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彼女に会えたその日は

作者: oku-to

週のはじめ、仕事で小さな失敗をしてしまった。


失敗といっても取り返しのつかない類のものではなかったから、忙しなく動き回り連絡をかたっぱしに取って、突貫工事で事なきを得た。上司に小言を言われるくらいだったので、問題はないのに、がっくりときた。

週のリズムが損なわれた。


始まりがそんなんだと、やはりぐだぐだと毎日は通り過ぎ、いつもの現実が詰まらないものに思えた。


例えば、毎日見る検索サイトの占いコーナーの順位が悪い事に目がいって、やっぱりそうかと、自分を嘆いてしまう。


どこかで切り替えなければいけないのだけど、きっかけって意外とない。


やっとのことで金曜までを乗り切って、土曜は一日部屋で過ごし、日曜の夕方に外に出た。


つまらない気持ちのまま居酒屋をハシゴした。まあ、そんなときもあるさと。


数件目のBARで二杯目をオーダーしようとすると扉が開いた。


きっかけは簡単ーーというより、単純なものだ。


僕は数回会ったことのある彼女と話をし、次に会う約束をした。


彼女の笑った顔が、きらきらしているように、僕の気持ちもすかっと晴れた。


どんなにつまらない一週間でも、一日でも、好きな彼女の笑顔が見れたなら、そんな日は、それだけで素敵な日なのだ。


帰りがけ、その日はじめて検索サイトの占いコーナーを見ると、僕の星座は三位だった。

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