ポセイランの反撃と進撃
「・・・気に入らねぇ。」
あの糞雑魚の目は何なんだ?
絶望に染まれ
許しを請え
誇りも外面も捨て去って泣き叫べ
それが今お前がやるべき事であり、やらなければならない事だ
なのにそんな義務や責務を放っぽりだして俺様に未だに刃向かおうとしてくる
「気に入らねぇ気に入らねぇ気に入らねぇ!!!!弱いくせに吠えるだけの糞もっ!!!小賢しい知恵で周りからの視線にだけ注視する糞もっ!!強いが故に高みから俺様を見せ物扱いする糞もっ!!何もかもが気に入らねぇーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」
目の前の弱者も、王座に座して見下ろす【真祖】も、あの手この手を使い小賢しく立ち回る俺も・・・何もかもが気に入らない
「・・・余興はさっさと済ませて王座から引きずり下ろすか。」
「が・・・があぁぁぁぁーーー!!!」
そう決めた瞬間、【固有スキル】を発動させる
このスキルの面倒な所は、さっさと終わらせる事が出来ない点だ
瞬間的に完了するのなら、一瞬の内に全てを終わらせる事が出来る
「ったく・・・このスキルも気にいらねぇわ。」
俺様のこのスキルは強力無比だ
他の追随を許さねぇ、最凶のスキルだといっても良いだろう
だがその分、魔力の消費量がデカいし、プロセスの難易度も高い、時間も掛かるのが厄介だ
しかも発動させる間は、他に魔力を割けない所も糞だな
そんな事に気を取られたからだろうか?
--スパッーー
頬に痛みが走り、微かにではあるが斬り傷が出来ていた
視線を前方に向けると息も絶え絶えと言う様な表情を浮かべながらも、斬撃を飛ばした残影を残した人族剣士が目に映る
「・・・はぁ・・・はぁ・・・」
「・・・お前、何してくれてるんだ?」
この俺が・・・傷をつけられた・・・
誰に?・・・人族に
どうやって?・・・息も絶え絶えの死にぞこないの斬撃を受けて
どうする?・・・当然、殺す一択だ
自分の中で結論付けて、人族剣士の方へ近づく
反撃を喰らう可能性も無くは無いが・・・息も絶え絶えな人族よりも俺様の方が動ける
「よぉ、よくも俺様に傷を付けてくれたな?」
「・・・・・・」
「そんな様で俺様に傷をつけるとか・・・お前スゲェわ。」
「・・・・・・」
「だがまぁ・・・だからどうしたって話でもあるんだがな?」
「があぁっっ!!!」
そう答えると同時に側頭部を蹴り上げる
すると身体をバウンドさせてぶっ飛んでいく
それを追いかけるかの様に僅かに動いているソイツの方へ歩いていく
眼下の人族剣士は俺が到着すると身体を痙攣させながら口を開く
「・・・分かった事が・・・ある。」
「あん?」
「・・・貴様が【魔王】だろうが・・・この剣では容易に傷がつくという事。」
「・・・・・・」
そう言ってあの裏切り者が創った剣を握りしめる
まぁ、実演されたからにゃ否定は出来ねぇわな
俺様の耐久力と破損しているとは言え耐物性に優れた衣服でもあの剣の攻撃をほぼ無かった事には出来ない
「そして・・・もう1つ・・・どの様な原理かは分からんが・・・お前のスキルは発動時間が掛かる。」
「はっ!!だからどうしたってんだ?!!確かに俺様のスキルは発動に時間が掛かるが、それまでまともに動く事が出来ない状態にするのであれば一緒だっ!!」
激昂する様に吠える俺様に対して目の前の人族は不敵な笑みを浮かべる
「それがお前の・・・絶対的な隙だ・・・」
「なっ!!」
突如背中に痛みが走る
背後に振り向くと大小様々な剣が宙に鎮座している
「そして最後に・・・スキルを発動させている間は別のスキルや魔法を使用する事が出来ない。それは身体強化も同様だ。」
そう言ったと同時に剣達が一斉に俺様に襲い掛かってきた
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