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苛立ラビリンス



 初の恋愛くさい内容です。


 言うまでもなく下手くそなのでご容赦ください。










 畜生!!


 畜生畜生ちくしょー!!


 何なんだよアイツッ!! スカしたツラしやがって!!


 見下すのも大概にしやがれ!



 ったく…いい加減―!!



「いい加減に―!!」



 いい加減…ッ!!








 …いい加減…何だ…?








 何が言いたいかなんて分かんねぇって




「…あぁああーッもう!!」


 そんな自分に苛立つ。






 ―だってさ!?



 俺はあん時助けてなんて思っちまって―


 ヒーローみたいに現れたオマエに格好いいなんて思っちまってさ、




 あの訳分かんねぇジム帰りみたいなのよりも大分上手だいぶうわてみたいな感じだったから…また格好いい、って……





 …あぁああァッ!!


 俺の馬鹿ぁあ!!




 違う!違うから!!


 そうじゃない!!




 ―とにかくそれでちょ〜っと見直したなぁ〜…なぁーんて思ってたらさ、




 何だよあの態度!!



 優しいなぁなんて思った俺が馬鹿だなんて分かってるよ!!



 だけど…だけどさあ!?




 アレは最低だろ!!


 ……冷たすぎるんだよ…。





 …っじゃなくて!!




「っああッ!もぉおォッ!!!」



 顔が熱い。血が上っている。




 買ってきた安い緑茶を呷った。




「―不味いし!!」



 前通りの味覚な筈が無い。



 キャップも開いたまま床へぶん投げた。




 パカン!! と、


 床で小さくボトルが跳ねる。


 同時に澄んだ緑の水飛沫が飛び散った。




 転がったペットボトルは緑茶を垂れ流し、コンクリ剥き出しの床に静かに染みを広げて行く。





 流れる緑茶はへし折られた机の残骸にも到達し、滲みていった。




「………」






 何だか俺はクールダウンしちゃって。




 ただ何をするまでもなく、乾いたコンクリを浸蝕する緑茶を眺めていた。









 …あ〜ぁ、





 ……何やってんだろー、俺



 バカみてぇ




 勝手に頭来て暴れて八つ当たりして



 …それもくっだらねぇ理由で






 そういやこの部屋は誰がこんなにしちゃったのかな。




 …アイツしか居ねぇか





 自分の部屋こんなんにしちゃったアイツも大概バカだね



 ―まぁ、あの時のアイツは余裕なんて無くて、尋常じゃあなかった。



 今の俺はただのヒステリックだったけど。





 多分俺の癇癪かんしゃくなんかと一緒にしちゃいけないんだろーなー…、…なんて






「ああ、また…」




 何で気付くとアイツを考える。


 腹が立つ。

 自分の思考回路なのに。





 …やる事なんて元々無くて。


 手持ち無沙汰な俺は汚い部屋もそのままに、後ろのベットに倒れた。





 埃っぽいベット。アイツに見下されて、







 ―抱き付かれた






 …と、突然。


「…―!!」




 心臓が、



 狂ったみたいに血液を押し出す。





 …帰ってくる、ここに。


 そう思うだけで緊張したみたいに手足がガタガタ震えて。



 ―苦しくなる。




 何だよ俺。


 こんなの―




 こんなのって―







 本気で恋しちゃった時みたいな―



 …その上、それがかなり末期だった、みたいな―





「…うえ、気持ち悪…っ」




 ありえない。


 …だって―絶対ありえない




 理論なんて抜きだ。


 なんやかんや言ったってそんなのは…




 だってアレは生粋の男だし…


 紛うと無き男だし




 その上不審者だし


 俺の仇っつっても過言じゃ無ぇ奴なんだぜ





 何?

 俺はアイツに惚れちゃったの?



 おかしいんじゃないの?

 俺の頭。





 絶対おかしい。ぜぇえったいにどうかしてる。





 じゃあ今までの恋愛は何だったわけ? 


 あれだってかなり本気だったんだけど。





 …なに、俺ってゲイだったの?



















 …うっわ〜…


 冗談だろ〜…?




 …何かもう…死にたい。









 大きく、寝返りを打った。




「…あ〜ぁ……腹減った。」







 もうその空腹が求めている物は血だって解ってる訳で、



 そして何故か浮かんでくるのはアイツの顔な訳で。







 …好きじゃない。断じて好きなんかじゃない。






 俺はガシガシと頭の映像を掻き消した。





 それなりにショックだ。

 もう俺の中には『俺』の証拠なんて残っていない気がする。











 ぜんぶぜんぶ無くしてしまった。







 ――あぁそうだ、人間に戻るんだっけ?俺。





 それってどうやるんだよ。








 簡単に言っちまったけどさ、方法なんて無いだろ


 これって感染みたいな感じなんじゃないの?






 感染症って治るんだっけ……








「……ダメだ…眠くなってきた…」






 最近…泣き寝入りが多い…







 ふと寝ぼけ眼で見た枕元に、いかにも古そうな懐中時計が落っこちている。



 ずっしり重たいそれを持ち上げると、繋がれたチェーンがジャラリと音を立てた。





 …何だこれ…





「アイツの、…か…?」




 って言うかそれ以外有り得ないだろ。






 裏面を見ると、アルファベットで文字が書いてある。



「……お、う、す、け」



 …桜助?





 そういえばアイツがコンビニでそう呼ばれてたような…。







 ……アイツ私物に名前書いてんの?


 幼稚園生かよ。








 ……ふーん…、アイツ桜助っつうんだぁ…









「後でイジメてやろー…」





 言ってすぐ、俺は強烈な睡魔に襲われて、



 言うまでもなく眠った。





 最悪な事に、








 ネーム入り懐中時計を握ったまま。












 気まぐれにキャラ紹介でも始めようかと思います。



 …不定期です。







〔名前〕

藤堂拓夜

〔性格〕

〔髪色〕

青がかった黒

〔瞳色〕

新月の空色(桜助談)

〔趣味〕

ノーマル(自称)

〔種類〕

吸血鬼(感染)

〔国籍〕

日本

〔武器〕

空欄

〔戦闘力〕

空欄

〔主人〕

桜助

〔愚属〕

不在

〔得意〕

リフティング(一応)

〔所属〕

無所属

〔身体的特徴〕

特に無し










 まぁ、一応こんな感じで。



 今後の存続は不明です。







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