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夜の海


「はあ……」



 夜、海の家の外を歩きながら、思いを馳せる。



(あと三か月か……)



 極力接触しないよう心掛けていたから何事もなく過ごせているものの最後まで気は抜けない。何が起こるかわからないのだ。


「やあ」


 夜の波打ち際で声がかかる。


(うん、なんとなく来そうな気はしてた)


 秋月あきづき しろはその白い髪を月の光に照らされながら、ちょっと困ったような笑みで現れた。


(もうあなたが一番出てきてますよ)


 ゲームで言えば、完全に彼のルートってところだ。


「何してるの?」


「ちょっとひとりになりたくて」


 そうです、ひとりに、なりたいんです。……だから帰ってください。


 秋月あきづき しろは目をぱちくりさせた。


「そうなんだ、僕ら似てるんだね」


 そ ん な こ と は な い


(あれ? どういうこと? 強制イベントかなにか?)


 残念ながらゲームをプレイしたわけでもないし、細かいところはわからないのだ。 分岐点とか、選択肢とか、教えてほしいものである。


「そうなんですねー」


 ……もう帰ろうかな。





 ーー黒木くろき やみはゲーム内容の彼女にかかわるところしか知らなかったが、これは主人公の胸の内を打ち明けるイベントである【夜の海】イベントだった。ーー





「まって」


 秋月あきづき しろが呼び止めてくる。


「なんか悩んでるなら言って!」



 ーーここは本来主人公がいじめられていることを告白するシーンだったーー



「いえ、悩んでないです」


 私の腕を、ぐいと秋月あきづき しろが掴む。彼のこの断定するような目はなんなんだろう。


「そんなわけ、ないでしょ!」


 秋月あきづき しろの赤い瞳が真剣な眼差しでまっすぐに見つめてくる。その鮮やかな赤い瞳に、思わず吸い込まれそうになった。



「おい、なにやってんだ」



 低い声がして、揉めてる二人は同時に顔を向けた。


 そこには生徒会長として見回りにきていた赤月あかづき れつの姿があった!


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