後で合流(第一王女は語る)
カンティヨン様が、マイ姉上と騎士団を率いて、真ルートで見守り、私とランビック様が囮コースにということにしましょう。」
ちょっと、ムギ何言っているのよ?ちょっとお、ランビック何よ、そのドヤ顔とそのうっとりした、鼻の下を伸ばした顔は?何時から、そんな恥じらいのない、慎みのない女になったのかしら?
「どうして、ランビック様と二人だけということになるのよ?」
はマイ。マイ、よく言ったわ、偉いわよ。自分と、なんて考えていなければ、もっといいけどね。
「あちらは、軍がかなりの兵を持って、待ち構えていますから、余程のことがなければ大丈夫でしょう。だから、あちらには最小限の数で十分ですし…。」
それから、小声で私達3人だけに聞こえるように、
「私は、転位してあちらから瞬時に移動できますから。」
それは分かるわ…。でも、
「それがどうしてランビック様なのよ?」
マイ、また、ナイス!でも、まさか、また自分だと言いたいわけじゃないわよね?
「だって、私の直属の上司はランビック様ですから。」
う、そんなこと…確かに…ずっと前に言ったわよね…、く、くそ~。
「でも、待ち伏せルートの方に奴らが大挙して襲来して、軍や警察が対処できなかったらどうするの?あなた方二人で助ける、というわけにはいかないでしょう?」
ムギ、あなたは目立ちたくないんでしょ?分かっているわよ、だ~て、あなたのことを一番よく知っているのは私だもの。ランビック、私達2人で大丈夫なんて顔しているけど、それじゃまだまだよ。
「その時は、転移して真ルートの方に飛んで、カンティヨン様と姉さんを小脇に抱えて、また、戻ってきます、転移で。4人なら、手助け程度はできるでしょう、十分に。」
私達3人を前面にたてて、自分が目立たないようにさせるということね、まあいいでしょ。でも、ちょっと待って、ランビック、何、笑いを堪えているのよ?ムギの小脇に抱えられて・・・なんか、ひ、ひどく恥ずかしい格好じゃない?
「大丈夫ですよ。誰にも見られないようにしますから。」
ムギ、あんたまで、笑いを堪えて言わないでよ。
「ちょっと、抱えて戻るのはカンティヨン様だけでしょ?」
何、言っているのよ、マイ。
「あなたは、私と一緒でしょ。あなたは、騎士団の幹部で、そして、ムギの直属の上司ではないんだから。」
不満そうな目をしてもだめよ、ムギに助けを求めない。ムギにスルーされて・・・ざまあみろよ。
「わかったわ。了解したわ。それなら、私達の方に連中がきたら、ランビックを小脇に抱えて転移して駆けつけること、分かったわね、ムギ。」
怒った顔してもだめよ、ランビック。でも、考えてみると、そうなる可能性が高いか?
そして、実際、ランビックを小脇に抱えたムギの姿を見ることになった。
「は、早く降ろしてよ。恥ずかしいじゃない。」
流石にムギに小脇で抱えられて、私達の前に現れてランビックは、真っ赤になって脚をバタバタさせて懇願していた。ざまあみなさい、とマイが思っているよ、マイがよ。
こういう時に起こるべくして起こる、あるいは実行すると思われる作戦で彼らはでてきた。行程の半ばで襲撃をかけてきた。
馬車、といっても馬のない電動機付きの馬車だ、が二台、前方と後方に三騎づつ兵士がガードした隊列で進んでいた。馬車の中では御者、最近は運転手と言う場合もあるが、以外の3人は武装している。それが、いきなりの銃砲弾で、隊列はバラバラとなり騎馬兵の何人かは倒れ、馬車は停止してしまった。中から窓を開けて銃で応戦、一騎は馬を巧みに駆けさせながら、銃で応戦、馬が倒れたもののうまく着地した兵士は馬車に駆け寄り、馬車を盾にして応戦。乗り手を失ったが自分は無事な馬1頭は、乗り手の仇とばかり、銃弾を巧みに避けて、敵方の突っ込んでいく。この馬に感状をあげたいわね。
十分に前方の騎馬兵は注意していたのだが、相手が上手く隠れていたのだ。小説なんかだと、簡単に制圧されるのだが、多勢に無勢で瞬殺なのだが、しばしの間、抵抗は続いた。また、彼らには応援はなく、しばらくして本部かどこかで状況が判明して愕然となるのだが、応援は前後からやってきた。一般の馬車のように、その後方、前方かなりの距離を離していたが、異変を察して駆けつけてきたし、何か所かに監視隊を配置していて、その一か所から押っ取り刀で救援にかけつけたのである。
逐次投入の形になったことも原因となったかもしれない。しかし、次々に前後ろから襲われ、まだ抵抗を続けていたダイヤの輸送隊との間で挟み撃ちとなり、かえって伏兵が飛び出した瞬間に遭遇して乱戦になり、かなり苦戦を強いられた。
だが、結局、数がものをいってしまった。かなりの人数、さらに改造人間というかもかなり投入してきたのだ、予想外の人数を繰り出してきたことが要因だった。
勇者型、魔王型、獣人型・・・そしてエルフ型、エルフというにはゴブリン、かなり醜悪なタイプのようなのだったが、耳が尖っていて、魔法を、エルフ的な魔法を使っていたからだが、まで色々いた。対する我が方というか、輸送隊と護衛部隊は銃装備を大半していたし、魔法を使える者も複数いたし、聖剣の類を持っている者も複数いた。が、結局圧倒されてダイヤを奪われてしまった。彼らのプライドをと思って躊躇している内に、あわてて負傷している者達の治癒しなければならなかったことから、逃げられてしまった。
でも、しっかりとダイヤを持って逃げた一隊の動きは把握できるようにしていたのだ。本拠地に突入よ。




