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Universal Sky and Sea Online 空中のVRMMO  作者: カレーアイス
第三章 クランのわちゃわちゃ
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作戦会議

 6月の終盤。

 第四回イベントのルールが発表された。

 クラン同士の戦いで、メンバーから五人選出して戦うらしい。


 《チーム・スカイマウス》のメンバーは、拠点のUFOに集まって作戦会議をすることになった。

 司会のツィンが、雰囲気作りに着けた眼鏡を押し上げる。


「では、これより作戦会議を始めます」

「イエーイ!」

「ドンドンパフパフ!」


 みんなが適当に騒ぎ出し、すぐにツィンがそれを静める。

 やっぱりツィンの方がリーダーに向いてるんじゃ……。

 そんなシロンを放って、会議は進行していく。


「まず、ある程度は選出パターンを決めておきたい」

「……どういうこと?」

「選出がシロン、ハッシュ、リムス、F、深淵とかだったら、攻撃を受けれる人が居なくて死ぬでしょ」

「なるほど」


 まずは、ホワイトボードに名前と役割を書き込んでいく。

 例えば、

シロン:特攻役

ツィン:壁兼攻撃役

ハルヒ:特化壁 ……

 という感じで書いていく。

 ツィンはそれを全員分書き出してから、腕を組んでそれを眺めた。


「受け役は二人以上は欲しいかな。あと、後衛も一人以上は居た方が良さそう」

「あ、シロンとリムスを同時選出したら事故ると思うわ」

「……だろうね」


 強化シロンの超火力はロマンがあるけど、広範囲攻撃一つで止まるし、その時に動けるのが他の三人のみになってしまう。

 それくらいなら強化アリ四人で動いた方が強い。


「ラウルのソーラーパネルを活かすのに、Fかユーがいたら相性良さそうだな」

「良く分かってんじゃねーか、ヒロ」

「そう!私とダーリンは相性良いんだよ」

「……それと同じくらいFもいいけどな」


 同時に、相性が良いペアも考える。

 その時、シロンがとある発言をした。


「そういえば、私とツィンも相性良いよ。なんか強い攻撃できたし」

「ああ……」

「どういうミーンですか?」


 シロンが言っているのは、この前の火星のダンジョンで宇宙人に止めを刺した超攻撃だった。

 あのパワーは、目を見張るものがある。


「凄かったよねー」

「……あー、あれね。誰とでもできるよ」

「え?」


 ツィンは、あの異常な破壊力について調べた。

 あれは合体技というらしく、攻撃がほぼ同じ部分に重なった時に発生して、数倍強くなる。


「……誰とでもできるの?」

「ま、まあ、即興でできたのは長年の付き合いがあったからだから」

「め、芽衣……(泣き)」

「ちょっと、リアルネーム出さないで!」

「なあ、ワイらは付いていけてへんのやが」


 宇宙人との戦いを見ていない男子組には、何を言っているのか分からないようだ。

 実演のために、ハルヒから殻盾を一枚貰い、


「「爆霊燕七覇(ばくれいえんしつは)」」


 シロンの拳とツィンの刃が重なって、かなり硬いハズのハルヒの殻盾に穴を開けた。

 やっぱり息が合うのか、直ぐに合わせることができた。


「まあ、こんな感じで凄い火力が出るのよ」

「そういえば……その、掛け声はなんなんだ?」


 深淵の質問に、シロンとツィンは視線を外した。

 冷や汗を流し、表情は硬くなっている。


「ピヨ(答えてよ)」

「ひ、必要なことなんだよ!」

「そうそう、息が合うんだよ!」

「掛け声を考えたのは……」


「「二人で視線で話し合って考えました……」」


 あまりの恥ずかしさに、二人は顔が真っ赤になっていた。

 リムスは笑顔になっていた。

 そこに、深淵が考察を始める。


「なるほど、シロンの爆霊覇とツィンのツバメ返し・六連を合わせて、合計七連打……それで爆霊燕七覇か」

「キャー!」

「やめて!私たちのライフはもうゼロよ」

「ピヨ……(そんなんになるなら、やらなければよかったのに)」


 倒れた二人を放って、他のメンバーも合体技を試し始めた。

 またハルヒの殻盾が生産され、


「「エレクトリック・コズミック!」」


 ユーの円盤とラウルの電気が同時に当たり、殻盾はぶっ壊れた。

 気が合うのか、一発で成功させている。


「「音炎槍撃!」」


 リムスとFが合体技と試してみたけど、一発では成功せず、2回目でやっと成功した。

 音と合わせるのは難しかったらしい。


「うーん、やっぱり全員できる様にしておいた方が、勝率上がるよね」

「……合計で45通りですね」

「よし……やるか」


 全員で合体技の練習をした。

 技名にこだわる深淵とのペアが一番時間が掛かった。


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