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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
ⅩⅧ章【ボクトアナタトワタシトキミト】
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ゴーガンの斬撃と惨撃


「・・・先に言っとくが、この【刃群】は殺傷能力のみに特化させた()()()() では俺の最高傑作だ。如何にお前さんが俺よりもステータスが高くともコイツは軽傷じゃ済まない・・・ぜっ!!!」


そう言いながら挨拶代わりに大剣を振り抜き斬撃を飛ばす

各々の刃から斬撃が飛び、カラミトルに襲い掛かっていった


「こんなものぉ~・・・ハッ!!!」


俺の斬撃に対して拳に魔力を込めて炎弾よろしく拳から魔力が飛び、斬撃と衝突する

するとガガガガガッと鈍い音が鳴り響き、俺の斬撃とカラミトルの拳撃がせめぎ合う


「お前さんは甘いんだよっ!!!」


せめぎ合う攻撃に一瞬気を逸らされて硬直した隙を突いて更に斬撃を飛ばす


「あっ、くっ!!!」


俺の意図に気づいたのだろう、慌てて拳撃を放とうとするがもう間に合わねぇ

均衡を破って斬撃がカラミトルの方へ襲い掛かっていく


「で、だっ!!!」


コイツのステータスならば回避されるのは容易に予測できる

俺は魔法を発動させ、カラミトルの足元に小沼を顕現させて足の踏ん張りをきかせない様にする


「うっ?!・・・あああぁぁぁぁぁーーーーーーー!!!」


足元に気が向いてしまい回避も間に合わないと察知したカラミトルは防御態勢を試みるが・・・

削り取るかの様に動く6つの斬撃を受けきる事が出来ず、全身から鮮血が舞い散る


「残念だが俺の勝ちだなっ!!!!!」


俺はカラミトルが必死に防御している間に距離を詰め・・・【刃群】を一気に振り下ろした




ーーーースパッーーーー




「っ?!!!」


可笑しい・・・斬った感触が余りにも手応えが無い

確かに【刃群】の刃は通常の剣と遜色ない斬れ味を誇っている

誇ってはいるが・・・刃の形の性質上、綺麗に斬れるなんて事は()()()()()

何が起こったのか理解出来ずに思わず顔を上げた瞬間、左頬に爆発したかの様な痛みが走って吹き飛ばされた


「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」


一気に吹き飛ばされ、立ち上がる事すらままならず・・・首を傾けて自分が元居た場所を確認する

すると其処には血だらけになったカラミトルが肩で息をしながら立ち尽くしていた

どうやら俺の斬撃は紙一重で回避されたらしい・・・身体に三本の斬り傷はあるものの、肉の部分までは達していない様だった

だが、アイツにしても完全にノーダメージという訳にはいかなかったらしく、俺を追撃する事も無く片膝を付いて息を整えている


(まぁ、流石にそうだろうよ・・・)


俺の風の斬撃を受け、自分の攻撃を反射され、【刃群】の斬撃も喰らってピンピンされているとすればどう考えても勝ちようがない


(見た所・・・俺もアイツも限界だ。・・・そろそろ頃合い、か。)


自分の四肢が何とか動く事を確認し、身体に鞭打ってヨロヨロと立ち上がる


「よぉ・・・未だやるか?」


「・・・勿論だよ、まだおじちゃんに勝ってないからね。」


「・・・くはっ!!」


勝つまでやるつもりかよと内心愚痴りながら、そう言う所も馬鹿息子に似ているなと苦笑する

思えばアイツも・・・自分が正しいと思った事には誰にも引かない頑固な性格をしていた


「・・・ったく、誰に似たんだか・・・アイツもコイツも、よ。」


そんな事を考えている内にカラミトルも立ち上がって来る

だが最初に見たカラミトルとは打って変わって、瀕死、満身創痍、死に体と言う様な有様だ

今のコイツと万全の俺が戦えば俺が勝つだろうという希望位は持てるくらいには、だが・・・

だからこそ俺は此処で仕掛ける


「・・・よぉ、今思ったんだが・・・お前さんが勝ったら話を聞くのは分かったが、俺が勝ったらどうするんだ?」


そう言い放った俺の唐突な質問に対し、少しキョトンした表情をカラミトルは浮かべるのだった

いつも有難う御座います!!

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