結成《チーム・スカイマウス》
「負けたー」
ヘッドセットを外して、芽衣と連絡をとる。
「あれヤバくない?ヽ(゜Д゜)ノ」
『ヤバいね。耐久あって、取り巻きも強くて……多分もっと削ったら新しい行動パターンもあるよね。(´・ω・`)』
「(・∀・;)?」
芽衣が難しいことを行っているが……超級は、途轍もなく難しいことが分かった。
「一旦上級にしてみる?」
一応聞いてみるけど……長い付き合いから、なんとなくどういう反応かは分かる。
『絶対に倒す(# ゜Д゜)』
「フフフ(ニコニコ)」
やっぱり熱くなってた。
余りにも予想通りの反応に、思わず笑みがこぼれてしまった。
「取り合えずメンバー集めるよ!」
「任せて」
一時間後、再ログインして、フレンドにチャットを入れていく。
若干数名反応が遅かったが、全員から反応が帰ってきて……十数分後に、とあるカフェに集まることになった。
シロン、ツィン、ヒロ、ハルヒ、ハッシュ、リムス、深淵、F、ユー、ラウルの十人で集まった。
「えっと……単刀直入直球全力ストレートに言うと、超級のボスが強かったので、皆に助けて欲しいです」
「ああ、ワイもリムス、ヒロ、ハルヒで挑んだけど、ボッコボコにされたわ」
……どうやら、反応が遅かった人たちは、やられてログインできなかったらしい。
「絶対にダーリンの仇をとる」
「じゃあ俺がハニーの仇とる」
「相棒の頼みじゃ、しかたねえな」
みんな参加してくれるみたいだ。
「じゃあ、作戦タイム」
まだドラゴンの行動パターンが分からないけど、大体の作戦を決めていく。
もちろんシロンはほぼ蚊帳の外だった。
「……ドラゴンの行動運ゲーでゲームオーバーですよね?」
「まあ、なんとかなるよ」
「……まあ、いっか」
「まあまあまあ」
「よし相棒、少しでも勝率を高めるために、アレ使うぞ、クランシステム」
「……え?」
……なんでその権利を持ってる人の方が無知なんですかね。
第一回イベントの報酬で貰える、クラン設立権。
次のアップデートで一般配布されるらしいが、今権利を持っているのは、イベント10位以内の人しかいない。
クランメンバーなら、フレンドリーファイアのダメージが25%カットされるらしい。
「フレンドリーファイアしないし、関係なくない?」
「……もしかしたら、お前の背中に突然黄金が降り注ぐかもしれないな」
冷静なツィンのツッコミが入ったが、強情な深淵に押されてクランシステムに賛同した。
ちなみに、シロン本人は深く考えてない。
適当にメニューに促されるように、クラン設定を進めていく。
途中まではスルスルと進んでいたが、ある一つの設定で手が止まった。
「クラン名どうする?」
……一瞬、静寂が円卓を支配する。
それを破ったのは、
「フッ……ならば、シロンの白から《対混沌》とかどうだ?」
深淵ちゃんだった。
白と関係性がなさそうな厨二の意見を皮切りに、他の意見も出始める。
「はい!《宇宙機械軍》」
「……でも、宇宙っぽいスキルはユーとラウルだけだよね?」
「まあ普通に《関西大爆発》っちゅーのはどうや?」
「全然普通じゃないし、なんか関西に恨みでもあるの?」
新しい意見は、ツィンにバッサリと切り捨てられた。
「……決まりそうにないんだけど」
「しょうがないですね」
ハッシュが立ち上がった。
現在進行形学校の先生が、意見を纏めに掛かる。
「せんせー、チーム名が決まらない場合はどうしたらいいですか?」
「そうですねー。一人一つワードを出して、それを組み合わせて作るっていうのはどうでしょう?」
「……とりあえずやってみよう!」
みんなで一つづつ単語を出し、くじ引き形式で使う単語を出す。
「えっと、一つ目は……チームですね」
「あ、私のだ」
一つ目は、ツィンのチームだった。
良い感じに他の単語をサポートできる、ツィンらしいものだ。
「二つ目行きますよ……スカイ、ミーのですね」
二つ目はハッシュのスカイ。
このままだと、スカイチームとかになるのだが、どこかと被りそうな気がしてくる。
「もう一つ引いて、ダメだったら抽選仕直しましょうか。三つめは……マウス?」
「あ、私のだ!」
「何故にマウス?」
「可愛いじゃん、ミッキーマウ」
「分かった。もう分かった」
《チーム・スカイマウス》
「ピヨ(抽選しなおそ)」
「そうですね」
「え?」
……シロンの設定は、もう終わってた。
《チーム・スカイマウス》




