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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
ⅩⅧ章【ボクトアナタトワタシトキミト】
589/640

クロノの過ちと誤り


(不味い・・・不味い不味い不味い不味いっっ!!!!)


僕の心の中は焦燥感で一杯だ

【狂乱ノ道化】にこの力が持続し続けるのが困難である事に気づかれてしまった

こうならない様に奴の冷静さを奪う立ち回りを行っていたのだが、奴は僕が思っていたよりも強かだった


奴の言う通り、完全適正ではない【強欲ノ手】は僕の魔力を【暴喰ノ口】よりも消費させる

それが今回の様に一度発動させて終わるのではなく、発動させ続けなければならない場合、魔力の消費は甚大な消費量だった


それを看破した奴は僕を攻める訳では無く、確実に勝つために僕の魔力切れを待っている様な戦い方に変えてきた


「【暴喰王ノ口】ぃぃぃぃーーーーーーーーー!!!!」


僕は焦燥感ゆえに【暴喰王ノ口】を一気に3体顕現し、4体で【狂乱ノ道化】を捕縛し喰う事に意識を向けてしまった


(っっ!!!)


だが顕現したその瞬間、自分の失策を自覚してしまう

今現在は圧倒的に僕の方が強い・・・ならばステータスに全てを賭けて1秒でも長く持続出来る様な手段を取るべきだった・・・

内心冷や汗をかきながら自分の魔力があとどれ位なのかを体感的に確認すると・・・


(あと・・・3分と少しって所かな・・・)


ハッキリ言って時間が全く足りない・・・

【真祖】と同等のステータスを有しているにも拘わらずあと3分程度しかない事を考えれば如何に【強欲王ノ手】の魔力消費量が異常なのかが理解できる


僕が次の動きを思案している最中、【狂乱ノ道化】は【暴喰王ノ口】から襲い掛かって来る数百以上の触手を回避し、少しでも触れようものなら即座に払い続けている

ここで僕が動けばより早く捕縛できるかもしれない

けれども僕は内心焦りながらも戦況をジッと見つめた


「・・・・・【怠惰ナ脚】っっ!!!!」


「なっ?!!!」


これ以上魔力を消費する事は避けたかったがそうも言ってられない

実際、【狂乱ノ道化】は上手くいなしていたにも拘わらず、バランスを崩してしまった事により触手たちに捕縛されつつある


(残り・・・2分半・・・)


「舐・・・める・・・なぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーー!!!!」


数十の触手に絡みつかれ捕縛間近かと思われたが、魔力を一気に放出して触手を引きはがしにかかって来る

そして・・・















































ーーーーーーズシャーーーーーー























「一欠けらだって舐めたつもりもないよ。」


「っっ?!!!」





















僕は躍起になっている【狂乱ノ道化】に対し、正面から心ノ臓へ剣を突き立てた


「・・・ガフッ!!!」


剣を突き立てた瞬間、【狂乱ノ道化】の魔力は殆ど消えて・・・前のめりに倒れ込む

その動きは不自然なほどにスローモーションだった様に感じたが、奴の魔力がほぼ消えかけている事を確認した後に僕も【強欲王ノ手】を解除する


(残り時間・・・1分半・・・本当にギリギリだったな・・・)


深く息を吸って吐いている僕の足元で、【狂乱ノ道化】はヒューヒューと辛そうに呼吸をしている

僕はそこでこの戦いは終わったと確信してしまったのだった・・・

いつも有難うございます。

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