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ウィッチエアクラフト〜魔女は空飛ぶ法機に乗る〜新たな女王編  作者: 朱坂卿
新・第三翔 トバラ族自治区独立戦争 
28/74

#27 三学園、加勢す

「お、お前たちは!?」

「こんな面白い戦いがあると聞いて、私たち王魔女生グループが黙っていると思ったかしら?」

「はい、尹乃様!!!」

「それは私たち龍魔力も同じよ!」

「ああ、姉貴!」

「は、はいお姉様!」

「うん、お姉さん!」

「私たち呪法院エレクトロニクスだって!」

「はい、レイテ様!!!」


 呆気に取られる巫術山をよそに。


 王魔女生のヘロディアス艦隊に龍魔力のゴルゴン艦隊、呪法院の艦隊と三学園の艦隊がいつの間にやら加勢しに来ていた。


「さあ……hccps://juno.wac/、セレクト ! 嫉妬監視(ジェラシーアイズ) エグゼキュート! さあ見えました敵空中要塞の隙間が! 尹乃様! 華妖、亜魔導!」

「hccps://hekate.wac/WildHunt.fs?assault=true――セレクト、王神の槍(グングニル) エグゼキュート!」

「hccps://perchta.wac/、セレクト 電霊統率(ファミリアハント) エグゼキュート!」

「hccps://jadwiga.wac/、セレクト 黒き十字架(ブラッククロス) エグゼキュート!」


 尹乃ら花蓮乙女学園の面々が、新たに攻撃を放ち。


「hccps://graiae.wac/pemphredo/edrn/fs/stheno.fs?eyes_booting=true――セレクト ブーティング "(ゴルゴニックアイズ)"!」

「hccps://graiae.wac/deino、セレクト グライアイズアイ!」

「hccps://graiae.wac/enyo、セレクト グライアイズファング!」

「……セレクト、デパーチャー オブ 誘導銀弾(シルバーブレット) エグゼキュート!!!」

「hccps://sphinx.wac/、セレクト 大いなる謎モーニングデイタイムクリーチャー エグゼキュート!」

「hccps://echidna.wac/! セレクト 、幻獣支配(モンスタードミナンス) エグゼキュート!」

「hccps://harpuia.wac/、セレクト 剥奪腐食バイティングコロジョン エグゼキュート!」


 龍魔力四姉妹らも、攻撃を放ち。


「hccps://MorganLeFay.wac/、セレクト! 楽園への道ロードトゥーアヴァロン! エグゼキュート!」

「hccps://idun.wac/、セレクト クルミ変化(ナッツエスケープ)! hccps://idun.wac/GrimoreMark、セレクト 胡桃弾(ナッツボンバー)! エグゼキュート!」

「hccps://morgause.wac/、セレクト 叛逆騎士の母(モードレッズマザー)! エグゼキュート!」

「hccps://hesperides.wac/、セレクト 不和の林檎(ディスコーズアップル)! エグゼキュート!」


 レイテらも、攻撃を放つ。


「くっ! 方々より魔女共の攻撃が!」

「おのれ……回復できるとはいえ、このザマでは!」


 それを受けて空中要塞内は、更に混乱させられていた。


「王魔女生に龍魔力たち、呪法院・空魔法・亜魔術・金女……」


 巫術山は、かつて空宙都市計画の為彼女たちを訓練した時を思いその成長に感じ入るものがあった。


 と、その時。


「ん!? な、何だあの法機二機は? 見慣れないな……」

「え、ええ……」

「いや、あれは……どこかで……」


 巫術山はしかし、その直後に頭上を通過した法機二機に戸惑う。


 が、彼女にある程度見覚えがあるのも当然であった。

 何故なら。


「カイン・レッドラム! 精々俺の足手纏いにはなるなよ!」

「その名前で呼ばないでくれるかな盟次君! ああ、精々善処するよ!」


 その法機は盟次の法機パンドラと、矢魔道の法機レッドサーペントであったのだから。


「だけど……あの空中要塞とやらはあの通り、近づくことすらままならないようだよ! どうやって僕たちで潜入する?」

「ふん……この法機パンドラの力さえあればどうにでもなる!」


 矢魔道の懸念に。


 盟次はしかし、そう自信満々に返す。


 ◆◇


「どうした、凸凹飛行隊とやら!」

「く……調子に乗らないで欲しくってよ! ミスターレッドラム!」

「ま、マリアナ様……」

「く……この!」

「ど、どうするの青夢!!」

「そうね……どうすれば……」


 その頃。


 空中要塞内で、アベルの力により仮想世界に閉じ込められてしまった凸凹飛行隊は。


 "争いを禁じる"というその仮想世界の特性により、アベルに手出しが出来ず困り果てていた。


「ふふ、ははは! どうだ、困るだろう? さあ」

「hccps://pandora.wac/、セレクト 匣封印(インパンドラボックス)! hccps://pandora.wac/GrimoreMark、セレクト! 匣の穴(ボクシーズホール) エグゼキュート!」

