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異世界スローライフは難しい  作者: 安藤昌益


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風林火山?(第一王女は語る)

 それは、この地方には珍しい台風の直撃があったため、かなりの部分は神樹、聖樹、魔樹て防がれるのだが、被害がでることは避けられてない。

 王女としても、シヨウチユウ侯爵家としても、被災地の支援に加わらなければならない。

 私達2人には、なんの力もないが、広告塔にはなる。被災地への支援物資の寄付を呼びかけ、シヨウチユウ侯爵家の提供した物資も合わせて、現地に運ぶ指揮、飽くまで名目で、実際は地方政府やシヨウチユウ家が担当者が行うが、をとることになった。寄付をした者達には、礼として、私とランビックの公開食事に招くことに、後日、なっている。ムギ、当然あなたもね。マイ?大変ですねって、部外者顔をしない、あなたもよ!私達の義姉になるんですから。こら、急に嫌な顔しない。

 大麦パン、ヒエ餅とか…まあ、シヨウチユウ家では常食よね、を持って…。現地で配って、握手とかの日々を過ごしていた、ある夜、彼らの襲撃を受けた。

 その前日、お邪魔虫のハイエルフのリカーがやって来ていた。まあ、チャンと私達の手伝いを、甲斐甲斐しく、してくれたけど。あ、お邪魔虫と思っているのはランビックだから。ムギより、私達にまとわりついて、ムギとは文句の言い合い方が多かったかしら?

「こういう娘なんですよ。」

と困った妹のように言うマイ。

 そして、彼女も伴って、救援を求めている小集落があるということで、私は其所に赴いたが、それが罠だったのだ。

 案内された家屋には、誰もいなかった。案内してきた長老達も、いつの間にかいなくなっていた。

「囲まれましたね。」

 ムギが言った。その後、私達の護衛が、

「周囲が囲まれています。」

と報告してきた。

 まずは、家屋内の確認、何か罠がないか、いぶり出すために火がつけられていないかなど、と、あるだけの窓から外の状況を見る、である。素早く、皆で分担する。

 窓から顔をだした瞬間、銃弾が来た。窓ではなく、壁に当たってのめりこんだだけで、大したことはなかった。

「銃がある程度…構えているのが数人は確認、10丁以上はあるかも。ただし、あまり腕のいい奴はいないかも。魔法、聖剣などの聖具の類いの気配がかなりありますよ。聖剣とか…かなりのが11振り…。」

 どうして分かるのよ、ムギ?ん~、意識を集中させると魔力やら聖具らしき気配がばんばん来るわね、確かに。

「まずは、銃撃戦で圧倒しましょう?」

 私は、ムギからもらった連発銃を構えた。ランビックも同意見らしく、同じように構えていた。マイは、剣を構えて、私達を援護する積もりらしい。ムギは口径の大きい、銃身の短い銃を取り出した。

「この敵弾銃で、まず、あぶり出しましょう。」

 引き金を引くと、弾丸が飛び出した。連発式のそれから放たれた弾丸が至る所で爆発を引き起こした。

 慌てて飛び出した連中に、私達は射撃を開始した。私達の護衛も銃を持っているものも、射撃を開始した。相手も応戦してきたので、銃撃戦になった。連発、3速射の私達2人の銃だけで、発射弾数は圧倒した。

 次々倒れる仲間、部下達を見て、聖剣を持つ戦士達を先頭にして突入してきた。まずは、しばらく、後続に向かって攻撃し、1人でも数を減らすことね。彼らが迫ったところで、私は、身体強化を目いっぱいかけて、ムギから送られたムサシを抜いた。ランビックもヤマトを、マイはシナノを手にしていた。しっくりした感触、一体感、私の魔力が流れ、充満していくのが分かる。対峙している聖剣に、多分ドァーフあたりが作った奴、しかも、かなりの高位の、でも、負ける気がしない。有難う、ムギ、でも、この訳の分からないネーミング何とかならない?

「ダーン。ダーン。…」

 ムギの右手の短銃が、続けざまに弾丸を放った。聖剣を持つ者以外を、次々にうち倒した。雑魚でも、精鋭に加われば、2倍、三倍の力を発揮するし、数は侮れないわ。それを少しでも減らす積もりらしいわ。

「ひ、卑怯者!」

 多人数で襲ってきて、何言ってるのよ!

「姫様や姉上はともかく、護衛や侍女の負担は減らしたいからね、あしからず。あ、身体強化も一応かけるけど、それも同じ理由。なしでもいいけど、こちらに負傷者は、だしたくないからね。」

 その直後、背筋が冷たくなり、圧迫感すら感じた。ムギが身体強化をかけたから?

