恵がお世話に来た理由
「実は君のお世話係はある人からのお願いなんだよ」
「ある人?誰だそれ?自慢じゃないが俺には友達はいないぞ?ましてや心当たりもないし」
俺は恵に言うと恵は
「和くんは覚えてなくても私に頼み込んできた人は和くんのことをずっと覚えてたよ」
俺のことを覚えている?ばかな。俺は自慢じゃないが人付き合いは上手くない。そのせいで周りとのいざこざは絶えない。だからこそ会社を辞めて引きこもりにまでなっているのに。俺は人に合わせるのは苦手だ。なぜ人に合わせて作業をおこわねばならないかもわからん。
だからこそゲームもずーっとソロプレイ。マルチプレイなんてしたことないしソシャゲもフレンドはつかったことはなくほぼマジなソロプレイだ。
「和くんが元気にしてることは一応報告したら彼女は喜んでいたよ。近々会いたいとも言っていたわ」
「え?なんで本人に確認なしで勝手に話進めてるの?」
「まぁまぁそんなことは置いといて。とりあえず粗茶ですが」
粗茶といって俺にペットボトルのお茶を渡す。いや粗茶というより普通のペットボトルのお茶なんだが.まぁ飲むけど。
俺は恵にもらったお茶を飲むと恵は
「それじゃ今日は何をしますか?」
「恵の好きなことでいいぞ。俺は人とちゃんとした遊びはしたことがないからな」
俺は恵に言うと恵は
「それじゃウノでもしようか!」
「ウノか。いいよ。でも俺ウノなんて持ってないぞ」
「大丈夫だよ。こんなこともあろうかと私が持ってきてるから」
持ってきた鞄の中からウノを出し俺と2人でウノを夜までする。
「ふっふっふ。和くん。ウノ弱いね」
「うぐっ。仕方ないだろ。こうやってまともに遊ぶことはあんまりないんだから」
俺は恵にウノで全敗していた。くそ。恵に負けるなんてなんか癪だな。
「じゃ今日も暗くなって来たし。帰ろうかな。それより和くん」
恵が帰る準備をしながらモジモジしている。なんだ?気持ち悪いだけだぞ。そんなことしていても。
「明日外に出てみない?」
俺に聞いてくる恵。外に出る?あの外に?
「いくら恵のお願いだろうと俺は外に出る気はない。今日はもう帰ってくれ」
外に出ると聞かれて少し腹が立って恵みに強めに言ってしまう。
「・・・そっか。ごめんねいきなり。じゃまた明日ね」
恵はそう言って俺の部屋から出て帰る。俺はクソっと地面を殴って会社にいた時のことを思い出してしまっていた。