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過去の呪縛  作者: ミルクティー
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はじめまして

 俺の記憶に残ってる最古の記憶は母親の葬式だった。

そしてそこから地獄の人生が始まった。




「ねえねえ宿題やった?俺やるの忘れてて見せてくんない?」

「またー?昨日もそう言って見せてもらおうとしてたじゃん。」

「まあまあそう言わずにさ。」

朝からうるさいな…

あいつらは自分が楽しければ周りなんて気にしないんだろうな。確かアイツらはスクールカースト最上位の陽キャグループだ。

宿題を忘れているのが高西隼人たかにしはやと。金髪でチャラチャラした感じのイメージはあるが、体は結構がっしりしていてスポーツマンって感じの見た目をしている。

今宿題を見せてあげているのが堀北茜ほりきたあかね。見た目は若干清楚系ではあるが中身はそれほどでもない。しかし高西の近くにいるわりに性格が良く学級委員を務めるほどの人物だ。オシャレに気を遣ってるのか高級そうなアクセサリーを身に付けている。

他にも取り巻きがいるが、その2人がグループの中心人物。いつもギャーギャー騒いではいるが、高西は喧嘩がめっぽう強いらしく、誰も言い出せないらしい。そして高西は堀北に恋心を抱いてるって噂もあって誰も堀北に近づくことも、口答えすることもできないとか。まあ陰キャの俺には関係ないけど。

「あ?」

やべぇ目があった。高西が近づいてくる。マジか、関係ないと思った側から…

「おい。」

「は、はい?」

家族以外で人と喋るのが地味に久しぶりで声が僅かに裏返った。

「お前堀北の事狙ってるの?」

えぇ…言いがかりもいいところだろ。どうやら俺が長いことこのグループを見ていたせいで、そう勘違いされたらしい。確かに堀北さんは非常に美人だ。めちゃくちゃモテていると言う話もよく聞く。だが見るくらいは構わないだろ?

「おい…なんか言えよ。」

「あ…えっと…ね、狙ってないですから安心して下さい。」

「ハッ!キモッ」

えぇ…ひど…

「お前、放課後少し残れ。ちょっと用があるからな。残っていなかったら殺す。」

でた…すぐ殺すとか言っちゃう人。でもやばいな。周りから、うわー可哀想とか聞こえてくる。可哀想だと思うなら助けてくんない?結局力があるものが世の中を自由に生きれて、俺みたいに雑魚キャラは力ある者の土台として使われる運命なんだな。高西は堀北の元へ帰って行く。

マジでめんどくさい…



キーンコーンカーンコーンキーンコーンカーンコーン

放課後だ…

クラスのみんなは急足で教室を出て行く。そして俺と高西だけになった。

「用ってなんですか?」

「あ?そんなの決まってんだろ。俺の女をジロジロ見ていたやつをなぶるんだよ!」

そして俺に高西は殴りかかってきた。



「痛っ!」

めっちゃ殴られた。多分20回くらい。容赦ないな。

「大丈夫?」

声の主の方向を見てみると、そこには堀北が立っていた。

「酷い怪我…高西がやったのね?」

そう言いながらこちらに駆け寄ってくる。そしてハンカチを取り出し俺についた血や汚れを取ってくる。

「なんで…?」

「なんでってなに?」

困惑した表情でこちらを見てくる。

「なんで俺を無視しないの?」

「そりゃこんなに怪我してたら無視もできないよ。」

「…」

優しい奴だな…黙って見て見ぬふりしておけば面倒な事にはならないのに。俺は少し照れくさくなり視線を下に下げる。その時、高級そうなアクセサリーに目がいく。…このアクセサリー良く見ると手作りか?アクセサリー手作りとかすごいな。

「ごめんね…私がちゃんとしていればこんな事態抑えれたのかもしれないのに。」

どう言う事だ?あんなにも近くにいる高西の悪行を知らないのか?

