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11話 ボス戦

「もう逃がしませんよリーゼロッテ様」


声をかけてきた男の顔を見る。

何処かで見た覚えがあるが。


向こうも気付いたようで


「お、お前あの時のクソガキか」

「えっと、誰?」

「ムノーだ!ムノー!覚えとけ!」


そう言ってくるムノー。

思い出した。あの時絡んできたやつだったな。


「ムノー?ザクロ様になんという口の利き方をしているのですか?」


そう言葉にするリゼ。


「し、しかしリーゼロッテ様」

「しかし、何ですか?」


リーゼロッテに強く出れないのか黙り込むムノー。


「いいから来てください」


手を伸ばすムノー。

その右手を掴んだ。


「事情分かんないけど今うちのパーティメンバーなんだよね。とりあえず俺に話を聞かせてくれないかなぁ?」


別に力で解決するつもりなんてない。


「く、くそ……」


手を引っこめるムノー。

俺も手を引っこめる。


「まぁザクロ様。私をお守りしてくださるのですね♡」


両手を合わせて俺の後ろに隠れるリゼ。

顔を歪めて俺に話しかけてくるムノー。


「お前その方が何処の誰なのを知ってるのか?」

「知らないね。知るつもりもないし」

「悪いことは言わん俺に任せておけ。お前のような無能では手を焼くだけだ」


無能はお前だろと思ったが口には出さないでおく。


「ザクロ様見てくださいあの凶悪そうな顔。私を捕まえて乱暴するつもりなのですよ」


後ろからリゼがそう言ってくるのを聞いて顔を歪めるムノー。


「くっ……」


ジリジリ下がり始めるムノー。


「雑魚の癖に調子に乗りやがってクソガキ。忠告はしておいたぞ」


そう言って逃げるようにして帰っていくムノー達。


「くすくす。放っておけばよいですよ。あのような馬鹿は」


リゼのその言葉を聞いて俺はアヤメ達に目をやった。


「先に進もうか」




進みながら俺は思い出していた。


「そろそろボス部屋か。嫌なこと思い出すな」


ポツリと呟いた。


「何がですか?」


聞いてくるベアに答える。


「俺は以前緊急クエストとして頭数を募集された時ここに来たことがある。当時は募集が緩くて俺たちでも参加出来た。でも俺を残して全滅した」


ヨシヤ達と来た時だ。

全て失った俺は逃げた。


アヤメのように逃げた。

誰も許してなんてくれなかったのに逃げた。


後日。

俺は運ばれてきた彼らの死体を引き取って蘇生させた。


あんな事無かったように彼らの記憶を変えてパーティを組んだ。

それがあのパーティの歴史。


「大丈夫だよザクロ。今回は私がいるし」

「私もいますよ」


アヤメとベアがそう言ってくれる。

必ず勝てるって。


「わ、私もいますわよ?!ザクロ様?!」


そんな空気に無理矢理入ってくるリゼ。


「あぁ。必ずクリアする」


そう決意して3人を連れて歩いていく。

そしてボス部屋の前に来た。


「俺たちは長年ここで足止めを食らってた。ボスが強すぎてクリア出来なかったんだ。誰も」

「ボスって誰なんですか?」

「ユニコーン。様々な魔法を使ってくる強敵だ。かなりの数のパーティがここまでは来れるのに例外なくここでやられる」


俺がそう説明するとベアトリスがさっそく扉を蹴り飛ばす。


「とりあえず戦ってみてから考えましょう」


そのままズンズン進んでいく。

フロアの真ん中ではユニコーンがこちらを見ていた。


ベアトリスのことは見もしない。

ジーッと俺たちの方を見ていた。


「なんか大人しいですねーこの子ー」


そう言って呑気にベアトリスはユニコーンの守る扉の方へ歩いていった。


「この子動きませんよー」


そう言われて次に恐る恐るリゼも突入していったが何の問題もなく扉の方に行けていた。


「あれ?」


首を捻ってアヤメも入っていくがアヤメが入った瞬間ムクリと体を起こすユニコーン。


「タチサレ」

「え?」


アヤメがポカーンと口を開ける。


「オマエカラハソノオトコノニオイガスル」


下がってくるアヤメ。

そうするとユニコーンはまた寝転がる。

俺が入るとまたムクリと起き上がる。


「オトコハクタバレ」


そう言えばユニコーンの特性を聞いたことがある。

処女にしか懐かない。

つまり素通りさせたベアとリゼはそういうことで、


俺はアヤメを見た。

夜の記憶が思い出せてきた。


「あの後お前やったのか」

「だ、だってザクロのこと好きなんだもん……」


モジモジして俺を見てくるアヤメ。

それを見たユニコーンが角を光らせた。


「キエウセロカスドモ」


俺たちに向けて魔法を使ってくる。

サンダーか。


普通のサンダーは単発ばかりなのだがこいつの使うサンダーはフロア全体を覆うように逃げる隙もないくらいに常時降り注いでいる。

とは言えベア達の周り振らないのはこのモンスターの特性か?


「マリョクギレナドオキヌオマエタチハココデシヌノダ」

「必中攻撃だこれ。突っ込んでも当たるよ」


冷静に分析するアヤメ。

アヤメの速さはこうやって必中攻撃を使われた時点でその強さを失う。


俺も分析してこれが一番勝率が高いかという案を出す。


「俺が道を作る。アヤメは先に突っ込んで時間を稼いでくれ。後で俺も合流しよう」

「ど、どうやって作るの?こ、こんなに降り注いでるのに」

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