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ヒトリミサキ  作者: ⻆谷春那
第1章 日常は泡沫
1/7

夏休み明けって憂鬱だよね。僕もだよ。

ほら、休み明けって憂鬱な気分になるでしょう?

お嬢さんもそうは思いません?




え?

「学生やったことがないから分からない」

ですって?

よろしければこちらの学校に編入しませんか?

大丈夫ですよ。

僕でも通える学校です。

意外と学割は素晴らしいものですよ?

今日、先生に話を持ち掛けてみましょう。

ヒトリミサキ


岬は小池になりました。

第1話

夏休み明けって憂鬱だよね。僕もだよ。


僕は、皆からは岬って呼ばれてます。

名前もあります。

海斗です。

かなりおしゃれな名前です。

僕の名前に時代が追いついたのです。


だけど何故か皆からは苗字でしか呼ばれません。

「岬くん」「みっちー」「みさみさ」「岬」。

誰も

「海斗くん」「かいてぃー」「かいかい」「海斗」

とは呼んではくれません。

「海斗」と言うとどこぞの有名なアイドルを連想するらしく、

皆呼んではくれません。

でもその「華糸かいと」は悪い噂しか聞かないので、

「岬」の方が良いのかもしれません。

僕は高校生をやっています。

高等学校で2年生と呼ばれるステージに立っています。

ですが17歳ではありません。

16歳でもありません。

自分でもいくつかは分かりません。

でも1つ確かに言える事が有ります。

僕はこの帝国が今の体制、

帝といくつもの宮がある今の体制に収まるための戦を見ました。

戦ってはいません。

僕は平和主義者ではありません。

平等主義者なのです。

戦場に洪水をもたらしたのです。


学校の夏季休業は昨日まででおしまい、今日から営業が再開します。

僕たち学生流に言いかえると、


「夏休みが終わってしまった。」


と言います。

つまり今日は始業式、絶望の日です。




え?僕ですか?

大丈夫です。

僕はどこぞの誰かさんと違い、ちゃんと終わらせています。




・・・え?誰のことだって?

初日や前半は


「ひゃっふー!夏休みだーーー!!!

岬、予定あるか?

・・・それなら俺らと遠出しね?

海とか行こうぜ、海!」


となり、中盤で徐々に


「宿題まだこんなに…

でもまだ夏休みは半分くらいあるし大丈夫だろ。

よし、岬、サイクリング行こうぜ!」


と言っておきながら後半


「ヤバいヤバい、宿題終わらん!

え?岬はもう全部終わってたのか?!

この裏切者!

俺達と一緒に色々遊びに行ってたよな?!

なのになんでお前だけ終わってるんだよ畜生!!」


と言いながら僕の宿題を写していた、某S藤ですよ。


・・・まぁ、休みが終わるのは悲しいことです。

由々しき事態です。

働き方改革は何処に行ったのでしょうか。

先生たちの働き方改革のためにも、

夏季休業の期間はもう少し長くしても良いと、少なくとも僕はそう思います。

貴方はどのようにお考えですか、お嬢さん。

えぇ、貴女のことですよ、お嬢さん。

僕は水害の精霊なんですから、貴女を認識すること程度、造作もないことなのです。

貴女はどのようにお考えですか?

なるべく短く簡潔に、100文字程度で述べてくれると嬉しいのですが。




・・・え?お嬢さん、今、僕のことを、

「面倒くさいやつ」

と仰られたんですか?




まぁ、でしょうね。

いろんな人からそう言われます。


でも、変えようとは思っていないんです。

「そこが僕のアイデンティティ」

とも思っています。




はい、

「逆に開き直っている」

とも言います。




自分でも自覚はしているんですけどね、直せないものですよ。

逆に聞きますがお嬢さんは

「性格を変えろ」

と言われて変えられますか?

無理ですよね。

つまり、そういう話です。

皆々様、初めまして、またはこんにちは。

⻆谷春那です。




始まってしまった「ヒトリミサキ」。

1カ月で終わらせる異例の連載スケジュールですよ皆々様。

ですので1カ月、お付き合いください。

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― 新着の感想 ―
水害の精霊…!角谷氏の作品で見たことのないパターンの主人公!!岬海斗が語りかけているお嬢さんとは…⁈新鮮な感じで次回が楽しみです!
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