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辺境の死体は今日もダルい  作者: 沖田。
第十七章 子供の凱歌
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子供の凱歌6

 あの騎士は多分だめかもしれない…。


 電撃を受けたものは、時間差だが死を招くだろう。


 ダグラムはマクファーレンに肩を貸してベランダから隠し扉に戻ると、内側からしか開けられなくなる細工をし、中階段を降りていく。


 薄暗がりの通路は光苔を這わせてあり薄黄緑に発光し、足元をほのかに照らしてくれており、ダグラムは迷うことなく歩いた。


 そのまま廊下を歩くと近くの森に出て、ダグラムは月明かりの中に佇む馬を見つけ声を掛ける。


「マクファーレン、馬に跨がれるか」


「ああ…大丈夫」


 極度の貧血と傷の治りの悪さから体調を崩したマクファーレンが呻きながら、黒馬に跨り馬の鬣にしがみついた。


 その後ろに跨ると、ダグラムは楽園騎士団の制服を脱ぎ捨て、胴をブーツの踵で打つ。


 さて、どうしたものか。


「お前はラビット隊長の馬だったな。お前の主人を探してくれないか」


 ラビットは確か北に向かったと、ラビットの店の横馴染みの男が話してくれた。


「お前…頼んだよ…」


 黒馬は軽く嘶き、真っ直ぐに走り出す。


 追っ手はないようだった。


 マクファーレンと合流出来て本当に良かったと、ダグラムはしみじみ思う。


 南の駐屯地襲撃の早馬を受けてダグラムは、カミュ大隊長の元を離れ、南の駐屯地に向かったダグラムが見た惨劇。


 背後からの太刀傷のある死体の山の中に、マクファーレンもいた。

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