62話 確からしい出来事からの仮説
この作品はフィクションです。
営業マンにとって、100%と99%は、世の中では明確に違うものとして扱われます。
いや、順番や評価って、本当はそんなに綺麗に割り切れるものじゃない。だって偶然で大した差はない方が強い。
でも「基本そういう世界なんだよね」という空気を、私たちは何となく共有しています。
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サイコロも、どの目が出るかは基本1/6です。
でも、たまたま同じ目が続くこともあります。
ただ、それが何度も繰り返されて、しかも偏り方が明らかに不自然なら、私は「偶然」より先に、サイコロの仕組みのほうを疑います。
ここで大事なのは、「違いがない」ことを完全に証明するのは難しい、という点です。
だから統計では逆に、まず「違いがない(=偶然だ)」と仮に置きます。
そのうえで、
もし本当に偶然だとしたら、今見えている偏りが起きる確率はどれくらいか
を考えます。
その確率が十分に小さいなら、私はこう判断します。
「偶然だけでは説明しづらい」
「仕組みのほうを疑ったほうが自然だ」
違いがないことを証明するのは果てしない。いわゆる「悪魔の証明」みたいな話です。
──そうやって、現実の中で仮説の置き場所を決めていく。
それが、統計の基本的な考え方でした。
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比較対象を変えながら、観測を積み重ねて、仮説を検証していくプロセス。
私は小説を書く前、そういう地味な作業をずっとやっていました。
でも今は、書くのが面白い。
物語の構造や、このフォーマットの構造を分析して、仮説を立てていく。
そういう日記を、ここまで書いてきました。
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そしてそれと並行して、私は自分の作品や、いろんなランキングの定点観測も、知らない間にずっと見ていました。
ある日、違和感のある現象が起きて、ひとつの仮説が立ってしまったんです。
私が新人作家で、長編の一話目から一万字を超える長文を書いた──という偶然も、もちろん関係しているのかもしれません。
そしてその現象は、少し遅れて、こちらにやってきました。
もう少し検証できたら、この日記で共有しますね。
新人作家が出会った数字の違和感とは?
これは実話を元にしたフィクションです。
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