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異世界スローライフは難しい  作者: 安藤昌益


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わあ~、私のために乱入してきた~(第二王女は語る)

 大観衆が、様々な声を上げているのが分かったわ。ムギが、私を守るように、試合場に飛び込んで来たためだった。誰もが、罵声をあげるか、揶揄いの声をあげるか、ブーイングをするか、審判は私の失格を宣言するか、をまだ躊躇し、迷って、頭に言葉が出てこない状態、私もそうだったから。すぐに、観客席から怒号やぶつけ合うような、その他がでるだろう前に、

「お前は誰だ?タンタカ様ではないのは分かっている!偽者が、どこの馬の骨か分からぬ、汚れた者に私の大事な、ランビック様を近づけさせない!」

と大音声で叫んだの!私の大事なランビック様~、きゃー!は、コホン。それはさておいて、

「彼は偽者?」

 観衆も審判達も、彼の叫び声で考えていた声も出せなくなってしまっていた。

 武闘会本戦準決勝戦。既に決勝戦進出を決めていた、と言っても第二会場で少し前に瞬殺でだけど、ムギだったが、勝利を決めたその足で、審判の裁定もそこそこに駆けてきたのだ。まあ、後から聞いたことで、この時の私は詳しいことは分からなかった。しかし、それはどうでも良かったの。

「本物は?」

 そっと囁くと、

「カンティヨン様、姉上、そして殿下方の騎士団が確保、保護しました。」

と教えてくれたの。

「既に、タンタカ様は助け出し、身柄を保護申し上げている。正体を現せ!」

 そして、私の剣、彼が鍛えたヤマトを私に手渡したわ。

 ムギの実家で二度にわたって襲撃されたことと私達の構想が小さなものとなったことから、仕方がない、そのくらいならということで、創設の方向で動き出し、姉上、マイ先輩はその準備に取りかかっていた。卒業の最終年度は成績優秀者には比較的時間が得られたからだ。今後の、卒業後の準備をするのが普通だったから。

 ちなみに、私達の目の前で、

「ムギ~。王女様達と別れるかわりに公爵になるんだって~!結婚してあげるよー!」

などとぼざいて、抱きつこうとしたハイエルフ娘は、私達の滞在の最後の頃になると、ムギのことはほったらかしにして、私達につきまとい、

「私も両殿下の騎士団に入団させて下さい!」

と懇願する始末。

「こういう、利益にめざとい奴なんですよ。」

と、言った通りでしょう?という顔のムギとそのムギのことを心配しない、怒られないとわかっているかのような彼女の関係に、少し面白くなかった…姉上がね!

 そして、夏の短い地方の海岸での、シヨウチユウ家の別荘の海岸での、海水浴にも加わってきて、

「次の武闘会本戦では、ランビック様が優勝を狙うんですか~?絶対応援に行きますから~。でも、ムギもでるの?」

と私達、いえ、姉上やマイ先輩に負けないくらい派手な水着を着て、わ、私?姉上とあまり変わらないけど、私達に擦り寄ってきたの、しかも、ムギにもチラチラ、太股や胸元を見せながら!

「決勝戦で、抱き合って、戦えませ~ん、とでも言おうかしら~?」

とムギに抱きついてやったわ、見せびらかすように。

「ランビック。現役学生が三連覇したということで、国際的にも話題となって、各国が力を入れているらしいのよ。油断したらダメよ!」

 わかっているわよ、って、姉上、ムギの腕を胸の谷間に挟んで…、慎みがないわよ、私もしてやる…。

「そうですか…。そうだとすると、少し心配が…。」

とムギが言い出したの。

 結局、彼の懸念が当たり、この武闘会本戦が、私達騎士団の、まだ正式には創設していなかったけど、初仕事になったわけ。

 マイ先輩の前例があるため、私の本大会出場は、多少の反対もあったが、思ったよりあっさり通った。

 準決勝まで進んだのだから、本大会出場の権利が、ムギに与えられてもいいはずというか、与えられて当然なのに、学校代表が2人というのは前例がないと言って、頑強な反対が出た。はては、私の出場を認めるから、ムギのは認められないと言いだし、別に反対しない、一般予選から勝ち上がることには反対しない、自由だと…馬っ鹿じゃない?私も姉上も頭にきたけど、ムギはそちらの方がいいと言いだしたので、結局、押し切られることになっちゃった。

「今日も、瞬殺だったわね?飛ばしすぎではない?」

 明日はバトルロイヤルであるが、前回と異なって、彼は全て瞬殺で、もちろん相手を殺してなどはいない。前回の実績があるので、彼の勝利に賭けるものが多く、瞬殺~判定までの区分を作り、ようやく賭けが成立した事情があり、さすがに、前回の戦いぶりから彼の瞬殺勝利はほとんど賭ける者がおらず、彼はまた大もうけしていた。

「カンティヨン王女殿下に、あれほど粘った男が、成長もしないというのは、カンティヨン王女殿下に不遜ですからね。」

 そう言って笑った。

「でも、その中には他国の押した剣士もいたんだけどね。」

 お忍び、私とムギが乗る馬車より、派手で目立つ馬車がいくつも見えた。その中にがっかりした方々がいるのだろうと思うと、面白いやら、誇りたくなるやら、いくつも溢れ出てきたわ。

 各国の自慢の軍艦が、各国の王侯、指導者を乗せて、来訪したのを迎えるため、私と姉上はムギも連れて、ついでにマイ先輩も、王都から行程、河川船半日の、主要港に出向いたの。各国の自慢の軍艦が勢揃いしているのは、流石に壮観だったわ。

 その中でも、排水量5000㌧近くの4艦。全て神樹製の船体からなる艦。神樹・聖樹で一部を補強した木造船体にアルマンタイト鋼の装甲を張った艦。ミスチル鋼とエーテル鋼の合金装甲を張った艦。そして、ふんだんな鉄で、鉄骨、鉄装甲の艦だった。

 4艦とも帆船だが、補助機関は鉄骨艦が石炭外燃機関以外はオリハルコンと聖樹油利用の二つを併用している。

「あ、あれは?」

 指を指すと、空中からこちらに近づいて来るものがあった。しばらくして、

「飛行船ですね。」

とムギ。しばらく後、全景を私達に誇示するように、悠々とほぼ真上で停止し、地上への係留の準備を始めた。ドラゴンの皮に、聖樹の液を塗布、推進機関はオリハルコン機関である。

「5大国勢揃いといったところかしら?」

 マイ先輩が言うと、

「わが国は、5大国に入っているわよ。」

と姉上が少し自信無さそうに。姉上、自信無さそうにいうのは…うーん?

「順位は、三番目からが微妙ですからね。私は、間違いなく、世界第3位の大国だと思いますよ。」

流石にムギ、いいことを言うわ。愛国者!後で理由を聞いとかないと。

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