これからについて話をしよう
「びっくりしたよー! けどどうしてここに居るの? ガルーラン砦に居てたんじゃ?」
聞かれるとは思っていました。だけど、なんて答えたらよいんだ? けど正直に答えるしかないか?
「メルカッツに戦場になったと聞いて飛んできたんだ。君を守るために」
それを聞いたイヴは嬉しそうに笑うも、首を傾げる。
「それは嬉しいけど……勝手に来たんじゃないよね?」
持ち場を離れてきたのかと疑われている。確かに正規の援軍なら紹介くらいされるもんね。まさかドルトンに嫌われてまともに相手にされなかったとは思うまい。俺だって思わないもん。
「いやいや、正規の手順を踏んできたよ。ヨルバ様に異動も受理されたし」
「なら良かった! やっぱりシビルは凄いねえ。あの巨大岩が無かったら正直危なかったと思う。負けそう、って思ったもん」
「俺はここを勝たせるためにここまで来たんだ。軍師としてね。そして君を守るために。実はこのままじゃこちらは負ける。そして君も……」
それを聞いたイヴの顔が曇る。
「私も、危ないんだ……」
「だけど、決まった訳じゃない。おそらくイヴが、というよりこちらが全滅する。けどそれはまだ止めることはできる。俺を信じてくれ。必ず君を救ってみせる!」
俺はイブの両手を握る。
「もう! シビル、恥ずかしいよ! 皆見てる……」
そう言って、周りを見渡すと、若い兵士達が凄い形相でこちらを睨んでいる。今にも斬り殺されそうだ。
一方で近くに居たシャロンは凍ったような表情でこちらを見ていた。少し怖い。そんなシャロンの元へ一人の男が向かう。
「さっきはとても勇ましかった。まるで昔の英雄のようだ。そしてとても美しい。君のことをもっと知りたいな」
イケメンがシャロンに声をかけていた。シャロンは苛々しているのか無視していたが気にしないイケメンに業を煮やしたのか、最後には思い切り蹴り飛ばした。
「おい! 遂に蹴られたぞ!」
若干小ばかにするような笑い声を周りの騎士が上げる。
「何してるんだ、シャロン! 最近少し丸くなったと思ったらこれだ。ちょっと行ってくる。また話そう、イヴ」
「う、うん。またね、シビル」
俺はシャロンの元へ向かう。
「なにやってんだよ、シャロン。最近そんなことなかっただろう」
俺の言葉を聞き、睨みつけるシャロン。
「私は昔からこうだ! お前に何が分かる。軽薄に近づいてくるものは全て斬ってきた。斬らないだけありがたく思え」
「お前なあ……」
「別にいいよ。俺もいきなり距離近すぎたかな? って思うし。またね、シャロンちゃん?」
イケメンはウインクをすると、そのまま去っていった。
シャロンは苛立っているのか、剣の柄に手を置いて威嚇している。その後、俺を睨んだ後シャロンも消えていった。
「最近丸くなったと思ってたけど……」
俺のつぶやきにダイヤが苦笑いをする。
「ま、まあ彼女はあんな感じだよ」
「まあいいや。隊長たちに会いに行こうか」
「ついて行きますよ」
俺達はドルトンの元へ向かう。これからの話をするために。
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