第14話 アシュトナー公爵
~アシュトナー公爵邸宅~
ダイン達はアシュトナー公爵邸に着くまでに町を見て回った。まだウエストリアの動きが知れ渡っていないのか、町はまだ平然としていた。その中で、ダイン達は、アシュトナー公爵の邸宅のまえに来ていた。
ダイン『ここか。』
門番『何者だ!』
オーズ『我々は、騎士団長の使いで来た。緊急事態ゆえ、急ぎ公爵様にお取り次願いたい。』
門番『分かった。少し待たれよ。』
門番は邸宅内に入っていった。それから少しして、門番は出てきた。
門番『よし、中にはいれ。公爵様がお待ちだ。』
三人は、門番に通され邸宅に入っていった。そこは豪華なエントランスが目の前に広がっていた。そこには執事とおぼしき男が待っていた。
執事『奥へどうぞ。公爵様がお待ちです。』
執事に奥へ通される。そこにはがたいのいい中年の男が座っていた。
~執務室~
執事『お連れしました。』
公爵『ああ。そこに座ってくれ。』
ダイン『失礼します。』
ダイン達は、出してもらった椅子に座る。
ダイン『息子さんには失礼致しました。』
公爵『ああ、あのバカ息子か。あいつにはいいお灸になった。感謝してるよ。』
ダイン『すいません。』
公爵『それで用件を聞こう。』
オーズ『ウエストリア帝国が我が国へ攻めてきました。その数約30万。』
公爵『遂に攻めてきたか。』
オーズ『我が騎士団長は危急存亡の時として王軍の出撃を要請しております。』
公爵『ふむ。用件は分かった。直ちに王に進言し王軍の出撃の許可を頂こう。よく、知らせてくれたな。』
ダイン『ありがとうございます。私たちは直ちに本軍と合流し、迎撃に向かいます。』
公爵『ああ、たのむ。私も王からの許可が出次第、軍を引き連れ向かう。』
ダイン『分かりました。それでは失礼します。』
公爵『うむ。私が軍を引き連れてくるまで、頼んだぞ。』
ダイン『はいっ!』
ダイン達は公爵邸を後にした。
~騎士団詰め所~
ダイン達は公爵に事を告げると一度詰め所に戻った。
アイン『戻ったか。』
ダイン『公爵に言質をとってきました。王軍の出撃の許可を進言してくれるそうです。』
アイン『よし。あとはこっちの準備だが…。おい誰か地図を!』
と、そこに一人の騎士が入ってくる。
騎士『アイン団長!出払っているすべての騎士団に連絡が取れました。来れるものは全員、集結予定地点に、向かっています。』
アイン『そうか。分かった。』
オーズ『兵士はどのくらい集まりそうですか?』
アイン『今集まっているのはここにいる約3万の兵と、各地に散っている騎士団員合わせて4万ほどだ。あとは王軍がどれ程の規模で動いてくれるか。』
ダイン『全軍ではないのですか?』
アイン『王軍は、最後の切り札とも言える軍だ。もし私たちが抜かれれば王都を守れるものは王軍しかない。』
オーズ『あとは、向かえ撃つ場所ですか。』
アイン『ああ。流石だな。オーズ。』
ダイン『向かえ撃つ場所?』
アイン『流石に4万と30万では多勢に無勢だ。はっきり言ってしまえば勝負にならんだろう。そこでだ。こっちにあって、あっちにはないものを使う。』
ダイン『?』
オーズ『地の利だよ。』
アイン『その通り。こっちにあって、あっちにはないもの。それは地の利だ。地の利を生かして、ウエストリア軍を国境に押し返す。』
オーズ『場所は?どこでしょう?』
アイン『敵を地の利をもって、もっとも優位に立てる場所。それはここだ。トールス渓谷。谷と谷の隘路に誘い込めば、各個撃破できる。』
ダイン『なるほどな。』
騎士『団長!全軍の準備が整いました!』
アイン『分かった。これよりウエストリア帝国軍を向かえ撃つ!全軍出撃!』
ダイン達は出撃した。壮絶な戦いの幕が開こうとしていた。




