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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
ⅩⅧ章【ボクトアナタトワタシトキミト】
483/640

アカノの予想と挙動


「泣き叫ぶ程か・・・どんな風に踊ってくれるのかが楽しみだよ。」


【魔神】がそう挑発を続ける度にクロノの頬が若干痙攣する

何を言っても皮肉で返されるという事は予想以上に精神に余裕を失くす

それを知っているからこそ、クロノは苛ついているのだろう


「じゃあ発表しようか?!!勝負は総当たりの勝ち抜き戦!!勝敗は死亡、若しくは敗北宣言っ!!後は君たちの為に僕と【魔神】が判断した場合のみ戦っている者の敗北を宣言できる事とするよ。シンプルかつ可能な限り楽しんで頂ける手法だと思うけれど・・・其方はどうかな?」


クロノがそう尋ねると「良いだろう。」という非常に簡素な答えが戻って来る

その言葉を受けてクロノはニヤリと嗤う

・・・私は長い間クロノと共に過ごしてきたが、あんな表情で嗤うクロノを見た事が無い


(クロノの歪みは私が直そう)


そう決めて両頬をパンパンと叩く

そんな私を一瞥もする事無く、クロノは【真祖】の方へ視線を向けて口を開いた


「それでは貴方様はこちらの王座にお掛けください。貴方様に合う椅子だとは到底思えませんが・・・お恥ずかしながらコチラがこの場にある最も格式高いモノですので・・・。」


そう言うと同時に【真祖】を王座へ誘導する

【真祖】はクロノの申出を無表情ながらも受けたかの様に1人王座へ歩みを進める


「・・・楽しませて貰うよ。」


「・・・貴方様にその様なお言葉を頂けるなんて・・・光栄の至りですっ!!」


そう言って感激した様な表情を浮かべる


「・・・じゃあ始めて貰おうか。どの様に選出されるのかな?」


感激したかの様な表情のまま何も言わないクロノに代わり、【真祖】はそう言って声を掛ける

サイクスもクロノと同様に感激したかの様な表情のまま【真祖】の質問に答える


「順番は立候補制で愚考しておりますっ!!此処まで来た今、怖気づいてしまう様な臆病者は居ないと考えましたっ!!」


「・・・うん、じゃあそれで行こうか。先ずは【狂笑道化団】側が誰が行くんだい?」


「・・・我が行く。」


そう言った【真祖】の質問に1人だけ仮面を被り続け、フードを纏っていた魔族が名乗りを上げる

全面に殺気を打ち出し、それを裏付けるかの様な膨大な魔力を携えたそれは【狂滅ノ道化】・・・

純粋な暴力であれば私達の中で1番優れているとクロノは言っていたのを思い出す


(・・・力は私より確実に強いな。私が戦うとすれば技と素早さでの勝負となるか。)


そう分析している間に、【狂滅ノ道化】は1人の魔族を指さす


「・・・ルーシャ、貴様だ。貴様と【魔神】は我が必ず殺すと決めていた。」


ルーシャと呼ばれた魔族は指名された事にビクッと身体を震わせるものの、意を決したかの様な表情で前に進みだす


(明らかに無茶だっ!!!)


男と女、巨漢と小柄、包括する魔力量・・・全てがルーシャと呼ばれる少女が【狂滅ノ道化】に勝てる要素が見当たらなかった


「・・・彼は?」


「彼は【狂滅ノ道化】と呼んでいる団員ですっ!!彼の攻撃力と圧倒的な蹂躙性は目を見張るものがありますっ!!因みに彼はあの娘と【魔神】を完全に討伐対象だと見定めていますっ!!」


【真祖】の質問に嬉々としてクロノは答える

だが質問した当の本人はそこまで興味がある訳では無い様に呟く様に言葉を紡ぐ


「・・・【魔神】は1番最後に出てきそうだけどね。」


「であれば、【狂滅ノ道化】は最後まで止まらないでしょう!!!それ程の明確な殺意を以ってこの場に立っていますっ!!!」


そんなやり取りが行われている間、【狂滅ノ道化】とルーシャと呼ばれた少女は目を逸らす事無く対峙する

そして少女が口を開いた言葉は私にとっては衝撃的なものだった


「・・・お久しぶりですね、父様。」と


いつも有難う御座います!!

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