スペースヒューマン
「likebustertaileunit space」
「わぁ!」
宇宙人は言葉にならない奇声を上げ、浮遊してこっちに突っ込んできた。
そのスピードに驚きつつも、ハルヒが殻盾でガードし、そこにツィンが切り込む。
後ろから卵を出た深淵が援護を試みるも、宇宙人は普通の人くらいの大きさで、的が小さくて当てにくい。
「射線通すぞ」
「待って!」
深淵は右に移動して、横から攻撃をしようとした。
しかし、彼女は孤立してしまい、
「alonefineintentionfeary space」
「うわ!」
ツィンとハルヒが押し止めていた宇宙人が、深淵を一瞥したかと思うと、少し引いてからアクロバティックに彼女に接近する。
黄金で対抗しようとしたけど、その身体能力から、多くを避けられてしまった。
「〈獣槍〉」
「〈風独楽〉」
シロンとハッシュの二人で援護し、なんとか深淵を逃がした。
そこに、追いついたツィンとハルヒが再び対処する。
奴は、腕に深青のオーラの様な物を纏い、ハルヒの殻を殴りつけ、
「didtenyloseviolencecry space」
「ピヨ!?」
シロンの霊破の様に、青いエネルギーが殻を貫通した。
カバーに入ったツィンの刀も貫通する。
このままでは、長くは持たない。
「ピヨ(ヤバ!)」
「ッツ、シロンは突撃できない!?」
「あと4分は攻撃もスピードも半分しかないよ」
宇宙人より速いシロンがいたら、相当戦いやすくなるのだが、1度スキルを切り替えたら、10分は元に戻せない。
しかも、かなり耐久も高いらしく、まだ7割も残っている。
「とりあえず4分稼ぐよ」
「任せて!」
ユーの頼もしい声がした。
彼女は、左薬指の黒い宝石が着いた左腕を振り上げ……上空にUFOを呼び出した。
彼女の翔具、[未認飛 ミステリックル]の効果である。
「援護開始!」
腕を振り降ろすと、上空のUFOが、ハルヒと宇宙人の間に鉄板を落とした。
奴は鉄板を一瞬で叩き潰したが、貫通まではしていない。
しかし、それによって打撃を鉄板が、謎の深青エネルギーを殻が防ぐことで、大きくダメージを抑えられる。
「ピヨ(ナイス!)」
「毎回はできないけどね。他にも色々できるよ〈怪光〉」
UFOが、黄色の光の輪を出し、奴を上に引っ張った。
そんなに影響はなさそうだが、奴からしたら動きにくそうになっている。
「凄い凄い!」
「へへ。まあ、補助程度にしかならいけどね」
大体の対処法は組めた。
まず、ユーがUFOで動きづらくし、できるだけ鉄板で攻撃を防ぐ。
取り残した攻撃をハルヒが止め、たまにできる隙にツィンが攻撃を叩き込む。
さらに、後方で固まっているシロン、ハッシュ、深淵の援護によって、変に動いたら問答無用でダメージを与えられる。
まあ、このままだとハルヒの体力が先に尽きてしまう。
しかし、
「そろそろ?」
「うん!」
遂にシロンのスキルが【ヴィゾーヴニル】から【始祖鳥】に戻った。
これで、最強の攻撃力と最速のスピードを手に入れる。
「よし、行くよ!」
「相手も速いから気を付けなよ」
「分かった。〈ゴーストジェット〉」
ジェットの超スピードで一気に接近した。
表情が分からない宇宙人も、なんとなく驚愕している気がする。
「〈爆霊破〉」
とりあえず初手に最大火力を叩き込んだ。
奴も深青を纏って殴って来たが、シロンの方が速い。
軽く躱して、
「〈鋭霊〉」
鋭い霊力で腕を切り落とした。
HPは2割を下回る。
「holejackpackzero space!」
本気を出したのか、全身に深青のオーラを纏った。
ハッシュが風の独楽を飛ばしたが、そのオーラに弾かれ、少ししかダメージが入らない。
「ベリー硬いです!」
「……オーラが鎧みたいになってる。シロンと私で同じ箇所に同時に攻撃しよう」
「分かった」
「……任せたぞ〈宝石槌〉」
幸い、鎧の方にエネルギーを使っているからか、宇宙版霊破は飛んでこない。
それなら大体ハルヒが受かる。
そして、ハッシュの魔法攻撃に怯んだ瞬間。
「〈黄金鎖〉」
「〈ダークマター〉」
深淵とユーの技で拘束した。
長くは持たないが、逆に言えば少しは持つ。
そこに、シロンとツィンは同時に接近し、
「「爆霊燕七覇!」」
二人の攻撃が混じり合って、凄い威力を叩き出し、宇宙人はを倒した。
ちなみに、今回の食材は、虹色の餃子だった。
「なんで?」
金星でググってくれ。
一番上に出てくるの餃子だから。