「!? な……何だこれは!?」

「!? え?」


 が、その時だった。

 突如として、空中要塞内部に次元の穴が開き。


 そこから侵入してきたのは。


「い、飯綱法に……や、矢魔道さーん!」

「魔女木さんたち、大丈夫かい!?」


 無論、法機パンドラと法機レッドサーペントである。


「ふん、誰かと思えば……追放された元魔男の騎士団長に、忌まわしき兄か!」

「ああ、久しぶりだねアベル……」


 図らずもそれは矢魔道――カインとアベル、二人の兄弟魔男の再会を意味していた。


「今さら何をしに来た?」

「ああ、凸凹飛行隊を助けに来たんだけど……今は君と話している時間はない! さあ魔女木さん、あの最強の法機の力を使うんだ!」

「! は、はい矢魔道さん!」


 アベルとの話もそこそこに。

 矢魔道は、青夢を促し。


「……hccps://jehannedarc.wac/……セレクト、オラクル オブ ザ バージン エグゼキュート!」

「!? これは……仮想世界が晴れたんですの!?」


 青夢が自我を保てる力たる、法機ジャンヌダルクの力を全隊に伝播させるや。


 それにより凸凹飛行隊の面々は、仮想世界のくびきから解放されていく。


「おのれ……どこまでも邪魔をするな!」

「すまないが今は邪魔させてもらうよ! ……さあ、魔女木さんたち今だ! この空中要塞の穴をこじ開け、外に!」

「は、はい!!」


 そのまま矢魔道は、退路は守るとばかりにアベルに向かって行き青夢たちを尚も促す。


「hccps://camilla.wac/……セレクト サッキング ブラッド!」

「……hccps://jehannedarc.wac/……セレクト、ビクトリー イン オルレアン!」

「……hccps://crowley.wac/…… セレクト アトランダムデッキ! 女教皇(ザ ハイプリーステス)——教皇の暴挙ハイプリーステシーズハラスメント!」

「……hccps://rusalka.wac/…… セレクト、ゴーイング ハイドロウェイ!」「hccps://jehannedarc.wac/GrimoreMark/、セレクト 火刑による怨念業火パニッシングカタストロフ! エグゼキュート!」

「hccps://diana.wac/、セレクト 月の弓矢(マンスボウ)!」

「hccps://aradia.wac/、セレクト 叛逆の魔術(リベリオンズアーツ)!」

「エグゼキュート!!」


 その隙に凸凹飛行隊全法機は、侵入した時と同じく火球を放ち。


 それは内部から、空中要塞に大穴を開けて行く。


「な……おのれ!」

「おっと、アベル・レッドラム! 俺もいることを忘れるな、hccps://hel.wac/、セレクト 地獄誘い(ゴートゥーヘル)! エグゼキュート!」

「ぐっ……マージン・アルカナ!」


 アベルへの妨害に盟次も加わり、混戦の様相を呈する。


「よし……僕も!hccps://redserpent.mna/edrn/fs/samael.fs?demon_freezing=true――

 セレクト、魔王の氷獄(デモンフリーズ) エグゼキュート!」


 そのまま矢魔道が法機レッドサーペントから放った冷気が、大穴の周りを氷結させ――


 ◆◇


「ぐっ!? こ、これは……今度は内部からか! いや……な、ひ、氷結した!?」


 その頃、司令室のファングは。


 内部から炸裂し誘爆した凸凹飛行隊の火球による被害に気付くが、かと思えばそれにより開いた穴が突如氷結したことに尚驚く。


 そうして。


「で、出られた……」

「!? くっ、凸凹飛行隊が! レッドラム殿め、あんな風に啖呵を切っておきながらこのザマか!」


 開けられた大穴から凸凹飛行隊の法機全機と、盟次や矢魔道の法機も出て来たことによりファングは察する。


 アベルが、失敗したことを。


 ◆◇


「情けない……私は! 教育のためとは言えあいつらに偉そうに物を教えながら、結局魔男との戦いの時にはただただ空を見上げる以外に能がなかった!」

「教官……」


 巫術山はそう漏らす。

 そう、いつだって自分たちを助けてくれたのは凸凹飛行隊であった。


 技術で劣る魔女社会が技術で優る魔男に太刀打ちできて来たのは、他ならぬ彼女たちやその強力な法機のためであった。


 ◆◇


「ふ、ファング騎士団長いかがされますか……?」

「どうもこうもない……雷の暴雨サンダリングサイクロンを強めよ! もはや日も中も韓もない……全て焼き尽くしてしまえ!」


 一方、ファングは既に堪忍袋の緒が切れたとばかりに。


 部下たちに、止めを刺すよう命じる。


 と、その時である。


「お待ちください、レッドラム卿にファング卿にクロー卿!」

「!? この声は……アブラーム卿か!?」


 高空より響いた、その声は。


 法機マケダに乗る、パール・アブラームである。

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