87.仮死わもち
前回までのあらすじ。
火山の頂上にて、俺たちはついにドラゴンと対峙した。だがドラゴンは手も足も出ないほどの強敵で全滅するかと思われたその時、ドラゴンに食べられたはずのかしわもちが体内であれこれしてくれたおかげで、ドラゴンの弱体化に成功した。だがその代償はかしわもちの死んだふりであった。俺たちは悲しみの中、仇を取るべくドラゴンとの最終決戦に挑むこととなる。
かしわもちの死体の前、俺は涙をこらえて立ち上がりドラゴンに叫ぶ。
「覚悟しろドラゴン! 俺たちの大切な人を奪ったお前を俺は……俺たちは許さない!」
俺以外のみんなもドラゴンを睨みつけ、決意したいい顔をしている。
そんな視線を向けられたドラゴンは何故か戸惑い顔。
若干困った感じで口を開いた。
『殺したつもりはなかったのだがな。だが手はある。我が生き血は死者をも蘇らせる力がある。我を倒せばその者は生き返るぞ』
かしわもちが生き返る?
おそらく誇り高きこのドラゴンは嘘を言わないだろう。
ならば倒すのみか。
「待ちなさい」
声を上げたのはフラウだった。
ドラゴンへの恐怖心が無くなったのでいつも通りの生意気な感じが出てそう。
何を言い出すか楽しく見守るのみ!
『なんだ?』
「あなたが本当のことを言っている保証がないわ。先にお母様を生き返らせてちょうだい。どうせあなたはわたしたちに倒されるのだから構わないでしょう」
『面白いことを言う。我がお前たちに倒されるとはな。だがまあいい、そいつを生き返らせた方がお前たちの戦力も上がるだろう。その状態で屠ってやろうぞ』
フラウの挑発のような言動に怒るでもなく冷静に返してくるドラゴン。
大物感があってかっこいいな。
ドラゴンはかしわもちの上に手……前足? をかざすと、血が一滴滴り落ちた。
その血はかしわもちの口に入り、かしわもちが光り出す。
「ん……」
「お母様!」
かしわもちが生き返った!
ドラゴンの生き血すごいな。
ここでふと思う……戦いながらドラゴンの血を浴びてれば俺たち無敵なのではと。
いや、そんなわけないか。戦闘中は血が出なさそう。
「タカシ……ゆうすけ……こっちへ……」
かしわもちが弱々しい声、でもしっかりお腹から出すいい感じの小声で俺たちを呼ぶ。
「どうしたかしわもち……いや、母さん」
「このままじゃお前たちはあいつに勝てないよ……。でもね、これを使えば勝てるはず……受け取って……」
かしわもちが着ていたかしわもちアーマーがパージされる。
もちなのに機械式の金属鎧のような動きで外れて行く様は何かかっこいい。
そして、いつの間にか用意されていたマネキンにかしわもちアーマーとトングリカリバーが装着された状態となった。
俺はゆうすけと顔を見合わせて、困りつつも決意した顔を作りつつアイコンタクト。
「よし、この強力な鎧はレオンに使ってもらうべき。いいよね、母さん」
「お前たちに任せるよ……。勝つんだよ……」
「よしレオン、受け取れ!」
「うおっ!」
鎧をレオンに向かって放り投げると、なんとかしわもちアーマーが分離した。
そして今着ている鎧の隙間を白いパーツが覆っていく。
なんか意外とかっこいいぞ?
