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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
ⅩⅦ章【セカイノオワリノタイドウ】
478/640

アカノと制定と選定


「皆、待たせてごめんね。【狂悦】が戻って来たから結果報告をして貰おう。」


クロノが夜も更けた時間に全員を呼び出す

【狂悦】が何処で何をしていたのかは知らないが・・・どの様な報告だろうか?

そう考えていると立ち上がりながら口を開く


「皆さまお待たせしてしまい申し訳御座いませんねぇ。先程に【魔神連合】なる者達の本拠地にご挨拶とご招待に出向いて参りましたがぁ・・・無事に承諾して頂きましよぉ。」


【狂悦】がそう宣言すると周りから「おぉ・・・」という感嘆の声が漏れる

だが私は、奴がどの様な力を使いこの短時間で話を纏めて来たか理解出来ずに驚いた表情を隠せない

そんな私を放って【狂悦】は話を続けていく


「【真祖】様と【魔神】には必ずご参加頂く事もお伝えしておきましたのでねぇ、楽しいお遊びになるかと思いますよぉ~。あ、来客日は1週間後となりますので皆さま宜しくお願いしますねぇ~?」


そう言って席に坐する【狂悦】を眺めてからクロノは口を開く


「皆、聞いた通りだ。今回のお遊びがこれまでの、そしてこれからのお遊びで一番大事なものになるだろう。頼むからあの御方をガッカリさせないでくれよ?」


クロノの言葉に全員が頷いている

その瞳にはギラギラとした野心と言うか、確固とした意志がくみ取れた


「・・・で、誰が誰と戦うのだ?」


「流石に相手の人選は確定しておりませんからねぇ~。今出来る事と言えばルール作りでは無いでしょうかぁ?」


【狂滅】の言葉に至極尤もな答えを【狂悦】が伝える

それに対しては私を含めた全員が頷く

このルールを作るのが私の正念場だ・・・

勝ち抜き戦等を設定されてしまうとなれば最悪だ

私もクロノも無事で済む可能性が低くなる


「下らん・・・一気に戦い一気に終わらせる方が手っ取り早い。」



ーーーゾワッーーー



「・・・【狂滅】、それは許さないよ?それだとあの御方にゆっくりご覧頂けなくなる。」


クロノはそう言って【狂滅】の言葉にくぎを刺す

一瞬ではあるがクロノには似つかわしくないと言うより、クロノ自身では出し得ない殺気が場を支配する


「・・・ふん。」


余りにも濃密な殺気だったからなのか・・・あの好戦的な【狂滅】が呑まれたかの様に押し黙る

そしてその後は何も無かったかの様にルールに対しての話し合いが議論された


結果として・・・

①1対1での勝ち抜き戦

②ギブアップを認める

③味方が戦っている者の降参を認める


という事に落ち着いた

私個人としては勝ち抜き戦は何とか阻止したが、ギブアップを認めさせる事で精一杯だった


ただそれにより、私とクロノの賭けの内容も若干変更される

私が相手に一勝でもすれば最終的に【狂笑道化団】が勝利したとしてもクロノは組織を離れるという形になった

そして私が一度も戦わないで【狂笑道化団】が勝利した場合、後日代表者と私が戦い進退を賭けると言うものとなる事が決まり、会議は終了した・・・



「・・・ふぅ。」


俺は1人部屋で完成したソレを見つめながらため息を吐く


「やっと完成したな。」


誰に告げる訳でも無く、自分で自分にそう呟く

目の前にあるソレは・・・今の俺が創ったモノでも最高傑作とも言える代物だ


嬢ちゃんの【赤炎】もあの時の最高傑作だったが、今の俺からすれば目の前の武器こそが最高傑作となっている


「俺がこれを使っても良いんだが・・・まぁそうはいかねぇわな。」


武器を使いこなす者に相応の武器を与える事は鍛冶師として当然だ

だが逆も然り・・・『使われる武器を渡される者には相応の強さは必要だ』


「だがまぁ・・・」


自分の人生の最後に、それを渡しに相応しい者を見つけたとなれば僥倖だろう

それは鍛冶を行う者の冥利に尽きる

俺は自分で自覚出来る程に満足げな表情を浮かべ・・・1人酒瓶を開け始めた

いつも有難う御座います!!

「面白い&期待している」という方は★&ブックマークを是非ともお願い致します!!

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