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推しと愛犬とフィナンシェと  作者: 灯 とみい
12/16

次の景色への扉

いよいよ剣太朗の出演ドラマが放送されます。

東京。剣の撮影は続く中、KNIGHTの新曲のレコーディングも進んでいた。駿のリハビリも順調で歩行も少し楽に出来るようになり、ラジオや雑誌の取材、それなりに仕事も増え剣、駿、慎も各々忙しく過ごしていた。


随分陽射しが強くなった七月。ようやく、剣のドラマの放送が始まった。

花子も若葉も、勿論、桃枝も晴治も楽しみにしていた。

夜十一時に始まる直前、花子は緊張してテレビの前で正座していた。そして東京のKNIGHT三人も各自自宅で緊張しながら放送を待っていた。


『冒頭、事故で車から放り出された青年は記憶を無くし倒れていたところを、診療所の医師が助け世話をしていた。なかなか記憶が戻らないので、生活をする為にその医師の頼みとして別荘の少女の世話をすることになる』というのが初回一話のあらすじ。三十分という短い放送枠であっという間だった。

花子は出演しているわけでもないのにドラマに入り込み過ぎたのかどっと疲れていた。するとスマホにメッセージの♪♪♪着信音が。

『花ちゃん、見てた?ドラマ』

若葉からだった。暫く二人でこの先どうなるとか考察しつつやり取りをした。『おやすみ』とスマホを置いたら夜中十二時を過ぎていた。


東京でもKNIGHTの三人はメールを送り合って初回放送を祝っていた。駿の怪我もあって多少内容の変更もあった。しかしこれを機に自分達のこれからが変わるかもしれない。そのチャンスになるようにと互いを励まし合って、眠りについた。




ドラマの放送二週目。二話が放送の夜。

『別荘で少女の世話をするべく、記憶を失った青年は身なりを整えるよう言われ、長髪をバッサリ短髪に切ることになる』

そこで夜中のSNSが騒ぎ出した。

画面上で青年が実際短髪にするシーン。

剣は今まで長めの髪のワイルドさをトレードマークとしていたのに、ざっくりドラマ内でカットしたのだ。


「え!」


花子もドラマを見ていて驚いた。若葉はすかさずメールを送って来た。

『花ちゃん!剣が髪切った‼』

ネット内でもドラマを見ていた人たちが『本当に切った‼』と騒ぎ出し、あっという間にトレンド一位になっていた。それはただドラマ内で短髪になったからではなく、その短髪姿が予想以上に好青年で爽やかで以前よりイケメンで見た目の印象がガラッと変わったからだった。もしかしたらこれが本当にKNIGHTのチャンスになるかも知れない。それほどネット上で『男前すぎる!』『今までの印象が違う、惚れた』『すっかり目が覚めて寝られん』『イケメン現る!』『マジ神回』一気に剣の虜になる女性が世の中に溢れ出したかのようだった。

『花ちゃん、剣君てこんなイケメンだったっけ。もうびっくり。慎君より剣君推しになろうかな』などと若葉も調子のいいことを花子に送って来た。ファンなんて正直何がキッカケになるかなんて分からない。逆に言えば何がキッカケでファンが去って行くかも分からない。KNIGHTはそんな世界で自分たちの地位を確立しようと、日々闘っていたのだ。


 花子はというと、ドラマの内容は全く頭に入ってこなかった。夜空を一緒に見た時まだ長髪だったっけ、いや帽子を被っていたから分からなかったのかも、だから帽子を被っていたのかしら、などと見た目の変化よりも違うことが気になっていた。恐らくワイルドキャラは作り上げたものだと分かっていたからだ。気さくな好青年だというのは数回話して充分分かっていた。長髪であろうと短髪であろうと中身も好感の持てる青年だと。