葉っぱは肩にペイント風に添えられててお洒落。
「レオンさんかっこいいにゃー」
「そ、そうなのか?」
「おう、想像と全然違ってていい感じだぞ」
「想像ってお前、俺を笑いものにしようとしてただろう。で、この場合武器はお前が使うんだよな?」
残ったのはどんぐりを模したドングリカリバー。
鎧を盾であるレオンに渡した以上、武器であるこれは俺が使うのが最適である。
これもレオンに押し付けたかったが仕方がない……。
俺は見た目が愉快なその剣を手に取り掲げる。
「使わせてもらうよ母さん」
「ああ、勝つんだよ……」
ドングリカリバーは俺が手にしたことで光り輝き、なんかかっこいい剣に変化……するでもなく、そのままである。
性能表示を見ても『謎に包まれた珍剣』としか書かれてない。
見た目が間抜けだが使ってみるしかないか……。
「お母様?」
フラウが慌ててようにかしわもちの手を取り呼びかける。
かしわもちはチワワのようにプルプル震えつつ声を絞り出す。
「うーん、これでもう思い残すことはないよ。みんな……勝つんだよ……がくんっ」
かしわもちが再度逝ってしまった。
ドラゴンの血で生き返ることはできなかったのだろうか。
フラウが立ち上がり、ドラゴンに対して腕をまっすぐ伸ばして指を指す。
「やはりわたしたちを騙すつもりだったようね。あなたの血に癒しの効果はあったようだけど、一時的なもの。お母様の仇は取るわ!」
これに対し、ドラゴンはちょっと慌てた感じ。
『いや、そんなはずはないのだが……』
「言い訳はいらないわ。さあ、戦いなさい!」
『う、うむ……』
ドラゴンは何か納得のいかない顔。
おそらくは自分の血の効果に自信を持っていたのだろう。
だが死んだふりをしたかしわもちは一時的に蘇ったものの、また死んだふりをしてしまった。
ドラゴンの生き血はかしわもちに効果がなかったことに他ならない。
ラストバトル前の盛り上がりシーン、俺も乗る!
「ドラゴンよ全力で来い! そのお前を撃ち倒してやる!」
『ふんっ、最初からそのつもりよ。我が力見せつけてくれよう……ん?』
ドラゴンも気を持ち直したようで強気な態度になったのだが、何故か俺の構えているドングリカリバーを見て顔をしかめる。
まるで変なものを見るかのようだが、実はこの剣が弱点なのかもしれない。
とりあえず周囲を見渡すと、他のメンバーも戦闘準備はバッチリとなっている。
かしわもちの死体は、誰が動かしたわけでもないのに、いつの間にか隅っこの安全な場所に移動しているので安心。
「俺が皆を守る!」
「レオンさんファイトー!」
レオンが闘気をまといドラゴンに対峙する。
先ほどは無視されてしまった敵の攻撃を引きつけるスキル、今度は聞くようだ。
「その体、この刀で切り裂くよ」
「ユース君かっこいい……。サポートするね」
ユースが刀を構えてかっこよく戦闘準備。
みんながいろいろかっこよく決めていくこのシーン、ドラゴンは空気を読んで見守ってくれている。
ここでフラウが俺にぴとっとくっついてきた。
今から2人で何かを言えば戦闘が始まる感じである。
「フラウ、準備はいいか」
「ええ、あなたと同じよ」
2人で見つめ合い手をつなぎ、それぞれが手にしている魔杖とどんぐり剣ドラゴンを指差す。
そして2人で一緒に叫ぶ。
「ドラゴンを滅する!」
「タカシにゆうすけがんばれー」
はっきりとした幻聴でかしわもちの声が聞こえた気がした。
それと同時にドラゴンが咆哮する。
恐ろしい声のはずだが、先ほど得た加護のおかげで恐怖は感じない。
さあ、本当に戦闘開始である。
『炎よ来たれ』
ドラゴンがノーモーションのまま空中に炎の球が出現した。
そのまま火球がレオンに襲いかかる。
「無詠唱魔法? いえ、あれこそドラゴンの力かしら」
ドラゴンという絶対的存在、炎を吐くだけでなく魔法のように出現させることもできるのか。
もしかしたら炎を吐いているのも見た目だけで、実は口に出現させているのかも?
っと、そんな余計なことを考えている場合ではなくレオンは大丈夫だろうか。
「レオーン!」
「ぐわあああっ……っ!? おお、平気だぞ!」
レオンはわずかなダメージを受けただけで
普通に立っていた。
かしわもちアーマーパーツのおかげか?
