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異世界スローライフは難しい  作者: 安藤昌益


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愛する2人の協同作業~!(第二王女は語る)

 標高数千㍍の山々を見下ろすような神樹の森、どこまでも続く聖樹の森、そこからは神々の贈り物としか思えない恵が得られる、手をほとんど加えなくても豊かな農産物が収穫でくる土壌、良質なオリハルコン、アルマンタイト、ミスリル、エーテルなどの特殊金属の大鉱山、ドラゴンあるいは聖獣の闊歩する大平原、それらはないけど、鉄などの一般金属、金などの貴金属、そして、石炭、石油などの大鉱山などを持つ国が、世界の大国として君臨している。私達の国には、その全てがない。神樹・聖樹・魔樹と共存共栄、低品質鉱石の有効利用、農地改良等絶え間ない労力の上に、大国の一角として君臨している。

 性能、戦略的方針等もあるけど、わが国の最大艦は、やや小型だから、この5隻と比べると、見劣りがするわね。それもあってのことだけど、そもそも、王族でもかなり上位のが乗船しているのよね。私と姉上も国王陛下夫妻、弟の王太子共々、各国使節に挨拶をしてまわったわ。

 そしたら、ほとんどが私達とムギとのことを知しっていて、女性陣からは質問の山、山、になっちゃった。

「やはり、勝手に決められた婚約に我慢できなかったのですね?」

「いいえ。」

「え?」

「そのようなこと考えませんでしたわ。ただ、ムギという男を好きになっただけですわ。」

「はあ~?」

 ふん、ざまあみなさい。

 よし、ここでムギと私のロマンスを盛大に国際化して見せましょう!姉上は、国際テロリストの情報でも聞いていなさいよ。どうして、彼の隣で顔を赤らめて、照れてもじもじしているのよ?情報を露骨に聞く、そういう場でもないけど。まあ、ちゃんと聞いてはいたようだけど。あ、もちろん、私だって、姉上に協力して、それとなく聞いていたわよ!

「私の口では、石炭利用の蒸気車が馬車の変わりになっていますわ、貴族の間では。馬車は、馬の虐待ではありませんか?それに、夜の首都全体を石炭ガス利用のガス灯が、至るところ照らしてますわ。」

「その代わり、汚い排煙がでているとか。わが国では、神樹の光る実で王都の夜を照らしていますわ。」

等等自慢話しをされるのには、参っちゃたわ。

「我が国には、それがありませんから。国土のかなりの部分に神樹聖樹を育て、ささやかな恩恵をいただくしかないのです。」

と切り返してやったけど。

 私は…ん…少しは…。とにかく、国が力を入れて、自慢の剣士を正式な推薦枠だけでなく、一般枠からも送り込んできているのがわかったわ。それだけ、私の優勝を阻止したい訳…と言うわけではないけど。

「ランビック様~!応援してますー!」

 ヨナ子爵家ヨナエル先輩。私に、ムギとの関係が真剣なものか確認に来たのが、彼女だったわね。その彼女が、手を引いているのが、彼女より二つ年上のエイビス大公家嫡男クロウ、元私の婚約者。この2人、幼馴染みの相思相愛、でも、互いに婚約者がいる身で…と諦めかけていたら…と言うわけで、元気いっぱい、婚約破棄を願い出て…周囲を巻き込んで、かつ、全て目出度し目出度しにしてくれたのだ。私が感謝すべきかもしれないんだけど、彼女達は私達に熱烈感謝状態。それが、姉上の方まで波及したの、まあ、あっちはかなり複雑だったけど。

 一般枠は最後、大きな波乱で終わったわ。本大会に勝ち上がったのが、ムギ1人だったの。100人超の出場者は、昨年も多少はその傾向はあったけど、今回はそれとは比べてものにならないくろいくらいムギに集中したわ。強豪達なら、面子も、名誉、騎士・武士道があるから、そんなことはしないけど、今年は違ったの。試合開始とともに、ムギに多くが襲いかかったわ。まあ、その中で途惑っている連中もいたけど。その結果、ムギ1人以外誰もたっていなかった。他の7人を選ぼうにも、試合続行が可能な者達をみつけることが出来なかったのだ。もちろん身体強化もなしにである。

「どうだったの?」

「きつかったですよ、ランビック様達との時に程ではなかったですが。でも、怪しいのがいましたからね。」

「怪しい?」

「どうもね、優勝とか、勝つということへの執着がない、単に私を倒すことしか考えていないという感じがしたのです。」

 彼は考えこむように言った。

「テロリスト、と言うわけ?どの集団だと思う?」

「連携がとれていなかったので、複数ではないかと。」

「本戦は、じゃあ、もう心配いらないと言うわけ?」

「入れ替わることも可能かもしれませんね。私達の騎士団予定者に協力をお願いしませんか?」

 確かに、姉上や私の騎士団に入るという男女が、計10人程いるのは確かだけど、どう使えばいいのかしら?

