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#2 お気楽者

「悪い、これ訳しといて」

隣のクラスからわざわざやって来た翔は、私に英語のプリントを渡す。

「…宿題?」

「うん。俺、英語訳すって意味ないと思うんだわ。頭ん中でいちいち訳さないで、浮かんでくるもんじゃん」

…そうなるのが、大変なのでゎ…。

「わかった、やっとくね」

快く引き受ける。翔が私を頼ってくれるなんて、嬉しいもん。

「ん。じゃぁ五限目までに」

さっさと去る翔。

はー、颯爽としてて格好良いなぁ…。

「ちょっと、紅?!」

少し怒ったような声が後ろから聞こえてくる。

「えぇー何ぃ?」

まだ翔との余韻が消えず、のほほんと振り返る。

「何じゃなくて、まだ皆瀬と付き合ってるの?」

「あ、あっちゃんかぁ。もちろんだよ」

幸せオーラ全開らしい私を見て、深い溜め息をつく矢島 愛季子、通称あっちゃん。

「やめろって言ってんじゃん。あいつが紅に会いに来る時は、絶対宿題がらみなんだよ。利用されててヤじゃないの?」

「利用って…頼ってくれてるんだよ。それに翔は私のことが大好きだって、言ってたもん」

あっちゃんが紅のことを、心配してくれてるのはわかってるよ…。

だって翔は、貴金属とかたくさん付けてるから見た目がすごくチャラチャラしてるから。

それに引き換え私は、背が150センチしかなくて、か弱そうに見えるらしいから。でも見た目なんて関係ないの!

男も女も、内面が充実してなきゃいけないんだよ。

翔は、ホントにホントに、素敵な人だもん!

「えぇ、皆瀬が紅に大好きだって言ったの?想像出来ないんだけど」

いかにも嫌そうな顔をするあっちゃん。

「想像なんとしなぃでよぉ〜恥ずかしいなぁっ」

照れちゃうっ。

「や…想像出来ないんだってば。聞いてる?」

「はっ。うんっ!」

今日は翔へのお誕生日プレゼントを買いに行こうと思ってるから、それで頭、一杯だよぅ☆

「…大好きっていつ言われたの?」

「付き合うときだよ。俺、紅みたぃな子が大好きなんだ。って」

「…そう」

「そう!はぁー今でも鮮明に思い出せるよぅ…」

幸せ。

「あっ、大変だあっちゃん!!」

我に返った私。

「どした?」

「翔の宿題、やってなかった!もぉすぐお昼休み終っちゃう〜っ」

「それがみぃの、選んだ道なのね」

苦笑いしながらあっちゃんは、宿題を手伝ってくれました。

これからもっと、紅の呑気っぷりを出して行こうと思います。後半からは、そうもしてられないと思いますけどねf^-^;

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