開催大会 容赦なし
もう色々あって、決勝です。
『これより第一回UAOサッカー世界大会、決勝戦を行います!』
「オオオオオオ!」
サッカー会場に、雇ったNPCの実況の声と歓声が鳴り響く。
観客席は満席になっていて、空中に浮いて観戦している人達までいる。
そして、フィールドの中心には、一つのサッカーボールが置かれていた。
『では、選手入場です!赤ゼッケン!御伽噺の最後と言えば?そう、ハッピーエンド。今日の試合もこいつらにとってハッピーなエンドになるのか!?《フェアリーテイル》』
赤いゼッケンを着た、11人の選手が入って来た。
男女入り混じったチームで、華やかな者や、みすぼらしい感じの者もいる、個性豊かな感じだ。
『白ゼッケン!』
「頑張るよ!」
「オー!」×11
景気づけのエイエイオーをして……シロンを先頭に、《チーム・スカイマウス》の面々は、サッカーフィールドに入っていった。
『この大会の主催者だが、そんなことで遠慮も手抜きも一切しない! どんな相手でも二人のエースのパワーでねじ込む!《チーム・スカイマウス》!』
白いゼッケンを着た、11人……いや、10人と1機がフィールド上に立ち並ぶ。
《チーム・スカイマウス》は10人で、サッカーの11人には足りないので……ユーが作った人型ロボットで代用した。
というか、11人いないチームなんて山ほどいるので、結構多くのチームにロボットを貸し出していた。
『では、両チーム、礼!』
「お願いします」×11
ポジション(変にフォワードとかミッドフィルターとか書いても分かりにくいので、こんな感じで置いときます。読み飛ばしてもOKです)
シロン 自由(遊撃)
ツィン 前
ヒロ 中
ハルヒ キーパー
ハッシュ 後ろ
リムス 中
深淵 後ろ
F 中
ユー 後ろ
ラウル 後ろ
ロボ子(命名シロン) 前
ルール 一点先取 スキルの使用は自由 町中なのでダメージは入らない
羽交い絞めとかはなし
『ピー!』
試合開始のホイッスルが響き渡る。
それと同時に、
「〈全揚合奏〉」
「〈無力萎え〉」
リムスの、全ステータス強化の合奏が始まり……相手の煌びやかな女性が、昔の日本民謡の様な演奏を始めた。
リムスのを聞いた時は、いつも通りステータスが上がるのを感じたが、煌びやかな人のを聞いた時は、ステータスをが低くなるのを感じた。
どうやら、こっちの強化とあっちの弱体化が打ち消し合っているようだ。
まあ、決勝に行くまでに、こういう手合いとも何回か戦っている。
「シロン、こっちだ」
「パス!」
キックオフして、後ろにいるヒロにボールを渡し、シロンは霊力ジェットで前に行った。
相手の……犬に騎乗している人を筆頭に、前線を上げて、ボールを奪いに掛かるが、上手くパス回しして、少し下がりつつもボールを維持し、
「ピヨ(アニキ、さっさとやれ)」
「もうちょっと引っ張ってもいいじゃねーか」
文句を言いつつも、ベルトを触って
「変身!」
彼の翔具、[仮変騎 ライザーライダー]の効果で……某日曜朝のヒーローになれそうな姿に変身した。
青と赤を基調としたその鎧は、特に足の装甲が厚くなっており、
「行くぜ!〈ライダーキック〉」
その足で思いっ切りボールを蹴っ飛ばした。
凄いスピードで飛んでいくそのボールを、空中で受け取ったのは、シロン。
まともに喰らったらHPが尽きるのだが、ここは町中なので、ダメージは入らない。
そのまま、
「〈ゴーストジェット〉」
足のアキレス腱辺りに霊力のジェット機ができ、
「シュート!」
凄まじいスピードでボールをゴールへと蹴っ飛ばした。
六角形が分からなくなる程回転し、空気との摩擦熱で少し赤くなっている。
「〈布捕り〉……ダメ!」
相手チームの1人が、布で軌道を逸らそうとしたが、それを突き破って進み続ける。
しかし、
「〈魔人降臨〉オラァ!」
相手のキーパーが、メチャクチャマッチョな背後霊の様な物を呼び出し、両腕でボールを受け止め……少し引き下がるも、ゴールに入れることなく止めて見せた。
ヒロから前で待ってるシロンに回して、一気にゴールに入れる奇襲戦法は、いつもの常套手段なのだが、これまで一度も止められた事はなかった。
「……もうちょっと近くから蹴らないとダメっぽい!」
「ディフェンス(守る)するよ! シロンは前待機、それ以外は下がる」
「了解」
相手の攻撃役一人に対して、こっちのチームの一人がくっ付く。
パスの間に割り込んで、ボールを奪い取りたかったが……
「取れよ彦星ぃ!」
「任せろ!〈牛召喚〉」
ボールを捕った相手のキーパーが、ボールを蹴っ飛ばし……牛を召喚して騎乗した男が、四本の足で受け止めた。
彼にはロボ子が付いていたが、スピードが違い過ぎて離されてしまっている。
「私が行く!ロボ子は右待機!」
ツィンが牛君に歯向かっていくが、四歩足のドリブルで上手く掻き乱され……抜かれた。
「って思うじゃん?」
ツィンの足から空気の刃が分離し、横を通り抜けようとしたボールを飛ばし、ロボ子に渡した。
犬に騎乗している奴が迫るが、後ろにボールをパスして、一先ずボールを確保した。
もちろんロボットが人以上のスペックを持っている訳がないので、すぐにパスするようにプログラムされているのだ。
「フッ、ここで入れるぞ」
「あー、全員サングラス装着」
ボールを受け取った深淵が、圧倒的黄金を深淵から呼び出し……太陽光が乱反射して、目が見えにくくなる。
こっちはサングラスのお陰で無事だったが、相手からすると鬱陶しいだろう。
「受け取れ、ヒロ」
「応!」
ヒロにボールを渡そうとしたが、
「〈逆風〉」
相手の……なんか旅人っぽい人が、ハッシュが使いそうな風魔法でパスを阻んだ。
そのままボールが旅人に渡る。
「よし、パス!」
「待て、そいつサッカーボールじゃねえ!」
「は!?」
よく見ると、そのボールはただの金……うん。
目が上手く効かない中、深淵が金とすり替えたのだ。
では、本物のサッカーボールはどこに行ったのか。
「こっちや!」
コートの端の方で、Fがジミーに進めていた。
既にコーナーに差し掛かっている。
さらに、シロンがゴールの前で構えている。
「〈炎纏い〉分かってんなリムス!」
「ああ!〈爆音〉!」
ダーン!
Fがサッカーボールに炎を纏わせて、ゴールの前に出した。
彼は力のステータスが低いので、そのボールはすぐに取られてしまうのだが、リムスの爆音で無理やり相手を怯ませる。
「いっくよー!〈ゴーストジェット〉」
「……絶対止める!〈魔人降臨〉」
耳を塞いでいたシロンが、ボールを蹴っ飛ばし……また相手の魔人が受け止めるが、さっきよりも距離が近く、何よりまだFの炎が残っている。
魔人の腕は破れ、ゴールにボールが入った。
【かぐや姫】
・全ステータスダウン
月まで飛んでいきましたね。
【フランダースの犬】
・騎乗(犬)
最後に天に昇っていきました。
【織姫】
・操布
天に住んでますね
【アラジン】
・(ランプの)魔人
空飛ぶ絨毯
【彦星】
・騎乗(牛)
天にすんでますね。
【北風】
・冷風魔法
北風と太陽ってお話