 聖剣を持つ男の一人と、まず一合交えた時、ふと殺気を感じて身を避けて、その方向を見た。見た、何かをと感じて、剣で受け止めた。空間から、剣先が出ていた。

「転真敬会奥義、十気転定(ときてんち)!」

そんなわけのわからない詠唱?を彼が唱えると、

「馬鹿な、我が鳳凰乱舞が空間移動しない。」

 慌てふためく女は隙だらけ。次の瞬間、ムギの剣が後ろから刺し貫いていた。

「その剣の時空の動きを止めた。あ、それから、未来は変わらない。過去に戻ってお前の敗北を帳消しにした剣は、新たな世界を分岐させただけ。お前の敗北の歴史はいくつあるか知らないがそのまま続き、お前の勝利の歴史は、今なくなるのさ。」

と言って・・・ついでに耳元で息をフッとなんかするな―!とはもちろん、ランビックよ。

「ふん。現実で勝てと言いたいわけ?いいわよ、見なさい、風林火山の力を!」

 風林火山の力?ところで、ムギ、どうして女とばかり戦ったいるのかしら?え、しかも4人?

 4人の狐系獣人、彼女らは顔を隠していたフードを投げ捨てていた。

「侵略すること火のごとく!」

「疾きこと風の如く!」

「徐かなること林の如く!」

「動かざること山の如し!」

と4人は、ほぼ同時に叫んだ。

 凄まじい火焔放射、2人が消えた、ムギが結界に閉じ込められた。

 私達は、2人の聖剣使いを相手にしながら、彼を注視していた、心配だったから。結界が消えた瞬間、2人が現れて、高熱を帯びた剣が振りかざされた。それが振り下ろされた瞬間、火焔放射がきて、ムギに直撃、2人の周囲には結界が張られて、火焔を防いでいた。

 しかし、2人は結界ごと殴り、蹴り飛ばされ、火焔放射は彼剣の一振りで四散した。慌てて、再度集まった4人は、防御結界の中にいた。が、彼女らは血を噴き出して倒れた。

 だが、それで彼女らは諦めなかった。立ち上がった。

「我が風林火山は、4剣で1剣、1剣で4剣。」

「一体であり、それぞれの力を持つのだ。」

「だが、4つの力も持っている。」

「わが4人、4剣の一体、4の力をうけてみるがいい!」

「行くよ。みんな。」

「分かっているわ!」

「うん。」

 4人の姿が消え、炎と氷の力がムギに、彼は再び結界に拘束された。だが、次の瞬間、彼女ら全員、大地に倒れて、動けなくなっていた。

「侵掠のみ、疾きのみ、徐かのみ、動かないことのみにかたより、それを単に一つにする誤り。全ては、進には退が含まれ、また、相対的でもある。それが分からない者が作りし、聖剣は聖人の剣でしかない。」

 はあ~?う~ん、ムギの言っていることは、分らない時があるのよね。私達3人は、各自2剣の聖剣とその使い手を相手にしていたわ。もちろん、完全に優位にたって戦っていたわ。

 私の相手は、天空剣と大地剣の使い手の2人だった、何故か男。まあ、2人は、そう叫んだわけだけど。

 電光を発して、空中を飛び回る力強さを得るらしい天空剣と大地を切り開き、火山噴火の噴き出してくる、そして、地面の下に潜る大地剣というところかしら?彼らの動きを見ながら、彼らの攻撃を外して、カウンターのような攻撃を加え、そして、体勢を崩したところを素早く、踏み込んで斬りつける。さすがに、致命傷を与える前に避けてはいたけど、ダメージを受けて、苦しくなっているのが感じられて、少し嗜虐的な喜びを感じちゃったわ。

「これで終わりだ、淫乱勇者。」

「俺たちのコンビネーションを食らえ、好色魔王め。」

 渾身の電撃と大地からの火炎の同時攻撃。どうして私が淫乱で、好色なのよ。それに勇者でも、魔王でもないわよ。

 防御結界を張りながら受け流しつつ、フェイントと態勢を乱すための火炎弾の連発攻撃。渾身の一撃を放って隙だらけの連中は、それで完全に防御もできない態勢になった。当人達は、それが分かっていなかったでしょうけど。高熱剣と化した私のムサシは、天空剣の男のヤクザな防御結界を破って、天空剣を弾き飛ばして、返す刀で切り裂いた。同時に、高熱滞を天地剣の男の周囲に作り出しておいた。慌てて、地下に潜った奴に、天空剣の男のとどめを後にして、高熱の衝撃弾を地面にぶつけた。その衝撃に出てこざるを得なくなった天地剣の男を一刀両断にしてやったわ。

 ランビックも、マイも自分の相手をその直後に倒したわ。護衛や侍女達、リカーも軽傷で無事だった、ムギの援護で。

「私は心配してなかったの?」

はランビック。当然でしょう、弱い者達に気を遣うのは。

「ちゃんと、お二人のことも見てました。危うくなったら、とにかく駆け付けようと。ただ、その必要がなかっただけです。」

「それじぁあ、私が危機一髪でも?」

 これはリカー。

「ああ、当然。死んでもいいから、お二人のところに、駆けつけていたよ。」

「ひ、ど~い。」

 当たり前でしょうが。でも、その掛け合い、なんかむかつくわね。

「ちょっと、私は心配しなかったのか?」

 あらあら、マイったら。

「そんなことしたら、姉上に悪いでしょう?」

「ん・・・。」

 その後の事後処理で、おびただしく、べったりとついた返り血の臭いと人を銃で撃ち、剣で斬った感触が蘇ってくるのは、それから時間を経ってからのことだった。


 

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