第15話 開戦前夜
~アヴァロン軍幕舎~
アヴァロン王国王都より西にあるトールス渓谷。トールス渓谷は深い谷になっており、左右の谷は断崖絶壁。その間を沿うように、道が作られていた。アイン率いるアヴァロン軍は、トールス渓谷の谷間に陣をしいた。アインは直ちに主要メンバーを集めた。
アイン『よし、皆集まったようだな。』
騎士A『はっ。全軍総勢4万。集まりました。』
アイン『よし。敵の位置は。』
騎士B『放っている斥候の報告に寄りますと、ここより、3日ほどの位置にいます。それに、アヴァロン王国王都に真っ直ぐ向かっているようです。』
アイン『他の城塞や砦には目をつけずにか?』
騎士B『はい。』
その報告を聞いてアインは驚く。
アイン『おかしいな。』
騎士A『何がおかしいので?』
アイン『敵は30万もの大軍だ。しかも敵の帝都からの距離を考えても、兵端の事を考えても、必ずどこかを攻撃しているはずだが…。』
騎士A『いえ、そのような報告は届いておりません。』
アイン『ふむ…。分かった。作戦を伝える!』
騎士A『はっ!』
アイン『見ての通り、ここは断崖絶壁の崖に囲まれ、また道も狭く大軍は広がって通れない。それに、ここを通らなくては、王都にたどり着くことは出来ない。故に我々はここに入ってきた敵軍を撃破すればいい。まずは王都側の入り口を大岩を落としておいて、道を塞いでおいて、少数部隊で敵を誘い込み、左右の崖から矢をい射こみ、これを撃破する。』
騎士B『なるほど。』
アイン『それで少数部隊の選抜だが…。』
アインからの指示が飛ぶ。
~アヴァロン軍陣中~
ダイン『俺たちが囮部隊!』
騎士『ああ。ダイン、オーズお前達は他の兵500ともに囮部隊に加わってもらう。この渓谷に敵軍を誘いいれねばならん。重要な役割だぞ。』
オーズ『騎士団長からの指示ですか。』
騎士『勿論だ。』
ダイン『分かった。見事囮部隊の役目果たしてやろうじゃねえか!』
騎士『頼んだぞ。この作戦の正否は、囮部隊の活躍にかかっている。』
騎士は作戦内容だけ伝えるとさっていった。
ダイン『やるぞ!騎士としての初陣だ!』
オーズ『ああ!』
フローラ『…。』
その夜
空を見上げるフローラ。
フローラ『何か嫌な予感がする。何かわからないけど、何?この不安は…。』
ダイン『どうした?フローラ。』
フローラ『わからない。分からないけど何か言われもしない不安が広がってる。』
ダイン『ははぁん?さては戦争前で緊張しているな。』
フローラ『そんなんじゃないわよ。それに私は多分こういうことを何度も経験してる。』
ダイン『記憶が戻ったのか?』
フローラ『いいえ。でもそんな気がする。』
ダイン『そうか。どうせ敵さんが来るのは3日後だ。のんびり待とうや。』
フローラ『ダイン…。』
ダイン『あっそうだ。開戦前で皆気が高ぶってる。襲われないよう気をつけろよ。』
フローラ『バ、バカ!』
ダイン『ははっ。その調子だ。その調子。じゃあまたな。おやすみ。』
フローラ『ええ。お休みなさい。』
ニッと笑ってダインは去っていく。
フローラ『ダイン!』
ダイン『ん~?』
フローラ『ありがとう!』
手を降ってそれに答える。
それから3日後。
ダイン『来たぞ!ウエストリア軍だ!』
そこには、大地を多い尽くすウエストリア軍が見えていた。




