いつもの
学校へ行くと、とわちゃんがもう教室にいた。
ここちゃんと一緒に話している。
「おはよ〜!」
元気そうなとわをみてほっとした私は生き生きとした挨拶をした。
「はるかちゃん!おはよう〜!」
「あ、はるかさん、おはようございます。」
みんなも元気そうに返してくれる。
その日は普通だった、お昼休みまでは。
お昼の後、いつも通り教室を移動していたが、
たくや君を見つけることができない。
「キョロキョロしてどうしたんですか?」
「っ!?」
突然ここに話しかけられてビクッと体が跳ねる。
「あぁ、びっくりさせてすみません。なにか探しているのかと思って……」
申し訳なさそうないつもと一段を小さな声だった。
彼女にそんなに気を負わせないよう、私は、
「大丈夫、ちょっとびっくりしただけ、たくや君のことを探してたんだ。」
と、応える。今思えば、
その時彼女の口から飛び出した一言はさっきより驚くべきことだった。
「あぁ、彼なら今日はお休みだよ。」
それを言った瞬間、彼女はあっという顔をする。
まるで、自分の口から出た言葉に自分が驚いているように。
なぜ知っているのか。同じクラスでもないのに。
しかし、私はそれには全く気付かずに、
「あぁ〜そうなんだ、教えてくれてありがとう!」
と、応えた。ほっ、と胸を撫で下ろす彼女を見て、
「ほら!早く移動しないと授業に遅れちゃうよ!」
と、声をかけてあげた。
終礼が終わって周囲を見渡す。
「あれ……?」
私のクラスの人数が三分の一くらいに減っていた。
「覚えてないの?
5〜6時間目の授業中に体調不良がたくさんでてみんな帰っちゃったんだよ〜」
とわが笑いながら言う。
「それよりもさ!明日新しくできたカフェに行こうよ!明日土曜日だし!」
ストレス解消にもなることだ!私はすぐ、
「それいいね!いきたい!」
と、応え、続けて、
「ここちゃんも誘っていい?」
と、聞く。とわは心をよく受け入れてくれた。
次の日の朝、起きたと思った次の瞬間、
私はすでに集合場所でみんなと集合していた。
私は少し驚いたが、すぐ理解する。
そう、とても楽しみなことだったから。
「よし!じゃあいこうか!」
とわの一声で私達は動き出した。
カフェに着いた私達はまず水を飲んだ。
それから勉強の話をしたり、ご飯を食べたりした。
一時間くらい経ったかな?
そう思って時計を見ると、針は8時を指している。
8時……?私は急いで外を見た。
真っ暗だ。
「え!?もうこんな時間!?」
驚きのあまり腹の底から声が出る。
そんなはずはない。
ついさっきまで、外は明るかったのに——。
胸の奥が、ぞわりと冷たくなる。
「ちょ、びっくりしました……」
「ごめんここちゃん、あまりにも驚いたからさ〜」
「楽しい時間がすぎるのは早いですよね」
私たちはもうカフェで解散した。
おかしい、なにかかがおかしい。
家に向かう途中、夜の風が吹き抜けた。
その風の中で、どこか懐かしい声が聞こえた気がした。
「……当然のことをしたにすぎぬ」
振り向くと、そこには誰もいなかった。




