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魔女たちの宴 ヴァルプルギスの夜  作者: mask
破断の魔女
16/83

救援

「……何とか間に合いましたね」

 ギリギリと金属同士の擦過音が道に響く。

「遅い」

「いえいえ、助っ人としてはナイスタイミングだと思いますけど」

 安堵の息を吐く復讐の魔女に救済の魔女は微笑む。

「ちが、う。まじょ、きた。たべる。たべ、たい」

「生憎、私は美味しくないですよ!」

 錫杖を振りかぶる。

「あ、れ?」

 鉈少女が宙に吹き飛んだ。

 訳の分からぬまま家屋の壁にぶち当たり、崩れた煉瓦と共に轟音をあげて崩れ落ちる。

「本当に馬鹿力ね」

「乙女に馬鹿力は酷いですよ~」

「おい! 大丈夫か!?」

 リクとソラ、そしてアルが合流する。

「? 誰よ、その子?」

 復讐の魔女は救済の魔女の絹のローブを羽織ったソラを不思議そうに見る。

「ああ、この子はネズミだった子だよ。名前を付けたら大きくなって」

「はあ!?」

 リクの言葉に復讐の魔女は驚愕する。

「じゃあ、この子はアンタの使い魔になったってわけ!?」

「まあ、そうだな」

 復讐の魔女のあまりの動揺っぷりに、さすがのリクも何か不味いことをしでかしたのかと思い始める。

「余計なことをしてくれたわね」

「良いじゃないですか。これからの旅で力がないのは不便ですから」

 眉間を押さえる復讐の魔女に救済の魔女は微笑む。

「俺は何かヤバイことをしたのか?」

 リクは気になり訊いた。

「アンタ、今まで感じなかったものを感じられるようになったんじゃない?」

「ああ。うっすらとだけど。救済の魔女さんには魔力を感じられるようになったとか」

「なら決定。おめでとうと言っておくわ」

「何をだよ?」

 リクの問いかけに復讐の魔女は嗤った。

「良かったわね。今からアンタは"魔導師"よ」

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