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アニメ演出、獄乃坂  作者: 二ノ宮大幸
7/17

7話

7話


獄乃坂演出「かめらわーくは別紙れいあうと用紙に16分の1フレームで小さく当たりを書いていただければ大丈夫ですんで」

岩原画「ああ、それなら助かりますね」


元極道のアニメ演出、獄乃坂が原画さんと作画打ち合わせをしている。通称作打ちと言われている。

コンテの意図、内容を演出さんと原画さんで話し合い、探り合うのである。


獄乃坂演出「前カットでロープを掴んで、次のカットでばうんどするか…前カットではロープに接近するだけにしておいて、次のカットでロープを掴んでばうんどするまでを一気にやるか…」

岩原画「次カットで一気にやった方が、勢い出そうですね」

獄乃坂演出「なるほど…!ほな、そうしましょう」


刻一刻と変化するキャラクター達の感情、立ち位置。それに伴いキャラクターの行動には意味が生まれる。1カットとして思い入れのなくていいカットは存在しないのである。


獄乃坂演出「アオイちゃんは強キャラやない…すると、ここで友達を助けに飛び出すには少々必死さがいる…」

岩原画「覚悟を決めるタメを作って、飛び出した後は必死で真剣な表情にして。助け出した後はちょっとロングですが安堵した顔をアドリブで足しておきましょうか?」

獄乃坂演出「おお、ええですな」

岩原画「この時の足場とロープは…」

獄乃坂演出「その足場とロープはすりーでぃーでふぃにっしゅまでいきます…よって、当たりだけお願いします」

岩原画「わかりましたー」

獄乃坂演出「ああ、そうそう…前後しますが、光の方向は上からの順光になります…」


キャラクターの服装、動作、足音の数、セリフスピード、時間帯、光と影の方向、美術設定、素材作成の棲み分けなど、打ち合わせる内容は沢山ある。1カットに1時間かかることもありうる。逆に深く理解しあっていれば1秒もかからないこともありうりはする。

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