 それからKNIGHT剣はドラマの人気と共に注目を浴びた。



 撮影のある日、剣は合間を見て新曲を頭に入れる為イヤホンで聞いていた。その様子を見て監督が声をかける。「ちょっと聴かせて」というのだが、まだ発表前の案件なので剣は躊躇した。そこへたまたま様子を見に来た事務所の社長、千葉勝也が「須磨監督、お世話になっています」とやって来たのだ。

「剣君よくやってくれてますよ、社長、彼はダイヤの原石のようですよ。まだ磨けば光る、僕がもっと磨きをかけたいねぇ~」

と須磨はべた褒めだった。

「監督のおかげです」などと千葉勝也は軽く挨拶で返す。

 ありきたりな雑談を続け、最終的に須磨はKNIGHTの未発表の曲を聞いていた。

「いいんですか?まだ秋に情報解禁ですよね」剣は千葉勝也にこそっと訪ねた。

勝也は少しドヤ顔をしながら「須磨監督はいい物は結構突拍子もない使い方をする人だから、ま、見てろ」と監督の様子を静観していた。案の定曲を聞いている須磨の表情が変わっていく。

「おぉ」満足そうなその声と顔。須磨は聞き終えると森ノ宮プロデューサーを呼び、なにやら相談し始めた。「いや~それは無理ですよ、さすがに・・・」などとややもめているようだが千葉勝也の顔には薄っすら笑みが浮かんでいた。






 八月のお盆。

 桃枝は一人帰省する予定でいた。銀行員の夫はお盆に休暇が取れず、息子の剣太朗もドラマの撮影でほぼ桃枝の所へも顔を出していなかったし、さっきかけた電話にも出なかった。

「まあ剣太朗も忙しそうだけど、体大丈夫かしら」仕事がなければ心配で、忙しいと健康面が心配で、どちらにしても桃枝はいつも心配ばかりしている。「これじゃお母さんと同じじゃない」桃枝は苦笑いをする。


 ♪♪♪


「あ、母さん、何?着信あったけど」

着信に気付いた剣太朗からの電話だった。

「急いでたわけじゃないんだけど、明日おじいちゃんの所に行ってくるから、剣太朗どうかなと思って。そんな時間ないよね」

「ごめん、そうだね無理かな。じいちゃんによろしく言っといて。あとゆきにも」あっさりそう言われる。「剣太朗、ちゃんと食べてる?寝る時間あるの?忙しいのはいいんだけど・・・」つい桃枝は心配して質問攻めになる。「大丈夫大丈夫、それだけ?」男の子はあまり喋らない。要件が済めばすぐ切ろうとする。「あ、そう、この前、ゆきちゃんに手噛まれた時のお礼、花ちゃんにしてなかったから、会ってくるわね」二月に腰を打った祖父の晴治に代わって、ゆきを迎えに行った時、指を噛まれたことを剣太朗は思い出した。

 その頃の暇な自分からすると今の忙しさや注目のされ方は想像できなかったな、などと思う。たった半年ほどで何だか状況が変わってしまった。嬉しいことなのだが。そう言えば花子さんに連絡出来てないな、会いたいな・・・

「あ、母さん、それだったら花子さんフィナンシェ?が好きらしいから持ってったら?」

「へぇそうなの。良く知ってるわね」

「うん、あぁ」・・・などと咄嗟に誤魔化したのは何故か剣太朗自身も分からないのだが「ま、よろしく伝えといて」と忙しいからまた連絡すると電話を切った。

「フィナンシェなら、あのお店の買って行こうかしら」桃枝は帰省の準備を続けた。



 桃枝は実家に帰省し、(はる)()と一緒に母、詩子(うたこ)の墓参りをした。蝉が煩いくらい合唱している。陽射しも強く、汗が止まらない。数歩歩くたびに「暑い暑い」とつい言ってしまう。 

晴治は二月に腰を傷めて以来、何だか足腰が弱ったように桃枝には感じていた。墓からの帰りに車を運転しながら晴治に問う。

「お父さん、一人暮らしもそろそろ心配だから東京に来るのも考えてみたら?」

以前から夫とともに晴治を迎え入れる気持ちはあると言ってきたのだが、晴治はまだ大丈夫と言い張っていた。桃枝のマンションはペットが飼えないのでゆきが元気な間はこっちで頑張れると聞かない。「もう・・・」と桃枝は不貞腐れたような溜息をついて運転を続けた。

