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Universal Sky and Sea Online 空中のVRMMO  作者: カレーアイス
第三章 クランのわちゃわちゃ
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久しぶりのPvP

 シロンは、2枚のカードをシャッフルして、ハルヒの前に差し出した。

 出来るだけ表情を変えない様に努力するも、ハルヒにとってはバレバレで、


「ピヨ(こっち)」

「あー!」


 しっかりとジョーカーではなくハートのクイーンを取られてしまい、敗北した。


「これで何連続だ?」

「ピヨ(10だ)」

「ヒロとハルヒが強いんだよー」

「シロンが弱いんだよ……」



 イベントが終わって、やることも無くなったシロン達は、拠点で遊んでいた。

 ほとんど全ての感情が表情に出るシロンが、面白いくらいの連敗を記録している。

 そんな時、


「おい相棒、ダンジョン行くぞ」

「わー、いきなりだね」


 ログイン……いや、リスポーンした深淵が、シロンを強引にダンジョンに誘う。

 どうやら無謀にも1人でダンジョンに挑み、死んで来たらしい。


「待って、あと一回!私が勝手から!」

「それだと一生行けないだろ。……我はまだ翔具を持ってないのだ」

「ピヨ(まあ、行くか)」

「まあ行くか」


 と、いうことで、シロン、ヒロ、ハルヒ、深淵の四人で火星のダンジョンに挑むことになった。





「わー、ここが火星か」

「こっちだ」


 深淵に従って、火星を横断する。

 数分飛んでいると、ぽっかりと穴が空いていた部分があった。


「ここから深淵(しんえん)に潜るぞ」

「ピヨ(言うほどこ暗くないぞ)」

「言いたかっただけだろうな」


 さすがの厨二(アビス)でも少し恥ずかしそうにしながら、深淵(笑)に入っていく。

 少し進むと……そこには一面の氷があった。


「なにこの氷?」

「火星の地下にある永久凍土だな。現実にもあるらしいぞ」

「へー」


 見ているだけで寒そうな永久凍土を鑑賞しながら、ゆっくりと進んで行く。

 もう少し進むと……先行するプレイヤーがいた。


「こんにちはー」

「ッツ、前に出ろカモメ」


 4人組のそのプレイヤー達は、シロンが挨拶した瞬間、振り返って隊列を組んだ。

 ほんわかとしたUAOでも、町中以外ではプレイヤーにダメージを与えられる。

 勿論、プレイヤーのキルを目論(もくろ)PK(プレイヤーキラー)も存在する。

 前にいる人たちは、どちらかというとPKに怯えている感じだが。


「私たちはPKじゃありませんよ」

「嘘つけ!〈高濃度塩酸〉」

「ピヨ!(シロン下がって、〈殻盾〉)」


 相手の……髪がない人が飛ばした黄色い液体を、ハルヒの殻が防いだ。

 その液体は強い酸のようで、殻が溶ける。

 人に当たったら危なかった……シロンなら即死だっただろう。


「……戦わなきゃいけないの?」

「諦めろ相棒。そういうゲームなんだ〈宝石槌〉」

「〈水壁(ウォーターウォール)〉」


 深淵が宝石の柱を飛ばし、相手の前衛らしき人が作った水の壁を押しのけて、その人にダメージを与えた。

 しかし、それは相手の回復役っぽい人にすぐに補填されてしまう。


「よし……じゃあ、突っ込んでくる!〈ゴーストジェット〉」

「おい待て!」


 吹っ切れたシロンも攻撃に加わり、そこそこ距離がある相手まで突っ込む。

 同じタイミングで相手の身軽な人も……翼があるのにも関わらず、凍土に地に足を着け、走って突っ込んで来た。


「ッ!〈爆霊破〉」


 慌てて攻撃するが、〈ゴーストジェット〉には「曲がれないという」大きな弱点がある。

