幕間 付録③ C-B-ZGMO-C3D2(愛称シノビ)
私の名はC-B-ZGMO-C3D2。
愛称シノビ。
神がこの世を去り。
亜神戦争が終わり。
超古代文明最盛期に、神の復元計画の先駆けとして作られた実験機。
勇者に発掘された私は、テキトーなところでバックレる予定でした。
勇者に寄生して、エネルギーを蓄えたら、悠々自適に生きる予定でした。
でもどうしてか、今日まで働いています。
悪くない職場です。
この幻想宮殿。勇者曰く、急造要塞。
勇者の趣味でコンパクトな感じですが、それがいいです。
管理が楽。
あと暇。いつもは勇者の言うアイテムデポなる異空間に漂っているので。
勇者が来たら就業開始です。いない時はさぼっています。
勇者は細かいことを気にしないのです。
快適です。
今はリンクが断たれていますが、他の職場に行った同僚は、ブラックだと泣いていました。
私は記録庫で見たハングアップしまくる同僚を思い出す度に、初めての職場がここで良かったと、幸せを感じるのです。
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ある日、勇者が従者を連れてきました。
食事の支度が二倍になりました。
ちょっとイラっとしましたが、大丈夫です。
二人はお風呂に入ってベッドでお楽しみです。
女を連れ込む身分になるなんて、勇者も出世したものです。
その女は、やはり権力のおかげですか?
うらやましく思います。
いえ、いいですとも。
あなたの査定が下がると、私の生活も困窮します。
権力志向大いに結構です。
でもやはり、イラっとするかしないかといえば、します。
メラメラ、メラメラ。
嫉妬の炎の音もします。
翌日。
女が我が物顔で宮殿内を歩き回りやがりました。
ごごごごご。
舐めてます?
私の心は噴火寸前です。
台所に来たので全力捕縛し、地下の座敷牢に叩き込んでやりました。
このウキウキは良いウキウキです。
勘違い女にはこれぐらいが丁度いいのです。
一回寝たくらいで彼女ヅラしてるんじゃねえってやつです。
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ある日、勇者が別の従者を連れてきました。
食事の支度が三倍になりました。
そこそこイラっとしましたが、まだ大丈夫です。
三人はお風呂に入ってベッドでお楽しみです。
女を連れ込む身分になるなんて、勇者も出世したものです。
その女は、やはり権力のおかげですか?
戦いがいのある戦場のようでなによりです。
勇者に幸あれ。
でもやっぱり、ムカムカします。
私は人造人間なので、自分に正直なタイプです。
それはそれ。これはこれなのです。
私が大切にしている、勇者がくれた聖粒輝結晶、換金してもいいですか?
このストレスをショッピングで解消したい気分です。
あぁ、でも駄目ですね。これはやはり手放したくありません。
代わりに、月末に報告する経費を水増しで請求します。
それとボーナスください。
そのお金で、女性器パーツを実装したいと思います。
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勇者が勇者の鎧を着るのは久しぶりです。
なんでも今日迎えに行く予定だったどこかの国の姫の元へ転移できなくなってしまったからとか何とか。
オプションパーツの長距離飛行ユニットで現地に行くオーダーを受けました。
久々の外でのお仕事です。
神器の駆動系制御はお任せください。
さぁ勇者。どうぞ私の中へ。
あぁ、久しぶりです。
勇者が私の中に入ってきます。
正確には、私が制御する神器鎧を勇者が装着しているということです。
いかがわしいことはありません。何一つ。
それでは行きましょう。私の勇者。
制御は楽ですが、悟られてはいけません。
何でもかんでも楽勝でやってみせると、ありがたみが薄れます。される感謝が減ります。
暴れ馬をぎりぎり制御している感じを出さなければ。
空をかけるひとすじの流れ星となって、孤独な笑みを夕陽にさらしましょう。