家に着いて、桃枝は花子の所へ出向いた。

「お父さん、ちょっと花ちゃんの所へ行ってくるわね。ほら腰傷めた時に剣太朗がゆきちゃんに噛まれてなんか迷惑かけたでしょ」

「あぁそういうこともあったかな」

「やだ~忘れてるとか?もうやっぱり心配になるじゃない」眉間にしわを寄せて桃枝は晴治の顔を覗き込む。覚えてる覚えてる、と晴治は笑ってあしらって「花ちゃんによろしく言っといて」と桃枝の背中を押して笑った。

 桃枝は墓参りに持っていった数珠や線香を片づけながら、「あ、そうそう手土産の・・・」と東京の如何にもお洒落な洋菓子店という茶色地に金で店名が書かれた紙袋を持って、「ねぇ花ちゃんてフィナンシェが好きなの?」と晴治に聞きながら玄関へ向かった。

「あぁ時々差し入れで私も持っていくよ。大そう喜んでくれるからよっぽど大好物なんだろう」

と晴治の話を聞き終える隙も無く

「へぇそうなの。じゃ行ってきます」と桃枝はバタバタと出かけて行った。




 花子の店はお盆休みで閉まっていて、リビングからは「イタタタタ」などと声がする。

姉の美子がリフレクソロジーの練習だと花子の足をマッサージしていたのだ。

「お姉ちゃん、力加減、ちょっとマジ痛いって」

「いやいや、あんたの体調が悪いんじゃないの。花子不摂生してるでしょ」

「違う違う、お姉ちゃん下手過ぎるって、イタッ」などとプロレスでもしているのかというくらい、ドタバタしていると

「こんにちは~」と玄関からインターホンと同時に声がした。

サクが吠えながら玄関へ向かって、また花子の所へ戻て、来客を知らせる。

「お姉ちゃん出て、無理歩けない」

「大袈裟な子ね」

と言いながら美子がインターホンの画面を見て「あ、桃枝!」と急いで出迎えに行った。

「ももえ~久しぶり~オーマイガー」と玄関を開けて美子は桃枝に抱き着いた。

「美子ちゃん、久しぶり。日本に居るの?」

「オ~マイガ~」美子は苦笑いをしていた。

桃枝は美子が離婚してシドニーから帰国したことをまだ知らなかった。久々の再会に、そう言ったあれこれを話し、今はここで花子のトリミングのお客さんや近所のおばさま達のリラックススポットとして活躍しているなどと説明してみせた。


「相変わらず、突っ走ってるわね、美子ちゃん」桃枝はケラケラ笑っていた。

晴治の転勤のこともあり、転校が多かった桃枝は美子とは高校からの同級生で、しょっちゅう二人でいたほど仲が良かった。どちらかというと大人しい桃枝は積極的に生きている美子に憧れもあり、色々相談もしていた。

「美子ちゃんにはたくさん助けられたわ」

桃枝が高校時代を思い出して話す。

「お姉ちゃんて人の為に何かしたりするタイプじゃないでしょ」と花子は笑いながら聞く。

「美子ちゃんを見ているだけで、元気になれるっていうか、自分がネガティブ過ぎるって気付くっていうか」更に桃枝は続ける。

「実はね、私のお母さんは超過保護で」と話し始めて、手土産のフィナンシェをまだ渡していないことに気付いて「あ、花ちゃん、何時ぞやはご迷惑おかけしました。お父さんと剣太朗のことお世話になって」良かったら食べてと、手提げ袋を急いで花子に渡した。

