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10話 不穏な空気






この町は-

この王国の王都から遠くは離れた…

ある国との国境付近の場所に位置しています。



私も騎士団の試験で王都に行った時は、もはや別の国ではないかと思う程

時間をかけて移動したのを覚えています。



馬車で、何日もかけて…



昔から憧れていた騎士団に入る為とはいえ、移動だけでかなり疲れましたね。本当に1回で合格して、良かったと思います。






「…」(私)




「ゴホンっ―」



ある国とは、バルキードという国になります。

このパーシャの町は、バルキード王国との国境近くにあるのです。

そして、近頃…

この国と隣国のバルキードの間で、不穏な空気が流れているのです。



理由は…

このパーシャの町から、それ程遠くない距離にある天魔の山脈という、沢山の山々が連なる場所から取れる魔石が原因になります。


魔石というのは、魔獣が死んで時間をかけて結晶化したものです。


そして、魔石はこの国の、いや…多分この世界で重宝される代表的なエネルギーであり、人々の暮らしを支えるライフラインの源になっています。





   地球でいう所の石油といえば、分かり易いでしょうか…


   あっ…例えが、ぶっ飛んでいましたね。忘れて下さい。





その魔石の取れる場所が、ちょうど両国の国境線になっている事もあり、その資源の所有権を巡って、両国は長年に渡り対立が続いてはいたのですが…近頃、バルキードの方が不審な動向を見せているそうです。





その昔ー



両国の国境を決めた時に、その様に分けた理由として

両国の王が話し合い、仲良く平等にその魔石という資源をお互いの国で分け合おうとした事が目的だったそうです。


勿論…喧嘩をする為に、その様に国境を決めた理由ではないのが、最初の話だ。








       「「ザッザッザッザッザッザッ―」」



        「「ザッザッザッザッザッザッ―」」






夕陽が沈みゆくパーシャの町を-


重い足取りで、進んでいく隊列を見て…



私の頭には、ある不安がよぎっていた。







この王国より


国土が小さく資源が少ないバルキードは、よく思っていない。










もしかして、これから―








      「「ザッザッザッザッザッザッ―」」




      「「ザッザッザッザッザッザッ―」」










    「「ザッ」」 「「ザッ」」 「「ザッ」」





        「「ザッ」」 「「ザッ」」





    「「ザッ」」  「「ザッ」」 「「ザッ」」





     「「ザッ」」 「「ザッ」」 「「ザッ」」





         「「ザッ」」 「「ザッ」」





     「「ザッ」」  「「ザッ」」 「「ザッ」」





         「「ザッ」」  「「ザッ」」


 















          「イブ、どうしたの…?」




         「もう、始まっちゃうわよ」







ルイアは、足を止めて、その隊列を見ている私に声を掛ける。




「ごめん、ごめん」


「今、行くね!!」



そうそう、これからパーシャ騎士団で、ある人の送別会が始まるのでした。私達もこれから、それに参加するのです。


まぁ…送別会というか、只の飲み会みたいなものだと思いますけど。


















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