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ネプチューン王国  作者: 橘みかん
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ノクターンからの警告

渓谷から続く道を登っていた途中でスィーラが止まった。

「誰かきます。」

岩の隙間から白い服の少年が現れる水の郷の密偵ノクターンだ。

「パリス様、至急おつたえしたいことがありまいりました。」

膝をついてお辞儀をする。

戦いで負傷したのだろう右手には白い布が巻かれている。

「だいじょうぶ、水の郷の者はだ。戦いはどうなった?」

ノクターンが負傷するとは激しい戦いだったのだろう。

「『星の草原』での戦いは苦戦はしましたがほとんどが闇の術後であやつられた者だったのでこちらの負傷者は少数です。今はピース様達も合流して見張りを立ておりますが敵の再攻撃の情報は入っておりません。『地の郷』、タイガーの丘ではまだ続いております。『水の郷』でもまだ残党はいるようですが『風の民』の戦士達が応戦してくれたのでかたはつくでしょう。パリス様、『リバー』の崩壊がはじまったと水路を見張っていた者から連絡が入りました。」

ジュピターから降りたスィーラが眉をよせる。

「このタウンの核にヒビが入ったのですか?失礼しました、私はスィーラ『風の民』の者です。」

ノクターンが見慣れない顔と龍に顔をしかめたが『風の民』ときいてもとの表情にもどる。

「『フジ』の地下まではわかりませんが。『タイガーの丘』あたりから広範囲にかけ水がかれ亀裂が入っているそうです。ホセ様が広がらないように術をかけてくださいましたが、もつかわからないそうです。『気の谷』およびその周辺にはネオスから来たティ達がいますのでだいじょうぶでしょう。『地の郷』の『タイガーの丘』付近の者たちは『光の谷』に向かったそうです。オーク達も騒いでおります。地の異変はアダム様にきくほうがいいでしょう。」

大地が水が火が怒りたえきれなくなったか?

「伝令ありがとう。バードにも異変を伝えてくれ。」

一礼してノクターンがさる。

「一部の崩壊で済んでくれることを祈りましょう。ツィリー様に伝言を送り外からの様子を伝えていただきます。」

スィーラが指に息をかけ掲げる細い糸が一瞬現れきえた。

「異変のことをきくほうが重要だ。ここから近い『地の郷』の郷に急ごう。スィーラ道、案内たのむ。」

足元を気をつけながらかけあがる。

戦いも気になる、ミモザが言っていた時はまだだろうか?


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