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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
最終章【解体神書】
640/640

【完結・The End】


「ふぅ・・・」


渾身の力で【神】の腹部を拳で打ち込んだクロノは一息入れて手首を振る


『主さん、こっちのんの傷は防いだえ。』


「あぁ・・・有難う。」


視線を【神】から背ける事無く、一言そう礼を言う


「それにしても・・・主さん、追撃はかけないのかえ?」


至極尤もな疑問を【暴喰神】はクロノに投げかける

その疑問に対し、クロノは淡々と答えるに留める


「まともに喰らったけど・・・致命傷ではないだろうからね。」


「????」


クロノの答えに【暴喰神】は疑問の表情を浮かべる

だが、これ以上の疑問を投げかけてもクロノは今、答えを教えてくれることも無いだろうと察し口を塞いだ


クロノ自身、【神】の持つ【大罪スキル】、【無知ナ脳】の脅威は十二分に理解している

だがそれと同時に、そのスキルへの対策も理解している

だからこそ仕掛けないのだが、それを今告げる気はなかった


「・・・驚いたよ、どうして君が此処に居るのかな?」


「・・・ロキフェルと【暴喰神】の御蔭だよ。」


徐に上半身を持ち上げて投げかけて来る【神】の疑問にクロノは端的に答える

その答えに対し、暫しの沈黙が場を支配するものの「あぁっ!」という【神】自身の声により場の沈黙は霧散した


「【色欲】で本能を刺激され、それを阻む膜を【廻帰月喰】で喰らった訳か。」


「・・・・・・」


たった一言のヒントで明確な答えに辿り着く【神】自身に思わず畏怖する

畏怖はするが・・・クロノの目に怯えはない


此処で敗けてしまうと文字通り全てを失う事を嫌でも理解しているクロノ自身、怯えや萎縮といった感情は欠片も浮かばない

あるのは明確な決意・・・舐めずに殺す、侮らずに殺す、驕らずに殺す

一切の妥協無く、丁寧に、確実に、間違えない様に殺すという感情だけだった


「フフフフ・・・」


そんな決意を浮かべるクロノに反し、何処か緩い雰囲気を醸し出す【神】は笑みを浮かべながら徐に立ち上がる


「侮られ、虐げられ、見放され・・・それでも諦めない。・・・私は今初めて()()を面白いと思ったよ。」


「・・・・・・」


「・・・当然の様に私が勝ち・・・【神】が世界を見放すのかな?それとも奇跡が起こり君が勝ち・・・世界が【神】を見放すのかな?例え結果が同じ道を辿ろうともプロセスが大いに異なる・・・詰まる所、コレはそう言う戦いなのだろうね。」


「・・・・・・世界が【神】を見放せば結末は変わるさ。」


「そうかな?」


そう問いかけながら【神】は魔力を放出させる

そして・・・クロノもまた、呼応するかの様に魔力を一斉に放出させた




「さぁ再開しようか。」


お前(【神】)との戦いにもいい加減ウンザリだ。」



「サイクス」「クロノ君」



「「世界は・・・」」



(俺達)のものだっっっ!!!!」



互いがそう叫んだ瞬間に魔力同士が絡み合うかの様に激突する

或いは融和・・・【神】と世界が混ざり合うかの様に互いの魔力は互いの魔力を屈服させるかの様に混在していく


そしてそれと同時にクロノと【神】は互いに向けて一気に駆け出して行った




互いの魔力が爆ぜるかの様に強烈な衝撃音が世界全土に響き渡っていった・・・

































































































そしてその後・・・

この世界の存在を知るモノは誰も居ない・・・


























果たしてソレは【神】に見放された故なのか、【神】を見放した故なのか・・・

世界も【神】も分からない・・・



                               ~~Fin~~











































































































































































































































































































ーーーサクッーーー


「・・・・・・ふぅ」


ある世界の昼下がり、1人の人族は手に持った鍬を杖代わりにフッと一息入れ、空を見上げる

其処には雲1つ無く、己を強く誇示するかの様に太陽がサンサンと輝いていた


「・・・・・・」


そんな太陽を眺めながら男は思わずフッと口角をあげる


「お父さ~~ん!!!」


そんな男に後方から幼げな少女が大きな声をあげながら男の方へ駆けてきた

男は麦わら帽子の鍔を上げ、そんな少女を優しげな瞳で見ていた・・・




                                 ~~End~~











という訳でこれにて「アカノクロノ」は終了と相成ります。

此処までお付き合い頂き誠に有難うございます。


初の投稿作品で拙い部分、至らない部分は沢山あったと思います。

それでも拙いながらも情熱をもって書いてきた自負だけは有ります。

本当に自分なりには試行しながら書いてきた2年半でした。


今後も投稿するかは分かりません。

投稿したい話はあるんですが・・・分かりません。


もし何処かで私を見た場合は、是非とも皆さまのお時間を少し頂きましてご一読いただければ幸いです。


それではまたいつかどこかでお逢い出来る事を心より願っております。

この度は本当に有難う御座いました。


                        ばてぃ~


追記

新作投稿しました。

宜しければご一読ください


【ヤル気のない冒険者のヤル気のない日常】

https://ncode.syosetu.com/n8829if/

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