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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
ⅩⅧ章【ボクトアナタトワタシトキミト】
583/640

クロノの本気の根気


「・・・っ?!!!」


「・・・本当はこんな手は使いたくなかったんだよ?」


そう言って【狂乱ノ道化】の方へ無造作に近づいていく

だが【狂乱ノ道化】は先程まで威勢良く僕の事を舐めきっていたにも拘わらず、僕が近づいていく度に少しずつ後退していく


「だってさ、本来の実力を何の努力もしていない僕が得るなんて・・・理不尽にも程があるだろう?」


「な・・・」


「でも・・・相手がお前だからかな?お前の能力を奪うという事に対して罪悪感が湧かないんだ。」


「な・・・き・・・貴様・・・」


「ハッキリ言って反則だよね・・・【強欲ノ手】ってさ。」


そう言ってソテルアスの前に立ち、無造作に構えて思いっ切り打ち込む


「なっ?!!ががあああぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」


ギリギリで防御が間に合ってはいたが、僕はそれに構わず打ち込んでいく

すると【狂乱ノ道化】は先程よりの打ち合いよりも激しく吹っ飛んでいった


「・・・やっぱり【真祖】の力って滅茶苦茶だな。」


拳に多少のしびれはあるが、これ位は何の問題も無い

問題なのは【強欲ノ手】によりソテルアスの攻撃力、防御力、魔力を半分しか奪っていないにも拘わらずこれだけ強い攻撃を繰り出せる【真祖】の力だ

この力の相手と戦い続けるなんて実力は・・・僕にはない


「しかし・・・【大罪スキル】ってやっぱり強すぎる気がする。」


そりゃこの世界でも上位の位置に座する【魔王】の中でも非常に稀にしか得る事が出来ないスキルらしいが、【真祖】相手にも渡り合えるとなるとやはり異常だ


「貴様っっ!!!・・・貴様貴様貴様貴様っっ!!!!」


僕が自分の力を確認していると目を血走らせた【狂乱ノ道化】が立ち上がる

思い切って力を込めて繰り出した一撃ではあるが・・・やはりソテルアスの姿であるヤツを一撃で終わらせるには至らなかった


(となると・・・当然に発動させてくるよね・・・)


僕の予想通りと言うべきか必然と言うべきか、【狂乱ノ道化】は【憤怒タル血】を発動させて来る

怒れば怒るほどに強くなる【大罪スキル】故にその様子を見るに相当に怒っているのは想像に難くない


「さぁ、これでお前の力の半分を加算させた僕とお前の力半分に【憤怒タル血】の能力を加算させたお前・・・どっちの能力が高いのかな?」


「それは我の力だーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」


先程の余裕ある表情とは打って変わり、身体能力を十全に活かす様に上空から拳を振り上げて来る








ーーーーーーガギィィーーーーーーーンーーーーーーーーー



「ぬぐぅぅぅぅーーーーーーーー!!!!」


「あああぁぁぁぁぁーーーーーー!!!!」


【狂乱ノ道化】の拳に合わせ、僕も渾身の力を込めて応戦するが・・・

意外にも奴の攻撃力と僕の攻撃力には差異は殆どない様で互いに譲らず鬩ぎ合っている様な状態だ


1分・・・


2分・・・


3分は経ったかもしれない


それだけの時間、互いが互いの攻撃を通す事が出来ず、そして互いが互いの攻撃を通させないでいる事がある意味異常だなと苦笑いをしてしまう


「貴様っ!!何が可笑しいーーーーーーっ!!!!」


けれどもどうやら奴は僕と同じことを考えてはいなかった様だ

僕の表情が余裕を醸し出していると勘違いしたのか激高する

そしてその瞬間、奴の拳の力が更に強くなってきた


「何がって・・・何だろうな?」


「貴様ぁぁぁーーーー!!!!」


「あああぁぁぁぁぁーーーーーー!!!!」



ーーーーーーガギィィーーーーーーーンーーーーーーーーー



僕の回答が気に入らなかったのか、更に怒りの表情を滲ませてくる

だが・・・僕はその怒りの全てを集約されているであろう拳を渾身の力を込めて・・・弾き返した


いつも有難うございます。

「面白い&期待している」という方は★&ブックマークを是非ともお願いいたします

ご感想やレビューも心よりお待ちしております

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