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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
ⅩⅧ章【ボクトアナタトワタシトキミト】
582/640

クロノの主観と手段


「貧弱な黒髪黒目が・・・何を血迷ったか我の前に塞がりおって。」


「嫉妬して同化して自分が強くなったと勘違いしている馬鹿に何を言われても気にはしないさ。」


「「・・・・・・」」


































          ーーーーードゴォォォーーーーーーーーーーンーーーーー

































【狂乱ノ道化】が模したソテルアスの拳が僕の頬に当たると同時に、僕の拳もまた【狂乱ノ道化】の頬に当たる

そしてそれと同時に、僕も彼も逆方向に吹っ飛ばされる


「フフフ・・・ハハハハハッッ!!!思ったよりは力強いではないかっ?!!!」


「・・・ペッッ!!!」


吹き飛んで尚、嬉しそうに立ち上がる【狂乱ノ道化】に対し、僕は口に溜まった血を吐きながら無言で立ち上がる


「どうしたっ?!!たった一撃で満身創痍かっ?!!!」


「・・・まさか。」


端的に言い放ち、背中に冷や汗をかきながら思考する

【狂乱ノ道化】・・・奴のスキルは取り込んだ相手の力を限りなく十全に使用できるのだろう

以前にソテルアスと戦った時、彼は【大罪スキル】を使用していた

だからこそあの時ほどの一撃ではなかったが・・・平時の状態で今の一撃なのであれば間違いないと結論付ける


(【大罪スキル】が如何に厄介なモノなのか考えさせられるな・・・それに・・・)


「ふんっ、口先だけは一人前だがその程度か?・・・大方貴様はこう考えているのだろう、『この姿で【憤怒タル血】を発動できるのか?』とな。」


「っっ!!!」


「喜べっ!!我を怒らせたならば再度見せてやる事が出来るぞっ!!我は我が殺したモノの全てを奪う事が出来るのだからなっ!!!」


「っっ!!!」


最悪だ・・・そう考えざるを得ない

あの時、ソテルアスに勝つことが出来たのは相手が単純だった事と、幸運が重なった結果に過ぎない

心情的にはあれで勝ったとは少しも思えていない


【狂乱ノ道化】は違う

アレは意識を飛ばすほど怒り狂う事も無く、程よく怒る事によって全ての攻撃を加算させる程の冷静さも併せ持っている

それはヤツがヴァリアに扮して何年も虎視眈々と策を練っていたからこそ理解出来る


「だが残念ではあるが【憤怒タル血】は発動できそうもないな・・・。貴様が弱すぎて怒りなど湧いてこんのだよ。」


・・・要は怒らせる事無く、ソテルアスに勝利する事が最も効率が良い

詰まる所、一撃で決めなければいけないのだが・・・


(アレを一撃で決める手段がなぁ・・・)


【暴喰ノ口】では捕縛する事は確実に不可能だ

【暴喰王ノ口】はどうしても決定力が不足するだろう

【暴喰神ノ口】はそもそも意識が無くなるから手札としては使えない

此処へ来て僕の【暴喰】スキルは完全に手詰まり状態だ


となると・・・


「はぁ・・・」


思わずため息を吐き出してしまう

確実に効果があるとは言い難い

だが現状で打てる手段は僕には2通りしか浮かばない


「・・・早くも諦めたか?」


「まさか、余りにも手応えが無さ過ぎてガッカリしていた所さ。」


「減らず口をっ!!!」


「そもそもその攻撃力も防御力も魔力も全部借り物だろ?そんな借り物で自信満々な表情を浮かべて恥ずかしいとは思わないのか?」


「恥ずかしい、だと?」


挑発するかの様にそう告げると大口を開けて笑い出す


「見当違いも甚だしいなっ!!この力は借り物などではないっ!!我だっ!!我が我と1つになったからこその力であり、返す者も居ない力は我のモノよっ!!!」


「ふーん・・・」


「攻撃力も防御力も魔力もっ!!全てが我であるからこそ付随されたものだっ!!貴様の様な弱者には辿り着けん境地と知れっ!!!」


得意満面な表情で指さしながら僕を嘲る

その姿を見て僕は・・・

















































「馬~~鹿。」


と一言呟いた







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