「その鎧はすごいな」
「ああ、かしわもちさんに感謝だ」
「どういたしまして、役に立ってよかったよー」
「これなら対等に戦えそうだね」
かしわもちの幻聴も普通に会話に混ざっているが、戦闘の滑り出しは順調だ。
さて、次は攻撃だが通じるかだ。
どうせならかっこよく決めたいので……。
「ユース、クロスカットで行くぞ!」
「了解!」
このゲームにそんな技はない。
ただ単に2人が連続して斬りかかるだけだが、技っぽくしたほうがかっこいいし楽しいのでよくやってる。
別に俺たちだけじゃなく、ほとんどの人がやってる定番だ。
「兄ちゃん、先に行くよ!」
刀を使う侍は素早く斬りかかるのが特徴だ。
居合斬りのごとく見えない斬撃がドラゴンに放たれる。
俺もそれに合わせて動きを開始だ。
ユースが攻撃したドラゴンの鱗には浅いが傷がついていて、攻撃が効いているんだなと安心する。
「くらえ、どんぐりの力!」
謎に包まれた剣、よく考えると丸い時点で剣ではない気もするドングリカリバーをドラゴンに叩きつける。
ぽこーん、という気の抜けた音がしつつ、ドラゴンのウロコが弾け飛ぶ。
ドラゴンが腑に落ちないという顔でこちらを見てくる。
たしかにこんな間抜けな見た目の剣が強力なのは申し訳ないかもしれない。
『その剣……まさかドラゴンスレイヤーか?』
ドラゴンスレイヤー、ファンタジー物では定番のドラゴンによく効く剣である。
このゲームにも当然存在するが、これは違うと思う。
「いいや、単なるかしわもっちの副産物さ」
『先程から感じている精霊のいたずらによるものか。たかがいたずら程度でそのような力が出るとは思えぬが……』
かしわもっちは精霊のいたずらだったのか。
そうなるとあの楽しいドラゴン体内の映像も事実ではなく幻だったのかも?
かしわもちが死んだふりをしてしまった今、真実はもう誰にもわからない。
この剣の秘密も今となっては謎のままである。
『説明しよう、どんぐりソードは絆の力である』
突如ナレーションっぽい声が響いてきた。
なんとなくかしわもちの声に似ている。
よくわからんが、説明してくれるならありがたい。
『今のはゆうすけが攻撃したところをタカシがどんぐりで叩いたからね。ゆうすけが攻撃した箇所に残った思いをどんぐりパワーで増幅したんだよ。その……精霊さんこれはなんて読むんだい? 歳のせいか細かい字が読みにくくて……。ああ、その相乗効果で威力が上がったんだよ』
なるほど、このドングリカリバーは他メンバーが攻撃した箇所に追撃することで効果を発揮するんだな。
絆の力とは言うが、見方を変えれば傷ついた箇所に追い打ちをかける卑怯な武器に見えなくもない。
とりあえず戦い方はわかった。
『そうだねえ、やっぱりそろそろメガネいるかもね。あ、まだマイク入ってるの? 今のは編集でカットしといて』
謎のノイズが聞こえてきたが、編集でカットされるらしいいので聞かなかったことにしよう。
今は戦闘中なので一瞬の油断が命取り。
さて、どんぐり剣で斬りかかってドラゴンの会話からここまでイベントって感じで戦闘が中断していた感じをそろそろ終えよう。
「フラウ、次は魔法で攻撃だ!」
「承知! ラーニャも同じ場所を狙うわよ」
『リョーカイ、オ母サン』
「うちの子達にも射撃で同じ場所を狙わせるニャー!」
フラウの氷魔法、ラーニャの風魔法、射撃タルタルズのボウガンがドラゴンの前足に襲いかかる。
完全に同じ場所ではないが、ドラゴンの前足にいくつかの傷がつく。
そこに向かってダッシュ!
