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グランパイソン

 俺はエスターさんに言われた通り、常にメーティスに尋ねながら行動するようにした。


「おい。おいって。聞いてるか?」


「……はい! どうかしましたか?」


 まだすぐには慣れないようで、メーティスに尋ねるとそちらに集中してしまう。


「早速実践するのはいいが、周囲に気を配れ。死んだら元も子もないぞ」


「……はい」


 俺は周囲に気も配りながら、先へ進んだ。メーティスに常に尋ねているおかげか、昨日よりは魔物との会敵は少なかった。


「前方、百メートル程先に敵が。B級で一匹です」


 俺はメーティスから得た情報を共有する。


「B級か……。その程度なら迂回はしねえ。突っ切るぞ」


 エスターは気にせずに歩く。俺からするとB級でも十分厄介なのだが、言葉には出すまい。

 木々を倒しながら進む音がする。どうやら敵は随分巨大なようだ。


「ん? なんだありゃあ?」


 前方を進むエスターさんが声を上げる。

 俺も先を見ると、そこには巨大な蛇の魔物と少女が居た。少女はぐったりと倒れており、絶体絶命の状況だ。少女の頭には大きな二つの曲がっている羊角が生えている。

 亜人? なぜここに? これは罠?

 いくつもの疑問が浮かんでくる。


『これは罠?』

『ノー』


 それだけ分かれば十分だった。


「助けましょう!」


「おいおい、またトラブルかよ」


 矢を番え走る俺を、渋々エスターさんが後を追う。

 既に蛇の魔物は大口を開け、少女に襲い掛かっていた。

 少女は俺達に気付くと、大声を上げる。


「こっち来たらあかん! はよ逃げえ! グランパイソンや!」


 この状況でこちらの心配をするとはどうやらお人よしらしい。だが、こっちもお人よしでね。


『付与矢・【雷】』


 俺が放った矢が、蛇の目を射貫いた。

 突然の一撃に驚いた蛇が大きく仰け反る。


「よっと」


 エスターさんは軽い感じの言葉と共に剣を一振り。その一振りで直径二メートル近い蛇の首を撥ね飛ばした。

 少女は俺達を見て、ただ茫然としている。


「あんたら、何者なんや……?」


 彼女はそう呟いた。

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