「わ!フィナンシェ、私大好きなの」ありがとうと喜ぶ花子に「剣太朗がね、花ちゃんはフィナンシェが好物だからって。本当にそうなのね」と笑って花子の顔を覗き込む。

「あぁ撮影でこっちに来てた時にそんな話したようなしてないような」と愛想笑いをしてみせた。内心は覚えていてくれたことが嬉しくて顔がニヤニヤしてしまいそうだった。(あ、また背中がニヤニヤしていないかしら)ふと心配になって首を捻じって確認する。

「美味しそう~私コーヒー入れるわ」と美子がソファーから立ち上がってキッチンへ向かった。

「で、桃枝ちゃんのお母さん超過保護だったの?」と花子が聞き返し、桃枝は話の続きをし始めた。


 桃枝の母親、詩子は良妻賢母を絵にかいたような何事もきちんとした女性だった。

晴治の仕事の都合で転勤が多く、桃枝は転校も何度かし、人見知りがちで友達が出来なかった。自然と母親と過ごす時間が多くなり、小さい頃から料理や家のことを教わっていた。

 二卵性親子と言われるほど、買い物も一緒に出掛けたり常に一緒にいた。晴治が出張で家に居ないことも多かったので、一人娘の桃枝の世話をすることが詩子の生き甲斐にもなっていたのだ。思春期になるとそれが窮屈に感じ喧嘩もよくした。母との折り合いが悪くなった頃になるが晴治は今の地に家を購入したのを機に、美子と同じ高校に通うことになった。

 美子はクラスでも人気者で、勉強も出来るし遊びも思いっきり楽しむタイプ。桃枝からすると自由で生き生きした憧れの存在だった。大人しい桃枝にも良く話しかけてくれ、ある日体育のダンスの授業で桃枝が褒められたことがあり、二人してダンス部に入ろうと誘ってくれたことがある。そんな話を学校から帰って母親にすると「人前に出るのが苦手なあなたが出来るはずないわ」と頭から否定された。そんな生活に桃枝はストレスが溜まり美子に一度不満をぶちまけたことがある。ただ黙って美子は話を聞き「おばさんに説教してあげようか?」と笑ってくれ、それ以来何でも話す仲になった。


「でも今思えばね、私も同じような時があるのよ。剣太朗につい、ご飯食べてる?ちゃんと寝てる?とか気になってすぐ電話したりするのよ。干渉し過ぎないようにって子育てしてきたつもりだけど、流石に急に世間に注目されて心配しちゃう」

桃枝が苦笑いしていると、コーヒーを持って美子がソファーの方へやって来た。

「親なんて皆初心者マークつけてるんだから」

そう言って、はいとコーヒーを差し出す。香ばしい香りが鼻を通って抜ける。

「子供を持って初めて親になるんだから、皆初心者。他所と比べても意味ないし、親だって失敗もするし間違いもあるの。うちの息子、(あさ)()だってあんなデカい子になるなんて思ってなかったもんね。中学の頃なんてまだ一人で寝るの怖いって言ってたのに、今じゃ190センチもある大男よ、ハハハ。バイトで忙しいって夏休みも帰っても来ないし」と美子は笑って済ませ、桃枝も一緒に笑いコーヒーを飲んでいだ。

「もしかして東京の大学に行ったのもお母さんから離れる為?」花子はそうっと聞いてみる。

目を細めて桃枝は頷き「近過ぎるのも良くないのよね、その後は何となく上手くいったというか、お父さんがよく東京へ出張に来てご馳走食べに連れてってくれたり、様子を見に来てたんだと思うのよ。間に入ってくれてたんじゃないかな」晴治は何かと出来る男だった。

晴治は桃枝に良く言っていたことがある。

『過ぎたことを後悔したって仕方がない。景色は通過しないと見えないのだから、通過する前から分かっていなくて当然。通過して気付いたことを忘れなければいい。そして次の景色を想像すればいい。後悔より想像力を養い、その先を楽しみ信じて進めばいい』

桃枝とて東京の大学に進学する不安もあったし決断するのに勇気も要った。それは花子のトリマー転職にも当てはまる。また美子の国際結婚も然り。大なり小なり、生きていれば次の景色への扉を開ける時が来るのだ。