「もしかして高西君がこう言うことしてたの知らなかったの?」

「う、うん…ごめん。私がちゃんとしていれば…」

恐らくみんな高西にビビッて堀北にバレないようにしていたんだろうな。

「いや堀北さんは悪くないから。」

取り敢えず適切な返事が分からないからありきたりな返事をする。

「一人で帰れる?」

「まあそこまでの怪我じゃないから大丈夫だよ。」

「そこまでって結構酷いと思うけど。」

明日学校どうしようかな?また明日もボコられんのかな?めんどくさい…

「安心して。もうこんな事させないから。」

そう言う彼女の目には涙が溜まっている。

「気になってたんだけど、なんでそんなにも泣きそうなの?」

「えっ!?だって…だって辛いから!」

「なんで?」

「それは…」

しばらく沈黙が続いた。

「やっぱ言えない!」

「え…」

「忘れて!」

取り敢えず助けてくれたわけだし礼を言っておこう。

「ありがとう。」

「どういたしまして!」




「おはよー」

「あ、おはよー」

「昨日さちょっとアイツに立場をわからせたんだけど、マジでさ、全然抵抗もしなかったぜ!ビビりすぎだろ。」

めっちゃ笑われている。俺みたいな陰キャは話のネタにされてしまう運命なんだな。

「そうかな?」

声の主は堀北だった。

「なんも抵抗しなかったのは、高西と同じ人間にならないためなんじゃないの?」

「あ?」

「やり返したら、君と同類だし、逃げ出したら男としてすごくダサい。」

「なにが言いたいんだよ?」

「彼は…蒼輝くんはとてもすごい人だと思うよ。」

「は、はぁ?なんだよそれ!」

俺は唖然としていた。まさか堀北が高西に向かってここまで言うとは。

「ごめん。私あんた無理だわ。」

「は?なにを言って…」

「自分の都合で好き勝手やる人大っ嫌い。」

「な…」

振られてる。なんか知らんけど振られてる。

「クソ!」

「キャ!」

高西が堀北の腕を強引に掴み引っ張った。

「じゃあいいぜ。強制的に俺の女にしてやるよ。どうせ周りの奴らはなんもできない。助けてくれるやつなんてどこにもいないぜ?」

助けてくれる人がいない。周りに人達は次々と教室から出て行く。グループ内の人達はだんまりを決め込んでいる。先生も今はいない。じゃあ誰が…誰が彼女を助けてあげられる?

誰が…

いや。そんなの決まっている。誰もいないなら俺がやるしかない!

「おい!」

「あ?」

「蒼輝くん!?」

「堀北さんから手を離せ。」

場が凍りつく。

「なんだよ?指図するな。」

「離せと言ってるだろ?人の忠告はちゃんと聞いといた方がいいぞ?」

「調子乗ってんじゃね!」

その瞬間高西の体は地面にうつ伏せの状態で倒れていた。

「がっ!な、なにが!?」

「だから言っただろ人の忠告はちゃんと聞いといた方がいいって。お前自分が最強とか思っちゃってるの?痛いやつだな。」

「な…なにを?」

「バカのお前に一つ教えといてやるよ。」


「お前如きが王様気分でいるなんざ…100年早い。」

その時高西の顔には明らかに恐怖の表情が浮かんでいた。




「一体何をしたの?」

そう聞いてくるのは堀北だ。

「いや、単純に足払いで相手を倒しただけだよ?」

「え…」

なんかめっちゃ驚かれてる。

「蒼輝君って実はめっちゃ強いんだね。」

「まあそこそこには。」

「そんなに強いなら昨日一方的にやられる必要なかったんじゃ?」

「…」

「…なんかごめんね。」

「気にしないでくれ。」

「あのさ、昨日の事なんだけど。」

「ん?」

「ていうか…傷が…」

まじまじと自分の顔を見つめてくる。見つめられるの慣れてないんだけど…

「昨日の事って?」

「え?」

なんだ?昨日のことって抽象的な表現の仕方だとどれかわからん。

「なんで泣きそうなのって話!」

「あーあれか!」

やべー…そう言えばそんな事あったな。

「忘れてたの?」

「まあ…」

心が痛い…

「もー忘れるとかありえない!」

「ごめん…」

「やっぱ言うのやめた!」

「えぇー気になる。」

「忘れてた罰です。」

仕方ない忘れてた俺が悪いしな。

「わかったよ。」

渋々受け入れて俺は今日をいつも通り過ごす。そんなつもりでいた。

読んでいただきありがとうございます。

ここでは登場したキャラの見た目を紹介します。

主人公の蒼輝は

身長180cm(基本猫背なので周りからは172cmくらいに見えている)

体重68kg

性別男性

髪は黒色で前髪は目にかかり、横は耳が隠れていて、後ろは肩にかからない程度の長さです。

髪型はなんの特徴もないストレートです。

目は死んだ人のような、暗殺者のような目をしておりそれ以外の特徴は特にありません。趣味はゲームと読書です。


ヒロインの堀北茜は

身長162cm

体重はヒミツ

性別は女性

髪は黒色でロングです。めっちゃ綺麗です。

目も鼻も口も何もかもが完璧です。

月20を越えるペースで告白されるのが悩みの子です。

趣味は友達と遊ぶ事と、Twi○terでツ○ートすることです。


高西隼人は

身長180cm

体重76kg

髪は少し長めのスポーツ刈りの金髪です。

そこそこにイケメンです。

性格は自己中心的な性格です。

趣味は運動といじめです。


あと、舞台は東京です。

学校名は市山高等学校といい、実際には存在しません。

クラスはABCとあり、蒼輝は2-Cです。


この先も名前が出たキャラの説明をしていくつもりです。

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