第二話
気がつくと服にも身体にも傷一つなく真っ白な部屋に横になっていた。
なんだろここ・・・確かトラックに轢かれて死んだんじゃ・・・
なんで傷とか痛みとかないんだろ・・・真っ白だし・・・
とか、考えてると
「おお 気がついたか」
じいさんっぽい声が頭に響いてきた。
ぼん!
煙とともに白い聖者のような服を着た白い長い髪と髭のじいさんが目の前に立っていた。
「そう、びっくりせんでもええ。わしはお主達の言うところの神じゃ」
え!?
ま マジですか!?
このじいさんが神様??神様に会っちゃったよ・・・
「そうそう。大真面目じゃ!お主の考えてることも、信じられんこの状況も全部今起きている現実じゃ」
「では、自分は死んでしまってここは天国か何かなのですか??」
「いやいや、死んでしまったのは事実じゃが、ここは天国などではない。 実はのぉ 死んでしまったお主が不憫でのぉ~違う世界で生きてみんかと思ってのぉ」
ん??異世界転生??ラノベ?web小説?勇者とか魔王とか??
「では、自分はその違う世界に行くことになって何かやらなければいけないんでしょうか?」
「いやいや、行く事はお願いするがの、なーんもせんでいい。ただ好きなように生きてくれればいいのじゃよ」
うーん 好きなように生きるかぁ・・・ちょっといいかも??
「その世界って違う次元の地球とかそんな所ですか?」
SF小説の世界を連想して聞いてみる。
「全然違う世界じゃよ。剣や魔法があっての。魔物なんかもいる世界じゃ。だからのぉ このまま送るのは忍びなくてのぉ 色々行く前に能力をつけてやろうと思っての。行ったはいいが、すぐに死んでしまってもいかんからのぉ」
ふぉふぉふぉって笑ってるよ・・・
剣と魔法の世界か・・・ファンタジー?ますます異世界転生物・・・行くの決定っぽいし・・・
「そうじゃの 読み書き、言語、死なないように身体も丈夫にしておくかのぉ。それと魔法も使えるようにせんとのぉ、あとは・・・お主の望みを言うてみぃ 何かあるじゃろ?」
望みか・・・小中高と剣道してたこともあるし、扱いもわからない武器をもらって使えなくても困るし
「魔物がいるんですよね?だったら刀を2つほしいです。」
「ん?お主のおった国の剣かぁ?」
「そうです!刀 日本刀!小太刀と太刀ですね」
「あい分かった!日本刀じゃのぉ これも少し能力をつけてやろう。他にあるか??」
うーん 魔法も使える・・・武器も手に入る・・・あ!
「お金ってあるんですか??」
「おお そうじゃった。 当面の生活資金これもいるのぉ」
「よし。準備ができた。では、送ろうかのぉ 達者で暮らせよぉ」
じいさんが人差し指を自分にさした瞬間、また意識がなくなった。