「花子がアイドルのファンクラブに入ったのも新たな扉を開いたって感じだし」美子がニヤニヤして花子を見ると「別にそれは若葉ちゃんの影響なだけで」と慌てる。

「部屋にポスターとか貼ってるの?剣太朗のとか」桃枝が冗談交じりにけしかける。「まさかまさか、おばさんがそんなことしてたらイタイでしょ」と花子はコーヒーをゴクリと飲んだ。しかし美子は知っていた。

花子の部屋のクローゼットを開けるとKNIGHTコーナーがあって雑誌など並んでいることを。


「そうだ、桃枝、足貸して。リフレクソロジーのやってあげる」

「え~なになに?」

「私なんか痛くて痛くて」

「うっそ~やだぁ~」と三人はうん十年前の女子高生に戻ったかのようケラケラ笑いながらお盆の午後を過ごしていった。

「痛いっ、痛いって~」


 昔話をしていて花子は思う。嫌なこととかその時ただ流れていた時間も、過ぎると何て眩しい時間だったのかと、今になって、大人になってから思うものだと。

 『しっかり毎日楽しく生きてるか?大切な人とか好きなものを大事に生きてるか?』

あの夜確かにサクが話したであろうその言葉が花子の頭にふと蘇る。

(今の私はどう?また過ぎ去ってからでは遅いんじゃ・・・)心の中で問いかけていた。







 九月のドラマの最終回が三十分拡大スペシャルとなり、一時間ドラマになった。

『監禁状態で育った主人公の少女は、剣扮する青年と出会い、別荘の外の世界に興味を持つ。その内父親医師の異様な娘への愛情や別荘を取り巻く監視の様子に不審感を抱き、共に脱出を試みる。同時に自分の失った記憶が徐々に蘇り始め、記憶を失った事故の原因が恋人の故意の事故(心中)ではないか疑い始める。事故の真相にも歪んだ愛情が絡んでいて・・・』

 視聴者はドラマに惹き込まれ視聴率もかなり上がっていた。

 東京のKNIGHTの事務所で久々に駿、剣、慎、マネージャーの優介、社長の千葉勝也が揃っていた。勝也が口を開ける。

「須磨監督と森ノ宮プロデューサーから正式に、KNIGHTの新曲をドラマの最終回挿入歌として一回きりで使用すると連絡が来た」

「え?」

勝也以外は突然の話に目を丸くした。慎なんか口を開けたまま固まっている。優介がすかさず聞き返す。

「それって諸々大丈夫なんですか?そんな話最初は無かったし、ドラマ放送中に決まるって、普通そんな・・・」

勝也はニヤリとし「あの監督なら問題があっても無かったことにするから」と言う。「マジですか?」優介は不安しかなかった。

 新曲に準備していたバラードは、壁にぶち当たったり、悲しみに沈んでいる人へ優しく包み込み希望の光を照らすような、優しく力強い歌詞、それを慎のギターと柔らかな剣の声、駿のハーモニーがマッチし、ドラマに合うと須磨監督はピンときたらしい。


 結果からして、ドラマの最終回、少女が自分の未来への希望を持ち自立し、青年は記憶を取り戻し殺めるくらい深い愛情を持っていた恋人と別れるラストシーンに曲が流れた。

SNSではすぐさま「この曲誰の?」「泣ける!ドラマにぴったり」などと注目を浴び、秋のCD発売で予想以上の売り上げ数を叩き上げることになる。

それ以降、KNIGHTの人気は上がる一方で、「単なるアイドルではない、歌えるアイドル」と注目された。須磨監督もまた剣と作品を作りたい、今度は主役だと剣の演技にも太鼓判を押したのだった。




お読みいただきありがとうございました。

剣太朗の親世代も若かりし頃はありましたね。

悩んだり楽しんだりしながら大人になりました。

KNIGHTのこれからも気になるところです。引き続きお読みいただければ嬉しいです。

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