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31話 ストーリーをシンクロさせる④~葬送のフリーレン~

※本作は、原作を知らなくても楽しめる内容になっています。

ネタバレには配慮していますが、気になる点があればコメントで教えてください。


散々匂わせできましたが、本日『葬送のフリーレン』のシンクロ構造を私なりに勉強します。


自分の引き出しを増やしたくて、今は コメディ寄りのショートに挑戦中。

3日連続の最終日で、正直ちょっと緊張してます。

(実は、ストーリーの“シンクロ”もコメディの中に混ぜてます)

※12月に小説を書き始めた理系新人の「作り方メモ」みたいなエッセイです。

物語のシンクロ。


私は愛を込めて、シンクロ技法を


「手垢がついた『陳腐』や『使い古された』テーマを、別の“時間軸”や“世界線”で説明することで、スマートに“刺さる言葉”へ翻訳してくれる技法」


と定義しました。


何度目やねん。炎上が怖い相馬ゆうです。


その本質を、

技法としては『賭博黙示録カイジ』で、

人間表現やテーマとしては『ゴールデンカムイ』で、

表現してきました。


本日は真打ち――


『葬送のフリーレン』


させてください!


永遠に近い命を持つエルフ「フリーレン」は、50年以上前の魔王討伐の四人組パーティの一人。


その仲間の死に立ち会い、50年前の旅路を新しい仲間と巡る壮大なファンタジー。


私も幕間で熱心に語りました。

作中キャラを借りて。

(詳しくは『ゲームチェンジャー』の ep15【幕間】資料室でひそひそと(制作ノート)をご参照ください)


これまで語った作品と『葬送のフリーレン』の大きな違いは、完全に「人間」の世代が入れ替わっていることです。


「魔族」や「長寿種族」は別として、フリーレン以外は、その世代交代を説明する役割として主に配置されています。


シンクロのざっくり


①現在の出来事(読者が見る)

②過去/別世界の傷や選択(読者が理解する)

③現在に戻って、同じ台詞・同じ構図が別の意味になる(刺さる)


『ゲームチェンジャー』でも触れたように、前半のクライマックス「アウラ編」では、両方の時代を生きている「アウラ配下の魔族」の視点を通して、50年以上前のフリーレンの記憶と、今まさに自分に起きているフリーレンの弟子「フェルン」を、彼の視点から同じ構図で描き、シンクロさせる演出が――ヤバいくらいエモい。


もちろん『ゲームチェンジャー』でお話ししたように、「50年以上前って、魔族以外も空を飛んでたっけ……?」みたいな野暮なツッコミを私は入れましたが、エモさで、余裕で超越しています。


作家さんはこのシーン、かなり思い入れがあるんでしょうね。アニメもすごく凝ってます。


これ以外にも、この作品では「世代を越えた過去」と「現在」のシンクロが、1000年単位で何度も繰り返されています。あ〜ネタバレしたい。


またファンタジーなので、設定の自由度がとても高い。だから、現実でストレートに描けば炎上しかねない「格差問題」や「宗教問題」なども、リスクを抑えつつ描けるし、「命」「生きる」「人生」といった普遍的なテーマも、陳腐に見えないように描けている。


こういった、いい意味での「陳腐」や「人生」といった問題は、ストレートに描くと手垢まみれになりがちなはずなのに、それが全然イヤミにならない。むしろ普遍的だからこそ「力強い」のです。


これを大衆ファンタジーに入れたのは、本当にすごいことだと思う。


もちろん、小学館の「サンデー」の若返りのために、編集部の力を結集したプロジェクト作品なのでしょう。

でも、おそらくアニメ・漫画史に残る一作だし、


「マーケティングだけで作りました……」


という作家性を無視した作品ではないですよね。


それに、この構図は、私のような考察系の「餌」ともいえます。


これ以上はネタバレになるので語りません。黙って観てください。




でも、こういった「シンクロさせる設定」って、長編にしか難しいのでしょうか?


実際、私は『ゲームチェンジャー』を三層でシンクロさせる構成にしたために、一話が長い。おそらく時間つぶしで結論を求めたい読者様とは相性が悪いし、事実、PVも稼げているわけではありません。もちろん、「娯楽・テンプレ」展開は、とてもリスペクトしています。(過去のこのエッセイをみて頂ければわかります!)


もしかして、それってアニメやマンガ、小説以外にヒントがあるのかも。二時間程度で終わる映画って、すごいヒントになるかもしれませんね。


それでは次回、映画のシンクロストーリーを考察します。


知らないマンガや映画が出てきたら、ぜひ観てみてください。面白いですから。


私も、先端恐怖症なので『賭博黙示録カイジ』はかなりきつかったけど……。


自分の弱点をさらけ出す相馬ゆうでした。


それでは次回、映画編。私は何を学べるのか??


ところで様々な魅力的な登場人物が出てくる『葬送のフリーレン』。

皆さんが好きなキャラクターはありますか?

フリーレン/ ヒンメル/フェルン/シュタルク/その他(名前だけでも) コメントお待ちしてます。


こういったキャラって皆さんの意見聞きたいです!


よろしければ、ブクマや★評価で応援してもらえると励みになります(気が向いたときで大丈夫です)。

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― 新着の感想 ―
待てよ? 相馬さんの様な分析者タイプが製作陣にいたら「マーケティングだけで作りました」がお巫山戯じゃなくなるかも知れない…………(・_・;)
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