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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
ⅩⅧ章【ボクトアナタトワタシトキミト】
503/640

ロザンワの説明と解明


「・・・大丈夫でしょうか?」


「あぁ、【勇者】を軽んじる気は毛頭ないが・・・アレはチビに軽く捻られていた筈だ。同じ【魔王】格が相手ではちぃーーっと荷が重くねぇか?」


「・・・大丈夫だと思うよ。」


ダンキとファーニャの心配を余所に僕は彼らにそう答える

父さんが殺されて激昂しかけた僕を冷静に制しし、自分から名乗り出た彼女だ

きっと僕の気持ちを代弁し、仇を取ってくれるはずだ


「カラミトルならば大丈夫です。」


僕の震える拳をそっと掌で包み込みながらロザンワは僕にそう告げて来る

その視線は何処か僕に寄り添うかの様な視線を向け、僅かながら僕に安らぎ送り込んでくる


「ロザンワ・・・さん。」


「ふふっ、ロザンワで良いですよ。・・・彼女は、カラミトルは大丈夫です。」


「お言葉ですが、なぜそこまで断言できるのでしょうか?彼女が【勇者】である事は理解していますが、本来人族5人程度で魔族と同格と言われております。なのに彼女が単身で【魔王】である奴に勝てると断言できる根拠が理解できません。」


そう言いながらファーニャが割って入って来る

だがロザンワはそれに対して意に返す素振りも無く彼女の疑問に言葉を続ける


「その根拠は簡単ですよ、彼女は強い・・・ただその一言に尽きます。」


「強いと言っても人族でしょう?卑下する気は有りませんが・・・絶対的な戦力差は違いますよね?」


「誤解の無い様にお伝えしますが、彼女の強さは人族の中でも最強です。それは私は勿論、人族最強と言われているアカノ=エンドロールと比べても、です。人族最強が魔族最強でも無い【魔王】に敗ける訳が有りません。」


「なんでそこまで・・・」


言い切れるのか・・・そう思って思わず其処までが口から漏れ出る

彼女が強い事は理解できる

今僕の目の前で真剣な面持ちを浮かべて【狂謀】を睨みつけている彼女は以前よりも確実に強くなっているだろう

だがそれでも・・・姉さんよりも強いと断言出来る程に突出しているとは思えなかった


「何故そこまで言い切れるのか、と思っていらっしゃいますよね?」


ロザンワの言葉に無言で頷く

それを見て彼女は想定していたかの様に言葉を続ける


「理由は単純にして明解です。彼女は、カラミトルさんは【勇者】だからです。」


「おいおい・・・【勇者】こそ最強とでも言いてぇのか?」


「いいえ、貴方の考えている【勇者】とは称号の話ですよね?私が言っている【勇者】とは・・・心持の話です。」


「・・・心持?」


彼女の言いたい事が今一つ理解出来ない

確かに彼女は勇敢だが・・・それだけで最強と断言するのは称号が【勇者】であると言われるよりも根拠が乏しい


「では想像してください。産まれて間もなく森林の奥に捨てられ、神獣に育てられたが故に迫害に晒され、称号【勇者】だったからと掌返しを受けながらも人族の為に一国の【勇者】として様々な悪意や危険に晒される。・・・それでも彼女の様に振舞える自信が貴方方に有りますか?」


「「「・・・・・・」」」


「彼女の様に敵味方の区別なく争いを憎み、平和と平等を胸に抱きながらも己自身が刃に晒される続ける・・・そんな存在を私は彼女以外は知りません。」


「・・・それと彼女が強い事と何の関係が?」



ーーーードゴーーーーーーンーーーー



僕がロザンワにそう質問すると同時に激しい音な響き渡る

音がした方へ視線を向けると・・・そこでカラミトルに吹き飛ばされた【狂謀】が横たわっていた


「【勇者】とは勇敢なる者、勇ましき者等と言いますが・・・そんな【勇者】が他者を守り、悲観せず、自分の目指す平和の為に突き進むと、どうなると思いますか?」


「・・・どうなるとは?」


「私も初めて知りましたが・・・人族固有の称号は、それをこう呼びます・・・【英雄】、と。」


いつも有難う御座います!!

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