 姉上も動員して、私の対戦相手を監視してもらう、それがまず第一よね。でも、ムギは?

それを察したのか、ムギは、

「私のことは心配しないでください。」

と言ってくれた。

 そして、私の前に盾になるように立っているムギがいるわけ。

「そうか。光よ!」

 目の前の対戦相手は、獣人というより、ライオンの戦士?に変身したわ。

 さらに、選手の登場口から数人が飛び出してきたわ。それも、直ぐに、虎、豹、ジャガー、クマ、ゴリラ戦士?に変身。遅ればせながら、私の護衛も駆けてきたわ。どうしようかしら?

「協同作業よ。私は、ライオンマンの戦うから、後はお願いね。手っ取り早く倒して、加勢に来てね!」

と耳元に息を吹きかけながら言ってやったわ。ついでに、唇に軽く、私の唇を重ねて上げたの。どう~?み~んな見たあー、私とムギのラブラブぶり~!

 そしたら、すかさず腰を抱かれて、

「了解。気をつけて。」

と反撃されちゃった。彼はすかさず、私と背中合わせになった。“背中を互いにまかせあう、といったところね。”

「じゃあ、行くわよ!」

 私達は、飛び出したわ。私は、もちろん、身体強化を目いっぱいかけたわ。強風で動きを鈍らせて、風刃で切り刻むと見せかけ、斬り込んだ。

 奴の動きは、意外に早かったし、こちらの動きに俊敏に対応してきたわ。そして、火球を放ち、凄まじい力で剣を叩きつけてきた、それも力任せだけのものでなく。彼の聖剣を、私のヤマトで受け流す。“うわ~、聖剣の魔力を中和している。並みの聖剣を超える名刀?凄いわ、ムギ!”火球も私の風の防御結界が弾く。私のヤマトは、彼の体を切り裂いた。それでも、致命傷までもっていけなかったのは、流石だわ、褒めてあげる。でも、傷の痛みと出血で動きが鈍り、焦ってきているのが分かったわ。

「ん?」

 期待をした目。私は、咄嗟に後ろから気配を感じて、右に飛んだ。

「流石は、ランビック王女。狙撃です。ちゃんと避けてましたよ。」

 後ろからムギの声。彼は、その時、私を狙った銃弾を素手でかすめ取っていたのだ。

 驚愕したライオン男は、飛び出してきたわ。隙があり過ぎ、一刀のもとに切り裂いたわ、もうたてなくなったわ。

 ムギの方はというと、私の護衛達に助けられて、5人と闘っていた、というより、護衛達が目立つようにして、彼らを守って、虎男達を圧倒していたの。ついでに、私も見守り、狙撃も防いでくれた、当たるはずがなかったけど。私が危なくなったら、何時でも加勢出来る状態にしていたのよね。

「何してるの?加勢にしてあげるわ!」

 私が加わって、あっという間に終わったわ。周囲からは、私の強さが際立って見えたでしょうね。もう5人はフラフラ、ムギの刃を潰した剣の打撃を、何発も叩きつけられて、状態だったから、かなり消耗していた私の介入ですら抗しきれなかったのよね。私が4人、私の護衛が1人を叩き臥した時も、目立たないようにムギがサポートしてくれていた。私は、さほどではなかったけど、まあ、助かった、心強く、全力を向けられたのは事実だけど、護衛の方はムギがほとんどやってあげた、彼すら気が付かないほどだったけど、おかげだけどね。

 慌てて、ようやくやって来た、警備隊が。ばたばた、そんな感じで後始末をし始めた。大会関係者が私のところにやって来て、丁重に、説明のため私に同行を求めてきたから、同意せざるを得ないから、

「分かりましたわ。当然のことですぬ、ムギ殿、いきましょう。」

 大会関係者は、困った顔をしたわ。ムギと私を別にしたいと思っていたのよね。彼が、侯爵家令息だということを忘れているんじゃないの?

「さあ、大会関係者の方々も急いでおられますから、シヨウチユウ侯爵家ご長男、ムギ殿、早く行きましょう。」

と彼の手を取ってあげたの。ようやく彼らも分かったらしい。手を握って歩む私達2人をまとめて、案内し始めたわ。観客のどよめきが聞こえていた、かなり大きかったけど、どういう意味だったのかしらね。

 その後、長々と説明させられなければならなかったわ。

「ようやく終わったわ。」

 油断したわけではない、ないはずだだったが…いや、一瞬油断したのかもしれない、1人だけになった時。私は、誘拐されてしまった。


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