力見たり、晩餐会でドラゴンフラグがたったり……………、もうありすぎよね?


「サキ様?」


呼ばれて見れば、怪訝そうなレイヴァンさんの顔。ボーッとしてたから、気になったみたい。


「ごめんね、このサンドイッチはさ、ちょっとした思い出があってね」


苦笑しつつ、バスケットから一つ、サンドイッチを取り頬張る。立ったままはお行儀が悪いし、近くにあった椅子に二人で座る。

今更だけど、この部屋は一般の事務仕事をする方々の一室です。周りが気になるので、衝立てで周りを囲んでおりますよ。


「で、レイヴァンさんは何で来たのかな?」


ここはレイヴァンさんが来るの、不自然なんだよねー。一般の仕事をしてるんだからさ。魔術師が来たら変な顔するでしょう? 夜食って言ったって、これを渡してもいるって事は、何か別に用があるから。まあ、大体の察しはつくけどね?


「ばれましたか………」


がっかりしてますけど、明らかに人選ミスだと思いますよ? 芝居が出来ない人に、任せちゃいけません。


「実は、進行具合を聞きたいそうで…………」


やっぱり。


「明日か、最悪、明後日には終わるわよ?」


古いミスを直しながらだから、恐らくはそれぐらいかかるはずだ。まあ、もう半分以上は直したし、大丈夫ね。


「そうだ! ソウ兄はもう、帰ったよね?」


一応、確認しておく。やっぱり気になるのよ………。


「はい、お昼頃にお二人で出発されました、サキ様を心配しておりましたが」


その場で何かあったらしく、もろに顔に出てますよ、レイヴァンさん。

とにかく、無事に帰れて良かった〜♪


さーてと、残りをちゃっちゃと終わらせますか!


読了お疲れ様でしたm(__)m


皆様のお陰で、テンシロも無事に100話を迎えました♪ 本当に、読んで下さる皆様に感謝致します!


さて、記念リクエスト小説………どなたもいらっしゃらず、はい、ボツになりました。ちょっと辛かったですが、仕方ありませんね。

しかし、秋月は諦めません。めげません!!


10月7日に、テンシロ更新の他に、新作出します!!


題名はズバリ!


『僕等は夢から醒める』


です。はい、めげずに乙女ゲーム風味のその後を書いた作品です。舞台は中世ヨーロッパ風な世界。茶番劇の後に、皆は何を見たのでしょうか?

そんなお話。笑いはちょっとしか無い、真面目なお話です。

それでも読むよ〜と言う方、宜しくお願いしますm(__)m


では、また次回に会いましょう!

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