「そおーいっ!」
ドラゴンに当たる瞬間、ドングリカリバーが光を放つ。
これがたくさんの絆の力だろうか。
そして確かな手応えと、ドラゴンのうめき声。
『ぬう……我が体に傷がつくなど初めてのこと。我が初めての好敵手と認めてやろう』
このドラゴンに傷をつけられる相手はこれまでいなかったという設定か。
そうなるとドラゴン生で初めての痛みだが、だからといってこれで戸惑っている感じではないのはさすが誇り高きドラゴンといったところか。
ここはそれっぽい会話をしよう。
そしてフラウを喜ばせるのだ!
「ドラゴンの好敵手とはありがたい称号だ。だがこの称号、すぐにドラゴンスレイヤーに変えてやる」
このゲーム、クエストやイベントで様々な称号を得ることができ、自分の自己紹介カードに記載できる。
それは誰にも閲覧できるので、かっこいい称号をつけたくなるものだ。
特に今やっているのは俺たちのためだけに作られたユニーククエストなので、ユニークな素敵称号が得られるのは間違いない。
なおこのときの俺は、『かしわどんぐりで愛を掴みしもの』という称号を得るなんてまだ知らなかったのである。
『ふはははは! 面白いぞ人間、少し真面目に戦ってやろう』
ドラゴンの体から魔力と気が溢れ出すのを感じる。
恐怖耐性の加護を得たはずなのに、少し怖いと思ってしまう。
「待ちなさい!」
ここで何故かフラウが待ったをかける。
『どうした? ここにきて怖気づいたか?』
「そうじゃないわ。あなたは先程まで本気ではなかったということ? それはわたしたちに失礼ではないかしら。誇り高きドラゴンであれば、たとえ人間相手だろうと全力で来るべきよ」
『むう……』
「あと今もまだ本気じゃないわよね? さあ今すぐ本気を出しなさい、その上で撃ち倒してみせるわ!」
フラウの詰め寄りにドラゴンは困っている。
こういう強敵との戦闘って、敵が少しずつ形態や戦闘スタイルを変えて強くなっていくのが定番なわけで、このドラゴン戦もそのタイプなのだろう。
だが今のフラウはそれをスキップして最初から最終形態になれと言っているようなもの。
ここでこのゲームのAIさんがどんな答えを出すか見ものだ。
『ふん、人間風情が偉そうな態度を取る。我に本気を出させたいと思うのであれば実力を示せ。そこに言葉など不要!』
なんか、言葉争いでは勝てそうにないから力で押しに来た感。
ドラゴンは大きく息を吸い込み、炎のブレスをフラウに向かって吐き出す。
それをかばうように前に出てくるかしわもちパワーをまとったレオン、かっこいい!
「ぬおおおおおっ!」
「キュアにゃー!」
『キュアー』
序盤に受けた火球はたいしたことなかったが、今のブレスは火力が増している。
さらにドラゴンはブレスを吐き続けているためにレオンのHPがみるみる削られていく。
そこにニャーノさんはじめ、回復タルタルズの魔法が飛んでいく。
っと、それを呑気に見ている場合ではない。
「ユース、攻撃してあれを止めるぞ」
「もちろん!」
俺が言う前にユースは行動を開始していた。
さすが優秀なプレイヤーである俺の弟だ。
ユースの攻撃した場所にどんぐりパワーによる追撃をかけていく。
だがたいして効いていない……少し本気を出して防御力も上がったか?
「ぐうう……これ以上は持ちこたえられないかもしれん……」
レオンが弱音を吐く。
このピンチを打開するのに、ひとつ思いついたことがある。
俺の持つドングリカリバーの絆の力、これは攻撃だけでなく防御にも使えるのではなかろうか。
勘を信じてレオンの元へ走り、炎をどんぐりで切り裂く!
