16話 テンプレ最高(前編)
12月、なろうで小説を始めました。新人作家のチラシの裏です。
小説は未経験のまま、構造から入ってみた記録です。
前回は、発見が“型”になって量産されていく悲劇を書きました。
でも、改めて言います。
テンプレは、すごい。
だから今回は、テンプレの強さを2回に分けて書いていきます。今日はその1回目です。
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私のおじいちゃんは、いつもケーブルテレビで「時代劇専門チャンネル」をヘビロテしています。
あそこ、放送時間が毎日きっちり決まっていて、「水戸黄門」や「暴れん坊将軍」みたいな定番が、曜日じゃなく**毎日“同じ時間”**に流れています。
これ、ゲームでいうとログインボーナスに近いです。
言い方は悪いけど、時代劇専門チャンネルって“萌え”コンテンツと同じで、運営側が「餌を落とす時間」を設計しているんですよね。
視聴者は自覚がなくても、その時間に体が寄っていく。テンプレは古いんじゃなくて、習慣を作る装置として強い。
見る側は「推し活」とか「沼」みたいな自覚がなくても、生活のリズムとして定時に見にいくようになる。
ログインボーナスみたいに、身体が先に時間を覚える。
それに、テンプレは“古い”んじゃなくて、むしろ“強い”といえます。
内容を分解すると、時代劇って基本のテーマが「勧善懲悪」。
三幕構成で、時間配分もほぼ同じ。制作側が意図的にテンプレ(構造)を守っています。
ちなみに「暴れん坊将軍」で、江戸の街にUFOが来る“伝説回”があるらしく、SNSでバズっていました。
でも、あれはたぶん——ガチ勢が求めているものとは別なんですよね。
テンプレを崩す快楽は、いつも正義とは限らない。
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テーマがしっかりしたテンプレ構造は、脳に優しい。
視聴者は余計な情報処理を減らして、そのまま作品に没入できます。
そして作家にとって、ここが本当に大事。
読者に「どれくらい脳のコストを払わせるか」を、場面ごとにコントロールできる。
テンプレは“手抜き”じゃなくて、没入の設計です。
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私の『ゲームチェンジャー』でも、そこは考えました。
この作品のテーマは、
「現在/過去/夢(別世界線)」の感情を、
近づけたり遠ざけたりすることでエモさを狙う
というものです。
ただ、いきなり三層すべてを全力で出すと、読者が迷います。
だから最初は、夢パートと現在パートを主軸にして、過去は“現在側の語りで匂わせる”。それを2話までで行いました。
そして3話以降は、世界線をそれぞれ独立して描き、まずはテンプレ化する。
テンプレに慣れてもらったところで、1話ごとに各パートを深掘りしていく——そんな設計です。
結果、正直それでも難解でしたし、文字数も多くて、初動は全然強くなかった。
……でも、相馬ゆうは読者様に支えられて、元気です。
テーマは守りたかったし、ついてきてくれている読者様もいる。
相馬ゆうは幸せ者です。
あと、おじいちゃん、運動してよ。孫は心配です。
書き手の皆さんはテンプレとどう向かい合ってますか?読者の皆さんはお約束はやっぱりきもちいいですか?
思ったこと簡単でいいのでコメントまってます。
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