 走る人も中々の速さがあるので、ギリギリで横に避られ、


「〈飛び蹴り〉」

「変身〈踵落とし〉」


 蹴りを食らいそうになったが、急いで駆けつけたヒロがそれを叩き落した。

 だが、ハゲの人からの援護が飛んで来て……ヒロの左腕が半分くらい溶けてしまう。


「ごめん」

「腕だけならどうにかなる。とりえずハルヒのラインまで戻るぞ」


 深淵の援護もあって、ハルヒのいる地点まで戻る。

 相手の構成は、酸魔法のアタッカー、壁役、回復役、スピードアタッカーのバランスが良いものらしい。


「今度こそ突撃してきてくる!」

「待て、よく見ろ!」


 ヒロに言われて、相手の方を見てみると……謎の霧が広がっていた。

 落ちていたハルヒの殻盾の破片を投げ込んでみると……溶けた。


「酸性の霧だ。無策で突っ込むと死ぬぞ」

「うー」

「フッ、攻撃は我に任せておけ。他の者は防御に専念しろ〈黄金砲〉」


 相手の前衛が深淵の黄金を受け止め、ハルヒが酸液を卵の殻で止める、

 しかし、相手には回復役がいるけど、こっちにはいない。

 ハルヒには[補骨給(ほこつきゅう) サプライCa]という翔具があり、その効果でカルシウムを常時補給しているるが、


「ピヨ(消費の方が多い)」

「……ジリ貧だな」


 このままだとハルヒの殻が無くなり、全て酸で溶かされて死ぬ。

 何か打開策が必要だ。


「ピヨ(アニキ、前衛は任せた)」

「……おう」

「ピヨ(シロンは付いて来い)」

「分かった!」


 氷の影に隠れて、ハルヒとシロンは何か作業をし始めた。

 その間、深淵を守るのはヒロしかいない。


「〈高濃度塩酸〉」

「うわ!」


 せっかく変身して出来た装甲が、ドンドン溶かされていく。

 そこそこ耐久があるヒロでも、長くは持たない。


「なんか酸を防げる物ないか?」

「小判ならやるぞ」

「……流石に防ぎきれねえよ」




「〈Ph1〉」

「グガァ!」


 数分間、ずっとヒロは耐えた。

 装甲は全て無くなり、肌は爛れ、片目は潰れているが、深淵には一滴も当たっていない。


「まだかハルヒ!?」

「ピヨ(ちょうど今完成した)」


 氷の陰から出てきたハルヒは、彼女の身長の1.5倍はある、大きな卵を転がしていた。


「ピヨ(これを蹴れ)」

「分かった」


 最後の力をふり絞って、ヒロはその巨大卵を蹴っ飛ばした。

 しかし、その図体からか大したスピードは出ず、相手には当たらない。


「やけくそか?」

「違うよ、作戦だよ」

「ッツ!?」


 背後から声がして、振り返ると……シロンがいた。

 例の巨大卵から生まれてきたのだ。

 耐久が低いシロンを、無事に相手の元に送り込む為に、ハルヒが考えた戦術である。

 

「〈ゴーストジェット〉〈爆霊覇〉」

「ッグ!」


 まずは一番速い、走る人を倒す。

 壁役の人が、酸の人を守る様に回り込んだが、


「〈宝石槌〉」


 フリーになった深淵が宝石を食らわせ、倒した。

 あとは壁役と回復役しかいないので、逃がしてあげた。


「ピヨ(いいのか?)」

「命はできるだけ大切にしたいから」


 【ハゲタカ】

 酸魔法

 腐った物を食べても大丈夫な、強靭な胃が元。


 【かもめ】

 HP継続回復

 渡り鳥で、飛びながら寝る。


 【アカカザリフウチョウ】

 回復魔法

 今回のマイナー枠

 和名は「赤飾風鳥」で、「極楽鳥」という別名もあるから。

 パプアニューギニアの熱帯雨林に住んでいる


 【ダチョウ】

 走る

 時速60Kmで走る、世界最速の鳥。

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