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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
ⅩⅧ章【ボクトアナタトワタシトキミト】
587/640

クロノの圧倒と圧勝


ーーメキッーー





ーーーメキメキッーーー





ーーーーバキバキッーーバキンッッ!!!ーーーー



「ガアァァァァァァァァーーーーーーーーー!!!!」


咆哮にも近い様な悲鳴が響き渡る

思った以上に強靭な防御力を有していた為、骨を折るのに多少は苦労したが・・・まぁ予測範囲内だ


「きっ、貴様ぁ・・・何を、何をしたあぁぁぁぁーーー?!!」


僕の眼前には右腕を庇う様にして睨みつける【狂乱ノ道化】を見つめる

そこには焦燥感と痛み故なのだろうか?僅かばかりの苦痛が見て取れた


「ぐっ・・・がはぁぁぁーーーーー!!!」


・・・と冷静に【狂乱ノ道化】を観察していたものの、僕は僕で深刻なダメージを受けており思わず口から血飛沫を巻き散らしてしまった


(【暴喰王ノ口】で傷を喰わしたいけれど・・・体内の傷も可能なのか?)


そんな疑問は勿論あるが、それ以上に奴がそんな時間を与えてくれる筈がない

となれば、今の状態のままに勝負を決したい所ではあるが・・・


「我の骨を折るだと・・・?その様な力が瀕死の【魔神】にある訳が無いっ!!貴様、何をしたっっ?!!」


唾でも巻き散らかしながら精一杯の怒声を上げる様は今の僕にとっては滑稽に映る

それに伝える必要が無いかと言えば実際に伝える必要は全く無い

全く無い、が・・・


「【大罪スキル】だよ。」


「【大罪スキル】1つで我の骨を折るまでの威力があるものかっ!!!」


「僕の持つ【大罪スキル】、【強欲ノ手】はある条件を踏めば相手の能力を奪う事が出来る。そしてもう1つ・・・相手の能力を保存して使用する事が出来る。」


「っっ?!!!」


「まぁ細かい事を言えば【強欲王ノ手】というべきスキルで【強欲ノ手】の強化版だけどね。そして今回僕が保存していた能力の持ち主だけど・・・」


「・・・分かったぞ、貴様のその能力の元の主が。」


【狂乱ノ道化】は確信めいた目でそう呟く

実際にその予想は当たっているだろう・・・というよりもそれしかないとも言える


「お察しの通り、【真祖】であるブロウドさんの能力を行使した。今の僕は元々の自力とは別にお前の能力半分を加算し、更に全盛期であるブロウドさんの能力の半分をも加算した状態なのさ。つまり・・・」


ハッキリ言ってこの【強欲ノ手】が無ければ勝つ見込みは殆ど無かった

それ程までに尖った性能ではあるがその分強力なスキルとも言える


「今の僕は【真祖】の中でも全盛期のブロウドさんに次いで強い。」


これは決して誇張ではない

ソテルアスとファスミーヤさんが2人掛かりでブロウドさんと戦ったにも拘わらず、勝利したのはブロウドさんの方だ

そう考えれば全盛期のブロウドさんは【真祖】2人よりも強かったと考える事が自然だろう


そんな彼の力半分に加え、眼前で僕を睨みつけるソテルアスの力を半分、そして僕の力を加算すれば負けるという方が難しいというのは自明の理だ


「ふ・・・ざけるなあぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーー!!!!」


【狂乱ノ道化】はそう叫びながら突撃してくる

だが・・・幾ら憤怒しようが片手を負傷している状態では勝てる訳が無い


「あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ーーーーーー!!!!!」


我武者羅に特攻してくる【狂乱ノ道化】の攻撃を回避し、振り向き様に後頭部に攻撃を加える

すると・・・回避は勿論、背後からの攻撃により防御する事も叶わず無様に転げまわる


「分かっただろ?お前はじゃ僕には勝てない。」


屈辱に表情を歪める奴に対し悠然とそう言い放った

すると【狂乱ノ道化】はより一層殺意を込めて僕を睨みつけてくる

そして・・・


「クックックックッ・・・」


不気味な笑みを浮かべながら先ほどとは違う、余裕ある表情に変わっていった


いつも有難うございます。

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