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高校以来小説を読まなかった理系が、小説を作るために作った分析日記  作者: 相馬ゆう
6.連載形態や人気が物語に与える影響(分析80/物語20%)
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36話 解説)なんで女性マンガと男性マンガはここまでちがうの?

昨日の群像劇からかなり横道に入ってしまいました。ご容赦ください。


ネタバレには配慮していますが、気になる点があればコメントで教えてください。


あと、仮説と考察を楽しんでもらうので例外は沢山あると思います。

後編です。


前編では『かげきしょうじょ!!』を例に、群像劇の気持ちよさの仕組を話してる間にわき道に。。


男性向けマンガと女性向けマンガって、結構ちがわない??というテーマです。


※※※※※※※※※※※※※※


ここからは、「邪推」を一段だけ“確からしい話”に寄せます。


私が言いたいのは、単純な“男女の好み”の話じゃなくて、


構造の手癖が文化として積み上がってきたんじゃないか、ということ。

さらに男性雑誌で女性が書いてることも。逆も聞きます。

また、男性雑誌を読んでる女子多いです。


※※※※※※※※※※※※※※


そもそも週間連載って男性マンガから始まったみたいです。


今も週間の女子コミックって多分ほとんどないですよね。 『ちゃお』も『りぼん』も『なかよし』も『マーガレット』も月刊雑誌。 期間が短いのは、隔週で 『マーガレット』や『Sho-Comi』や『花とゆめ』


つまり、そもそも、週間、男性雑誌って、週間ゆえ


『強力な興味の持続やパワー』


の王道がかなり求められ、


女性雑誌って


『なんども読み返され脳内で妄想させる多様性』


の王道が意識されてる。


それは、連載の間隔という『うつわ』に構造的に影響をうけてる。


――とりあえずの仮説ですよ――


※※※※※※※※※※※※※※


それでは女性漫画のレジェンドの話を紹介します。


例①ガラスの仮面(40年以上前の作品)


まず、ここで誤解が出やすいので先に言うんですけど―― 『ガラスの仮面』は、基本は主人公の成長物語です。 だから、男性向けのスポ根/成長ストーリーと同じ血も入ってる。


でも、構成の武器が全然違う。


『ガラスの仮面』のキモは、私の理解ではこれです。


劇中劇がある。


主人公が演じる“舞台(別の物語)”が挟まる。 つまり、作品の中に「もうひとつの作品」がある。


これが何を可能にするかというと――


・メインの時間軸を進めなくても、読者を没入させ続けられる。

現実パートが停滞しても、劇中劇が濃いと読者は満腹になる。

“進まないのに読める”って、連載だと強すぎる。


・主人公の成長を、説明じゃなく“別の物語の体験”として見せられる。


「成長した」って言われてもピンとこない。

でも演技の変化を劇中劇で見せられると、説得力が出る。

それに劇中劇は短編として面白い!


・同じテーマを、角度を変えて何度も反復できる。


劇中劇って、言い換えると“テーマの実験場”なんですよね。

作品の核(欲望、嫉妬、努力、敗北、才能…)を、別の役で何回も再演できる。


これって、ストーリーが一本線の成長物語であることと、矛盾しない。

むしろ、一本線を補強する“装置”になる。


つまり私はこう思う。


少女マンガは、主人公の成長をやりつつ、構造で没入させる技術が早い段階から強かった。


例②『イグアナの娘』これは30年以上前の作品


これ、マイナーだと思うので先に結論を言うんですが――

『イグアナの娘』って、トラウマに真正面から突っ込んだ短編のレジェンドです。

今では定番になった「傷の物語」を、30年以上前にやってる。


関係性と自己像のえぐり方で読ませるタイプ。

心理描写って深く描けば描くほど話を進めるブレーキになります。


――記号処理の方が読みやすいし、書きやすい。――



私は最近アマプラでドラマ見たんですが、あれ、ストーリーはもちろん、認知と感情が主役なんですよね。


「誰が悪い」じゃなく、「どう歪む」


「事件」じゃなく、「視線」


「正しさ」じゃなく、「傷」


トラウマって最近は、作品のメインストリームになってるけど。かなり古い作品。


このタイプの作品って、読後に“説明できないのに刺さる”が起きる。


そして、刺さった後に「あれって何だったんだ?」と読者が自分で解釈を始める。

つまり、作品が読者の中で続く。


レジェンド作品の例示は以上。

もっと話したいですが。。


群像回、劇中劇、関係性の掘削――

どれも共通してるのは、メインの時間軸を直進させなくても、没入を前提に一つの答えじゃなく読者の想像力をかき立てるということ。


連載間隔が長いとそれがむしろ生きる。



――そして、連載スタイルがその方向性を強化してる。――


※※※※※※※※※※※※※


最後に、男性漫画側の話を一言だけ。


さっき週間連載は内容と同じくらい


『強力な興味の持続やパワー』


が必要だと書きました。


週間、男性漫画のレガシーって、ざっくり言うと

主人公の成長線がエンジンになりやすい。それは週間連載が始まったことにかなり影響受けてる。


以前エッセイで触れた、梶原一騎的な「燃る」「努力」「対立」「勝利」みたいな一直線の推進力ですね。


(ジャンプの友情努力勝利も、まさにそれ)


はじめ話していたように

これはこれで圧倒的に強い。

速いし、分かりやすいし、熱が出る。

少年ジャンプ800万時代あったんですよ。日本人の15人に一人が週間少年ジャンプ買ってた。

なんか凄い。


大風呂敷を広げ、それを延々回収する。でも力こそパワー!


ドラえもんでもそんな回ありました。『ライオン仮面』だったかな。ネットでは『オシシ仮面』の方が有名か。。


男子雑誌と女性雑誌って、性別ではなく連載間隔という『うつわ』の問題かもしれない。


そうすると今のネット小説だと、『うつわ』問題が良くも悪くも『作品内容』にもっと、露骨に出るのでは?――

感慨深いですね。


『興味の持続』 だけの作品になっていないかな。。わたし.......


※※※※※※※※※※※※※


次回は、


『ハチミツとクローバー』でいこうかな。『ちはやふる』でいこうかな。『興味の持続の力』をかたろうかな。。


(気まぐれがまた発動しそうな)相馬ゆうでした。

みなさん!

好きな女性マンガありますか?

好きな男性マンガありますか?

作者の性差は関係ないのに面白いですよね。

作品だけでいいのでコメントお待ちしてます!


よろしければ、ブクマや★評価で応援してもらえると励みになります(気が向いたときで大丈夫です)。

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