表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Universal Sky and Sea Online 空中のVRMMO  作者: カレーアイス
第三章 クランのわちゃわちゃ
50/76

激闘の末

「あんなのどうやって倒すんだ?」

「多分、死体すら完全になくなったら復活できなくなると思う」

「……一気にキツくなってきた」


 ここでフレイドを落して、Fの魔法を通せるようにするつもりだったが、その作戦は崩壊した。

 さらに、上空を見上げると、またゴロゴロと雷が鳴っている。


「……ダーリン、あと何回雷を受けれる?」

「一回だ。そして、それを受けたら俺は死ぬ」

「……頑張れ、ハッシュ」

「イエス。〈風独楽〉」




 少し離れた所で、シロンはその光景を見ていた。

 Fの炎が使えないことによって、火力不足が起きている。

 となると、自分が頑張るしかない。


「〈風槍〉」

「ハッ!」


 両手の鎧と風の槍が衝突し、両方とも離脱した。

 ヒット&アウェイで戦うが、相手に付け入る隙はない。

 しかし、他のメンバーの惨状を見て、シロンは賭けに出る覚悟を決めた。


 再度正面から衝突し、両方の槍を両手で掴み取る。

 これで相手は逃げられない。


「〈霊界の招き手〉」


 半透明な第三の腕がシロンから分離した。

 ゆっくりと相手の胸の方に伸びていき……すり抜ける。

 そっちに霊力を使って鎧の強度が落ち、ヒビが入り始めたが、ギリこっちの方が速い。


「〈クラッシュハート〉」

「グハッ!」


 シロンの霊手は糸目の人の心臓を握りつぶし、彼は倒れた。

 これでシロンを止める人はいない。


「行くよ!〈ゴーストジェット〉」


 霊力のジェットで駆け出し、一番火力が高い雷の人に向かっていく。

 途中でフレイドが立ちはだかり、炎の鎧を纏った。


「〈炎鎧〉」


 勿論、耐久が紙以下のシロンには触れられないが、触れなければいいだけだ。


「〈霊界の招き手〉」」


 もう一度霊力の手を分離させ、触れずに心臓を握る。


「〈クラッシュハート〉」


 フレイドをもう一度倒し、雷の人に向かって行った。

 オーズが青い炎を放つが、全て躱し切り、雷の人に接近する。


「ッチ。最後に食らってけ!〈神鳴り〉」

「〈霊界の招き手〉」


 彼は再度腕を振り降ろし、ラウル達に雷を降らせた。

 もう一度ラウルがソーラーパネルを展開し、それを受け止め……死んでいった。

 ユーが泣き出し、ハッシュがそれを慰める。


「ラウルの仇!〈クラッシュハート〉」

「あとは任せたぞ!」


 一応、電気を纏わせる魔法を使えるかもしれないので、触れないように心臓を握りつぶした。

 さらに、いつの間にか復活していたフレイドも殺す。


「ハカイシンカヨ……」

「君そんな声だったの!?」


 今度はロボットみたいな声になってるカクカクな人に向かっていき、耐久が高いのでワンパンとはいかなかったが、〈爆霊覇〉でツーパンした。

 さらに、いつの間にか復活していたフレイドも殺す(二度目)。

 これで残るのはオーズだけだ。


 いつもなら残りが後衛一人になった時点でカットするのだが……今回はそうはいかない。


「〈屍数火葬(しすうかそう)〉」

「四対一やぞ!〈炎鳥〉」


 オーズがハッシュ達の方に炎を放ち、それにFが対抗しようとして……一瞬で押し負けた。


「は?」


 今回マジで何もできていないF君が死んだ。

 油断して暗黒物質を出さなかったユーも驚いている。

 これで、こっちも残っているのはシロンとハッシュとユーだけだ。


「シロン、一旦カムバック!」

「う、うん」


 一時的にユーの暗黒物質と、UFOから投下される鉄板で炎を防ぐ。

 その間に、作戦会議を始めた。


「何あれ!?」

「……アイドンノウ」

「っへ!教えてやろうか!?」


 マイクを使っても聞こえない声しか出なかったオーズが、急に大声で饒舌になった。

 まあ、炎は止まっているし、能力の解説もしてくれるならいっか。


「俺の【陰摩羅鬼】は死体の上で鳴く鳥!周りで死人が出る度に強くなる!そして、それはお前らの死者でも……フレイドの死もカウントされる」

「あ……」

「お前ら、何回フレイドを殺した?」


 この試合で死んだのは、こっちがFとラウルの二人、あっちが糸目の人と雷の人とカクカクな人の三人と……フレイドが三回。

 合計八だ。


「ポ〇モンの再起の祈り砂かきハカドッグみたいな戦法だね」

「相手の死もカウントされると考えると、マギアナのソウルハートじゃないですか?」

「……?お喋りは終わりだ!〈屍数火葬〉」

「え、もしかして伝わってない?」


 Fの数倍くらい強そうな炎を、暗黒物質と鉄板を重ねて凌ぎきる。

 だが、防衛ラインは段々下がっている。

 まあ、どうせシロン辺りがどうにかするだろう。

 そう思ってた。


「〈ゴーストジェット〉」


 スピード特化とジェットも合わせた、UAO内でもトップクラスの速度。

 死者で強化された炎でも、それを捉えることはできない。


「〈蒼炎纏い〉」

「そんなのじゃ止まらないよ。〈霊界の招き手〉」


 第三の腕を伸ばし、触れずに攻撃する。

 しかし、この方法は攻撃までのタイムラグが長い。


「〈蒼爆〉」

「あ!」


 蒼い爆発が起こった。

 その範囲は莫大で、シロンも咄嗟に反応しきれず……やられた。

 残ったハッシュとユーではどうにもならず、《チーム・スカイマウス》は三回戦敗退となった。


【ヴクヴ・カキシュ】

金属体

マヤ神話に登場する奴。

その体は金と銀で、歯はエメラルドでできており、名は七匹のオウムの意味を持つ。


【サンダーバード】

北米の先住民族に伝わる巨鳥。

雷を自由自在に操ると言われる


【オキュペテー】

速飛

ギリシャ神話に登場する、ハルピュイアの一人。

その名は「速く飛ぶ者」の意味を持つ。


 一応、相手を会わせて全員翔具を持っています。

 書いてないだけ。多分、相手チーム視点だとシロンとかハッシュの翔具も描写されてない。

 ユーレベルなら流石にする。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