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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
Ⅵ章【クロノショウドウ】
98/640

クロノと切札の切り方


「クックックッ・・・其がブーザルか。愚かを、体現する【魔王】、そのものよな。」


「な?!!!」


「全戦力を、城外に投入し、思考の外に、対策を講じず、情報も碌に、精査もしない・・・怠惰を具現化した、姿形そのものではないか・・・」


「き、貴様ぁ~・・・」

顔を真っ赤いした表情が間抜け以外の何者でもない

こんな奴でも1国の王になれるという意味では称号の力は偉大だな


「我は、慈悲深い・・・最後に、問うてやろう。我が属国となるか、塵芥の様に、消え逝くか?」

僕は両手に【暴喰ノ口】を発動させたまま、半分脅す様に問いかける

ただ・・・馬鹿は馬鹿だから自分が馬鹿だという事に気づかないのだろう


「どこまでも舐めおって・・・【怠惰ナ脚】!!!」

ブーザルがそう言ってスキルを発動させた瞬間、急激に自分の身体が重くなる


「ガハハハ!!愚か者が!!これこそが選ばれし【魔王】だけが所持する事が出来るスキルよ!!そのまま自分の身体に押しつぶされ死ぬが良い!!!」

ブーザルが下卑た表情で嘲笑う


確かに身体全体が重く、身動き取りにくいのは間違いない

だけど・・・()()()()()


僕が一歩踏みしめると奴の顔に驚愕の表情が浮かぶ


「な、何故だ?!対単体スキルとはいえ【怠惰ナ脚】を受けて動ける者などいる筈がない!!身体全体が押しつぶされて絶死する筈だ!!!」


(あぁ、だからロキフェルは雑魚と言ったんだな・・・)

それを聞いてひそかに納得する

単体スキルであれば如何に強力であろうと複数で一斉に襲えば脅威は低い

ましてやロキフェルは複数体の悪魔を顕現する事が出来る

そう考えると彼からするとやはり雑魚なんだろうな・・・


「く、くそぉーーーー!!【怠惰ナ脚】!【怠惰ナ脚】!【怠惰ナ脚】!【怠惰ナ脚】-----!!!!」


「グッ・・・」


ブーザルがスキルを重ね掛けしてくる度に身体の負荷は強くなる

けれどもそれは瞬間的であり、継続した負荷ではないみたいだ

僕は重ね掛けスキルを受けて尚、更に一歩踏み出す


「ひぃ!!こ、この化け物めぇーーー!!【怠惰ナ脚】!【怠惰ナ脚】!【怠惰ナ脚】!!!」

スキルを受けてもブーザルに一歩ずつ近づいて行く僕に如実に恐怖の色を浮かべ畏れる


「・・・・・・」


「ひ、ひぃ・・・」


ブーザルの目の前にいる僕を見て、奴は腰を抜かしている


「終わりか・・・?」

そう告げても恐怖の表情を浮かべているだけだ

まるで過呼吸している様にひぃひぃ言っているだけだった


「そ、そうだ!!テクロス!!私を助けろ!!今すぐにだ!!」

少し離れた場所で待機している執事らしき従者に向けて大声で叫びだす


テクロスと呼ばれた執事はその言葉を聞いて静かに口を開きだした

「【魔王】様・・・残念ながら私ではこの【魔王】に1秒も持たせる事が出来ません。【魔王】様も【魔王】らしくなさいませ。」


「い、いやだいやだいやだいやだ!!私は【魔王】だ!!選ばれし者だ!!」

そう言いながら腰が抜けたまま後ろへ下がりだす

まだ【怠惰ナ脚】は解除されていないみたいで僕が歩くスピードよりも奴の逃げる動作の方が早いな・・・

そんな事を考えているとブーザルは何かに気づいたのかハッとした表情から笑みを浮かべた


「おい貴様、この国が何故死国と名付けたか知っているか?」


「・・・・・・」

僕がそんな事知る訳がない


「やはり知らんか・・・愚か者め!!それはなぁ!!」

奴はそう言った瞬間、僕に掛けていたスキルを解除した


「ぶばぁ!!!!!」

声のする方を向くと、傍に居た執事テクロスが有り得ない方向に身体ひん曲がり圧死している


「それはなぁ!!!私が殺した者はステータス!!スキル!!能力を一時的に奪えるからだぁーーー!!!」


そう叫んだブーザルの魔力が上がっているのが感じ取れる


「さぁ!!愚か者を粛正してくれよう!!」

そう言って獰猛な笑みをこちらに向けてくるのだった・・・








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