「なんだ? 力が溢れてくるぞ」
ドングリカリバーが光を放ち、それがレオンに吸い込まれていく。
どうやら何かしらの力が働いているようだ。
あ、レオンの鎧のかしわもちパーツ部分が光ってかっこいい。
ちょっとしたゲーミングレオン。
「エレメンタルリフレクト!」
なんかレオンが叫び、ドラゴンから履かれていた炎がドラゴンに襲いかかる。
ドラゴンが炎に包まれるという激しい光景。
ドラゴンは炎耐性が高そうだが、きっと驚いていることだろう。
炎を吐くのをやめたドラゴンは期待に反し、ニヤリと笑う。
『ふはははは、面白いぞ人間よ。さあ、次は何を見せてくれる?』
ドラゴンはそのまま体を振り回してしっぽアタックをしてきた。
レオンが俺をかばうように前に出たが、しっぽは重すぎて受け止めきれないのか、俺ともども吹き飛ばされた。
「ぐうっ!」
レオンのHPが大幅に削られるのが見える。
なお俺はレオンがかばってくれたのでしっぽアタックのダメージはなく、吹っ飛びダメージもレオンの鎧のかしわもち部分が防いでくれた。
こんな優秀なかしわもちアーマーなのにここまでダメージを受けるとはしっぽアタック恐るべし。
「レオンさん、ドラゴンがそっちいくニャー!」
さらにドラゴンが飛びかかってくるのが見えた。
あの勢いで攻撃されたらレオンでも持たないかもしれない。
かといって俺では間違いなく一撃でやられそうな攻撃。
どうしたらいい?
『今こそかしわもちとどんぐりの力をひとつに!』
またしてもかしわもちの幻聴がはっきりと、かしわもちの死体の方向から聞こえてきた。
母さん……死んでも俺たちを見守ってくれているんだな。
あのかしわもちアーマー、着るのは恥ずかしいと思っていたがレオンに装着した感じを見る限りわりとかっこよかった。
では叫んでみよう。
「かしわもち、俺に力を!」
レオンの鎧のかしわもち部分が光り、パージされていく。
そして俺に集まり……俺はかしわもちとなっていた。
あれ? 俺の思っていたかしわもちパーツと違う……。
そのまんまかしわもちきぐるみを着た状態である。
『ぬうっ? 貴様……この戦いの中ふざけているのか?』
この変な格好にはドラゴンもびっくり。
飛びかかって攻撃してくるのをキャンセルして止まっちゃったよ。
いや、もしかしたらこれがこの鎧の真価なのかもしれない。
うん、そういうことにしないと俺の精神が持たない。
「ふざけてなどいない! これが俺たち人間がお前に対抗するための力だ! これをふざけていると言うのならば、お前こそふざけている!」
言ったもん勝ちである。
こういうややこしいことを言えばAIはスルーして話を進めるはず。
『そうだったな、勝つために何でもするのが人間であったわ。では改めて行くぞ!』
ドラゴンが腕を振り上げる。
そこから生える爪が光る。
かしわもちアーマーは見た目からわかる通り打撃はぽよんと跳ね返せるが、斬撃には弱いだろう。
ドングリカリバーでそれを弱める!
「くらえ絆の力!」
「タカシに力を!」
体に力がみなぎる。
ドングリカリバーはかしわもちアーマーと組み合わせることで力を発揮するとはっきりわかった。
この力はドラゴンの硬いツメを砕く。
やはり見た目がおかしな装備は効果が高いという昔からの伝統は生きていたのだ。
『ぬおおっ!』
ドラゴンがこの戦闘初の悲鳴をあげ後ずさる。
そこへ他メンバーからの攻撃も追い打ちをかける。
この間にレオンも回復してもらい立ち直ったようだ。
戦いは完全に俺たちの流れになっていく。
『ふははははは! 我が恐怖するとは初のことよ』
先程悲鳴を上げたドラゴンがすぐに立ち直り笑い出す。
強者は強者を求めて喜ぶというあれだろうか。
『それだけの力を見せてくれたのだ。約束通り本気を出してやろう』
ドラゴンが光に包まれる。
さあ、最終形態は一体どんな状態なのか。
緊張感があったのかなかったのかよくわからない戦いの最終決戦が開幕する……。




