クロノと終生の忠誠
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あとがきにも書いておりますので言いませんが…何卒宜しくお願い致します!!
ルーシャが唐突に了承してくれたが、それだけで全員が納得したとは思っていない
「ルーシャ有難う…因みにグーガや他の皆さんはどうかな?」
僕がそう聞くと皆一様に微妙な表情をしている
まぁ、それは勿論そうだろう
人族の見かけで直ぐに納得する彼女が珍しいだけで本来の反応はこれが当然だ
「えと…クロノ様?話し方や声質が違うんですが?」
グーガが言いにくそうに尋ねてくる
「そうだね。僕は本来、こんな声だし話し方なんだけど…この仮面を付けると勝手に変換されるんだ。」
「話し方も変換されるんですか?」
「うん、この仮面をくれた人が魔族っぽい仕掛けを施してくれてね。」
「どちらかと言うと魔王っぽい仕掛けだと思うのですが…」
「だよね…実は僕もそう思った。ただ僕も魔族がどんな生活をしているか知らなかったからね。」
そう言った後、自分失言に気づいたが、後の祭りだった
「クロノ様、魔族の生活を知らないとは?」
そう言いながらグーガの目つきが鋭くなった気がする
……まぁそれはそうだろうな
「……この際だから、あなた達を信用して全て話す事にするよ。」
若干観念した気持ちと隠し事をしなくて良いという気持ちが入り混じりながら説明を続ける
ステータスボードを開き自分が【魔王】である事
ただ元は人族だった事
人族に裏切られて命を落とした事
【真祖】に魔族として変生させて貰った事
【真祖】に鍛えて貰い転移させられた事
転移してから直ぐにルーシャ達と出会った事
それらを全てを真摯に話した
「ふーむ…にわかには信じがたいですが、クロノ様の見た目が人族なのと魔族領の事について存じ上げない辻褄は合いますな。」
グーガは若干は疑っているのだろうが、それで良いと思う
他人の言う事を全て鵜呑みにする事ほど危険な事はないのだから…
「そ、それより!く、クロノ様は【真祖】様とお逢いしたのですか?!」
僕の話を聞いてルーシャが食い気味に問い質してくる
「そうだよ。【真祖】でないと人族を魔族に変生させる能力なんて持ちえないよね…」
「確かに…そ、それで【ズファイオ魔帝国】へ向かうんですね?」
「それが【真祖】からの課題だからね。断言しても良いけど、あの人は裏の無い課題は出さない。僕が【魔王】だから国を建国して【ズファイオ魔帝国】まで向かう事を目的にしていると思う。個人的には無視しておきたい所なんだけどね…」
そう言いながら苦笑してしまう
「し、【真祖】様はお茶目な方なんですね…」
それを聞きながらブロウドさんの顔を思い浮かべる
「確かにお茶目な方だね。でも寂しい表情をする方だったな…」
ブロウドさんは永い時を独りで生きてきたからだろうか?偶に寂しそうな表情をする
その表情を見ると…居たたまれない気持ちになってしまう
「さて…これで僕の身の上話は全て話したつもりだ。こんな僕がこの国の【魔王】になって良いと思う?」
僕がそう尋ねると一同が沈黙してしまう
元人族である魔族、しかも【魔王】の称号を冠している異物を受け入れる事が出来るのか?
皆がそんな気持ちになるのは当然だ
「私は…」
この空気は拒否されたと思い席を立とうとするとルーシャが口を開いた
「私は…それでもクロノ様にこの国の【魔王】様になって頂きたいと思います。私自身が此処に居る事が出来ているのは見ず知らずの私たちを助けて下さった、アナタ様の慈悲によるものです。そんなアナタ様が私たちを害する【魔王】様になるとは思えません…」
「確かに…人族の味方というならば、あの時にあいつらに手を貸した方がどう考えても良かったわな…クロノ様、疑ってしまい申し訳ない。俺もアナタ様が【魔王】様になるのに賛成だ。」
グーガがそう言った事で周りの村民も賛成の声を上げてくる
受け入れられると思っていなかった僕が、少し戸惑った表情をしていると全員がこちらに近づいて来て跪き
「【魔王】クロノ=エンドロール様、我々獣人はアナタ様に忠誠を誓う事をここに宣言致します。」
そう言って僕に対して恭しく忠誠を誓って来るのだった…
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